2018年10月29日
セリエA第10節
ナポリ vs ローマ
1ー1 ドロー
得点者
ナポリ:メルテンス(90分)
ローマ:エルシャーラウィー(13分)
ナポリ スターティングメンバー

- 新加入スペイン人左利きのファビアン・ルイスのドリブルが脅威に
- アランのボールプレッシャー、ボール奪取力が凄い。カンテのよう。
- インシーニは比較的フリーマン。中盤からゴール前までのポケットで受けるのが上手い。
- 新加入GKオスピナのキック制度、ポゼッション能力が高い。
ローマ スターティングメンバー

- ジェコのキープ力、存在感はさすが。
- 守備は4-4-1-1 前線にジェコは攻め残り。圧倒的なキープ力でローマに攻撃の起点と時間を与え、チャンスもいくつか作った。
- デ・ロッシの前半の負傷交代が痛かった印象。
- 右サイドハーフ ウンデル トルコ代表 ただいま移籍金高騰中。推定60奥円の左利きの高速アタッカー。
ナポリのハイプレッシャー
ナポリのハイプレッシャー
ナポリは前半から前からガンガンボールプレッシャー。幾度となくローマ陣でボールを刈り取りショートカウンター発動。
前線がプレッシャーをかけたらそれに続いて後方も押し上げる、
ハイライン・ハイプレッシャー 圧力をかけ続けた。
ローマの対策
デ・ロッシの存在
デ・ロッシの負傷交代がローマにとって痛かった。デ・ロッシが負傷するまでは、何度かナポリのハイプレスをかいくぐった。
デ・ロッシがわざと落ちて、ナポリの選手を喰いつかせて、奥に縦パスを入れさせたり、デ・ロッシの技術で剥がすシーンもありその時間帯にしっかり先制点を取れた。
デ・ロッシが負傷してハイプレスを剥がす方法を一つ失ったローマは、それから長く耐える時間となった。
ジェコへのロングボール
正直ナポリのハイプレスに最後まで苦しめられた。
ローマの中盤エンジンジは上手い選手だが、この試合はほぼ攻撃面では何もやらせてもらえず、ボールをクリアすることで必死なシーンも多々あった。
後方のビルドアップを省略し、ジェコへのロングボールがノーリスクで確率が高かった印象。唯一のチャンスを作れたのはそのパターンだけだった。しかしロングボールすら入れられないほどナポリはハイプレスをかけ続けた。
ローマ先制点

前半13分。ローマ先制。
右サイドのスローインから。
ジェコのポストプレーから右サイドで起点を作り、ナポリの左SBに食いつかせる。SBとCBの間(チャンネル)に右サイドのウンデルが突破し、クロスをあげ、ジェコがニアでスルーし、最後はエルシャーラウィーのゴール。
ナポリの猛攻
ナポリはキックオフから攻め続けた。前半早々失点してしまったが、そこからの猛攻は凄まじかった。
GKとDFラインの間への速いクロス

中央を締めるローマに対してサイドからの速いクロス。
DFラインとGKの間に速くて低いクロスを入れた。
DFラインの体制が整う前にクロスを入れ、何回もローマゴールを脅かした。
左サイドからはマリオ・ルイ、右サイドからはカジュホンから精度の高いクロスが供給された。ナポリの攻撃の特徴の一つ。
ミドルシュート
ゴール前にブロックを敷くローマに対して、バイタルエリアからのミドルシュート。ミドルシュートもあるとローマに促し、ディフェンスラインを引き出す効果も生まれる。DFが引き出されると裏があく。
右サイド⑦カジュホンの得意技

①攻撃パターンがカジュホンの得意技。サイドバックの裏から斜めのランニングで引く相手のブロックを一気に破壊する。
またそれにより相手はカジュホンを警戒することでサイドにピン留され、ハーフスペースが空きそこにアランからの縦パスが入る。
幅ができることで、中央もしくはハーフスペースにポケットを作り出す効果もある。
ドリブルとターン
この試合では左サイドのファビアン・ルイスのドリブルが脅威になった。
そして狭く、時間がない密集でも止めて、ワンタッチ、ターンができるインシーニとメルテンスの技術の高さは流石。
時間とスペースを消すローマDF陣に対しても臆することなく、技術力と連続で動きなおすることでいくつものチャンスを作った。
全てが詰まった同点ゴール!!

中央をガッチリ締めて守るローマに対して、一度大外に長いボールを振って、ハーフスペースをこじ開ける。
大外のアランからハーフスペースでファビアンが受ける。
そのまま縦パスをインシーニに出すと、インシーニはダイレクトで中にフリックを打ちワンツーで一気にゴール前へ。
柔らかいボールを中に折り返しカジュホンがシュート。ミートせずにそれるが、最後にメルテンスが豪快に押し込み同点弾。
ゴール前にブロックを敷く守りを破壊した見事な崩しだった。
ゲームの総括
- ローマはキックオフからローマのハイプレッシャーに苦しめられた。ジェコのキープ力は流石。ジェコでボールがおさまるとチャンスが生まれた。先制点が取れたまでは良かったが、その後はナポリの猛攻にあい、よく耐え忍んだが、最後に決められた。よく一点で抑えたなとも評価はできるかもしれない。
- ナポリは失点後にさらに攻撃のギアをあげた。攻めて攻めて攻めまくる。ボールを失ったら即時奪還。後半はほぼハーフコートゲームで押し込み続けた。
- ローマはジェコを前線に残し、それ以外の選手はゴール前にブロックを敷いた。
- それに対して、ボールプレッシャーに来なければミドルシュート。外があいていれば、速いクロスでゴールを脅かす。そして後半の途中にメルテンスが入りさらに攻撃は増していった。
- 見ている方はとてもアグレッシブに攻めて、レパートーリー豊かな攻撃はとても楽しめる試合だった。
- 最後はナポリの攻撃がたくさん詰まった同点ゴールが生まれた。
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