【ついにRedsに土が…】プレミアリーグ第28節 ワトフォードvsリヴァプール サッカー 戦術

サッカー戦術分析
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ついに、リヴァプールに土がついてしまった…
今シーズンプレミアリーグで凄まじい強さを見せていたリヴァプールに初黒星がつきました。降格圏内のワトフォードがホームの後押しもあり、首位相手に臆する事なく、勇気ある気持ちのこもった試合をしてくれました。いつかは記録は途絶えてしまうものですが、ここまでリヴァプールが積み上げてきた無敗記録は本当に素晴らしい。リヴァプールが1敗しただけなのにこれほど騒がれるのも逆に凄いですよね。それほど今シーズンのリヴァプールの強さを象徴している証かもしれませんね。降格圏内のワトフォードには大きな自信になるでしょうし、たとえ負けてしまったリヴァプールの首位独走は変わりません。28節やってこれが初黒星は異常な記録。

そんな相手にワトフォードはどんな戦いぶりをしたのか見ていきましょう。これからリヴァプールと対戦するチームには少しのヒントになるかもしれませんね。

勇猛果敢のワトフォード

ホームワトフォードがキックオフから勇気ある戦いぶりを見せる。当然リヴァプールがボール保持率を高めて、押し込む展開でゲームは進んでいく。ワトフォードもそれはわかっている状態で、果敢にチャレンジをしていく。

まずはボール非保持の戦術から。
ボールをリヴァプールに保持されると前線のディーニーとドゥクレはリヴァプールのCBとファビーニョにボールにプレスに行くぞという素振りを見せたり、ボール方向を限定する動きを見せる。それでも、リヴァプールを簡単に止めることは出来ずに、ワトフォード陣内に押し返される。ワトファオードは自陣に押し込まれると、配置を6-3-1のようなブロックを形成した。両サイドハーフは、リヴァプールの高い位置を取る、両サイドバックにマークに付いていく。なので6バックの様な配置になっていたのかもしれない。

4バックはリヴァプールの強力3トップをしっかり監視し、ゴール前に上がるクロスもしっかり跳ね返す。中盤は3人でリヴァプールの中盤3枚にマークをつく。これにより、リヴァプールの両CBもしくはアンカーのファビーニョにはボールを持つ時間が与えられるが、そこから先へのパスコースを寸断された状態をワトフォードが作り出した。

そうなると、意外かも知れないがリヴァプールの攻撃は停滞し、リズムも中々生まれずに、スピード感溢れる、迫力ある攻撃が出来ない。両CBと中盤3枚が前線のパスコースを奪われたために、判断に迷っていたからだ。受けて探して、バックパスもしくは横パスといった感じで。そうしている間にジリジリとワトフォードの選手に距離を縮められプレッシャーを受けてボールを奪われるシーンも。前線の流動的なポジションチェンジもあまり見られずにワトフォードを困らせるアクションも少なかった様にも思えた。

どうゴールに迫った?

ワトフォードはボールを保持すると、シンプルに前線にロングボールを蹴り込む。それに対して中盤より前の6枚がボールにアクションを起こして、セカンドボールを回収して前進した。ただ前線にロングボールを放り込むのではなく、狙いはロブレンサイドだった、見ている感じ、ファンダイクの方には極力競り合いになるボールを蹴り込まない。突破を試みる方もワトフォードの左サイド。ファンダイクから遠いサイドから攻め込んでいった。

右から、左のデウロフェウへキックオフからいくつもボールが届けられ、彼も持ち前のドリブルでカットインしてシュートまで持ち込んでいった。この試合のデウロフェウはキレキレでワトフォードの攻めの起点になっていたが、前半終盤に怪我で負傷交代となってしまった。怪我をしたと思われるシーンを見ても軽い怪我ではなさそうだ。早くピッチに戻ってくる事を祈るばかりですね。

そして、最前線で体を張る、100キロ越えのディーニーはロブレンと体をぶつけ続けた。ファンダイクではなく、この試合久しぶりの先発出場となったロブレンにしつこいくらいにマッチアップを挑んでいた。競り合いではディーニーが何度もロブレンに勝ち攻撃の押し上げる時間を作ったり、得点を奪ったシーンでも、起点になっていたのは間違いなかった。

攻め込んでいる時でもリスクもしっかり管理できていた。中盤6枚はどんどん攻撃に出ていく中で、極力DFラインの4枚は陣形を崩さずに、リヴァプールのカウンターにも備える準備を整える。攻守がしっかり一体となってゲームを進めていったワトフォード。

得点は全てセットプレーから。

1点目はスローインから。

2点目もスローインから。

3点目はフリーキックから。

解説の水沼さんも言っていたが、意外とリヴァプールはセットプレーに集中が切れると。その通りになったかの様に、ワトフォードの得点の全ての始まりはセットプレーからだった。1点目はゴール前にロングスローが入り、ゴールに押し込まれる。2点目は中央のスローインから、サイド側にボールが転がり、「ボールは出ただろう」とリヴァプールの選手が足を止めてしまった。そこから1点目を決めたサールに振り切られGKとの1vs1を冷静にループシュートで沈められる。

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そして3点目はワトフォード陣内からのFK。GKが最前線へ大きなボールを蹴り込み、ロブランとディーニーが競り合い、こぼれ球をアーノルドがGKへバックパスした所をカットされ、最後はディーニーがシュートを放ちゴールを奪った。

負ける時ってこんな感じだよなとも思う3失点だった。守備者がいないわけでもないし、綺麗に崩されたわけでもない。リヴァプールが普段一番おかさない様な綻びが次々と出た感じ。それを誘ったのか、引き出したのは戦う姿勢を前面に出していたワトフォードの力ももちろんあるが、負ける時ってこんな感じなのかなと。言葉では上手く言えないが、何となく自分の中でも腑に落ちる感じを受けた。

意外な盲点だったのか?

ワトフォードが採ったボール非保持での戦術。
この戦術はリヴァプールを大いに苦しめた。

ワトフォードは6バック状態になり、リヴァプールの強力3トップもしくは自慢の両SBにワトフォード陣内深くでボールを受けらさせなかった。受けたとしても時間とスペースがない状態で、しっかりマークが付いてくる。これは意外とリヴァプールの弱点になるのかな?そう感じる事も。

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両CBとファビーニョそして、ワイナルドゥムとチェンバレンのIHには意外と時間が与えられる。時間はあるが前へ前進する為の一つである前へのパスコースを遮断さた状態をワトフォードに作られた時に、手詰まりになってしまうシーンは少なくなかった。CBと中盤の3枚はボールを受けれるがそれより先へ前進する術を奪われ、パスコースを探すだけになり、中々リズムもテンポも出ない状態に。そうしている間にワトフォードの前線がボールにプレッシャーをかけてきてミスをしてしまったシーンも少なくなかった。

パスを探すだけでなく、ドリブルで持ち運んだり、自らアクションを起こす事が出来たら、ワトフォードの組織をもう少し剝がせたのかも知れない。案の定、後半ファンダイクが高い位置に上がり、ファビーニョからの横パスを受けてロバートソンへスルーパスを出して決定機を作ったり、ロブレンも少し高い位置に上がってサラーへ楔の縦パスを打ち込んでチャンスを作った。クロップも後半、ワイナルドゥムから自らプレイメーカーになってアクションを起こせるララーノを投入したのもそんな意図があった気がする。CBと中盤3枚がパスだけでなく、ドリブルで持ち運んだり、いつもより高い位置をとったりした時にワトフォードの組織は崩れチャンスは出来ていた。

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いつもなら、リヴァプールの相手は、強力3トップを防ぎに中央をガチガチに固める。そうなったら、自然と両SBが駆け上がり大外がフリーになり、自慢の高精度クロスから畳み掛けるのがリヴァプールだが、ワトフォードはそこもマークに付いた。そうなると今度は中盤が薄くなるが、そこを活かした攻撃がこの試合は出来なかった。もしくは意外と苦手なのかもしれない。チェンバレンなんかは自分でドリブルで持ち込んで豪快なミドルシュートを打つ様な、自らアクションを起こして相手をかき回す事は得意だと思ったが、この試合はそんな彼らしさはあまり見られなかった。前線3トップが塞がれ両サイドバックのパスコースを防がれた時に、誰がその組織を破壊するアクションを起こせるのだろうか?ヘンダーソンなのか?南野なのか?ケイタなのか?リヴァプールの意外な弱点なのかもしれない…

終わり

今シーズンプレミアリーグで初黒星を喫したリヴァプール。まだ初黒星。凄まじくすごい記録だ。リヴァプールのプレミアリーグ独走は変わらずだが、ワトフォードの戦いぶりは本当に見事だった。それを引き出したのは今シーズン圧倒的な強さを見せているリヴァプールのおかげだったとも言えるだろう。こんな強いリヴァプールを絶対に俺たちが最初に黒星を付けさせる。降格圏だからなんだ?そんなのは関係ない、相手はリヴァプール。そんな気持ちをリヴァプールが与え、いつも以上に気持ちが高ぶり、ワトフォードの選手を走らせたのかもしれない。

リヴァプールがボールを7割近く握っていたが、シュートが打てなかった。ワトフォードはリヴァプールの倍近くシュートを放った。ただ指をくわえて耐え忍んだのではない。勇猛果敢に攻め込み、耐えるときは集中を切らさず90分戦い抜いた。素晴らしい戦いぶりをしたワトフォード。

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しかし、何回も言うが、リヴァプールの強さは変わらない。まだ1敗をしただけだ。28節終わって、たった1敗。しかも忘れてはいけない、ここは世界一タフなリーグプレミアリーグだ。ここでリーグ戦18連勝、44戦無敗は素晴らしい記録だし、これから先も語り継がれていくはずだ。大きな賞賛を送りたい。

これで落ち込んでしまう様なメンタリティのチームではないのは誰もが知っている事だ。気持ちを切り替えたリヴァプールが次節どんな戦いをするのかも非常に楽しみだ。

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