【新たなサッカーの形】ブンデスリーガ第26節 ドルトムントvsシャルケ

サッカー戦術分析
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約2ヶ月ぶりにヨーロッパサッカーが帰ってきました。当然再開前とは大きく変わる部分も多くありました。今回はマッチレビューと合わせてその部分も書いていこうと思います。

やっぱり生配信の、ライブでの試合観戦は楽しい。サッカーて楽しい。って思える時間を過ごせました。無観客で、普段私たちが知っている大歓声の中での試合ではありませんでしたが、それでもやっぱり楽しかった。元気をもらえました。感謝です。

それでは試合を振り返っていきましょう。今回は私はなかなか見ないブンデスリーガの試合。ヨーロッパの主要リーグの中で一番最初に再開したという事で、ブンデスリーガのドルトムントvsシャルケの試合を観戦しました。このような私と同じ経緯でこの試合を見たサッカーファンは他にも多かったと思います。ドルトムントの強さが際立つ試合でした。とにかく巧さと速さ、コンビネーショが際立っていました。チームとしての狙いもハマり、流動的に人とボールが動く攻撃はとってもエキサイティングでした。

シャルケの狙い

ドルトムントの配置は3-4-2-1のような感じ。対するシャルケは前半ドルトムントの配置に合わせるように、3-4-3のような配置でプレスをかけてきた。シャルケはこの配置によりドルトムントへのプレスをはっきりさせる狙いがあっただろう。確かに前線からプレスをかけて中盤でボールを引っ掛けてショートカウンターを仕掛けて攻めるシーンもあったが、シャルケの狙い通りとはいかなかっただろう。ドルトムントのビルドアップ、そしてフィニッシュまでの狙いとクオリティは見事だった。

再開後ということで、シャルケの選手のコンディションやコンビネーションなどチームとしての力は戻りきってはいなかったはず。時間が経過するにつれてシャルケは苦しい戦いを強いられていった。シャルケの本来の姿は後半の戦い方だったのかもしれないが、それも及ばずといったところだった。

ドルトムントの攻撃

シャルケはドルトムントのボール保持を配置の噛み合わせでボールを奪いにいく狙いがあったが、それをいなして、剥がしたドルトムント。

後方でボールを保持した時ドルトムントはシャルケに数的優位をつくれない状態をつくられたがどうやってそのプレスを剥がしていったのか?

巧い3CB

ドルトムントの攻撃の始まりの多くは後方の3CBから始まる。彼らからショートパスを繋いでシャルケのプレスを剥がしていく。フンメルスをはじめ、アカジン、ビシュチェクの3人が繋げる、蹴れる、運べると高い攻撃力をもつ選手が揃っている。

3CBに対して数的同数でシャルケがプレスにきても慌てることなく中盤にパスをつけたり、ドリブルで剥がして前進するシーンも多くあった。

大きなサイドチェンジでシャルケを揺さぶるシーンも。短いパスも大きなサイドチェンジも正確でお手の物。シャルケのファーストプレス隊を無力化していく。

中盤で優位性を作る

3CBのスキルが高くてもボールを受ける中盤の選手のスキルも重要だ。当然ドルトムントの中盤の選手は巧い!CHのダフートと左利きのディレイニーもしっかりとしたスキルでしっかりボールを止めて、ボールをパスしたり、ドリブルで剥がしていく。

ドルトムントの攻撃の狙いであるライン間へボールを送り込む為にも、彼ら2CHの働きは大きかった。横に、縦へ動くポジション取りが巧い。シャルケの選手に捕まりそうで捕まらない。それにより前線へ時間とスペースを与えた。

ドルトムントの2CHは3CBがボールを保持するとボールに寄ってボールを受けにいくアクションを起こす。シャルケの中盤がプレスに来なければボールを受けて前を向き、食いついてくれば、一列前の2シャドーのブラントとアザールへのスペースを作り出す。

時にSTのブラントも一列下がってボールを引き出したり、左のワイドにいるはずのゲレイロが神出鬼没に中盤に入ってきて中盤に優位性を作り出す。シャルケは徐々にドルトムントの流動的なポジションチェンジに手を焼くシーンが増えていき押し込まれていった。

前線には大きなホーランドがいることでシャルケの3CBはピン留され前に出られない状態に。彼の存在もライン間にスペースをつくる大きな力となる。

全ては3CBの裏を取る為に

そして最後のファイナルサードの狙いはシャルケの3CBの脇、WBの裏を取ることだった。ライン間に縦パスが入るとSTのブラントとアザールを起点にそこを狙う早い攻撃が始まる。左サイドで神出鬼没に動き回るゲレイロと違って右のワイドのハキムは右サイドラインいっぱいにポジションを取り、シャルケのWBの裏や3CBの脇のポジションが開くと一気に走り出しボールを引き出す。ゲレイロもファイナルサードにボールが入るとそこのエリアにしっかり走ってくる。

そしてもう一つ面白い形が。ライン間で2シャドーがボールを受ける時は2人とも一方のサイドに偏り縦パスを受けて数的優位を作り出しコンビネーションで剥がしていく。前を向けばドリブルで仕掛け、縦パスにシャルケの3CBが食いつけばそこにWBもしくはもう一人のSTがボールを引き出しゴール前に入っていく。

前半の2ゴールもまさにこの形だった。1点目は特にお見事。後方からライン間で縦パスを受けたブラントがワンタッチでアザールにフリックをして完全にシャルケの最終ラインを突破して最後はクロスにホーランドが合わせてゴールを奪った。

後半に入ってもドルトムントの攻勢は止まらずに追加点を奪った。ドルトムントが狙い通りの展開で4-0と伝統のレビアダービを制した。

再開後で変わったこと

解説の倉敷さんが言っていたこと、私が90分試合を観て再開前と変わったことを記るしていきます。

試合前の項目

①選手・スタッフはスタジアム到着時マスク着用
②ホームゲームの場合は自家用車。相乗りも禁止
③両チームのスタジアム到着時間をずらす
④スタジアムに入る導線を別にする
⑤ロッカールーム内は最低1.5m離す
⑥ロッカールーム滞在時間は1人3,40分にする
⑦食事はチームシェフが用意。ケータリング禁止
⑧選手入場、整列はなし。写真撮影もなし
⑨エスコートキッズ、マスコットなし
➓無観客試合

試合中の項目

①ボールは完全除菌
②水は自分専用(試合中の給水は難しそう)
③監督だけは
ソーシャルディスタンスをとればマスク不可
④ベンチに座る選手・スタッフはマスク義務
⑤選手のアップ時はマスク不可
⑥審判への集まった講義は無し
⑦出来るだけ接触を避ける(無理だよね!)
⑧カメラマン3人だけ(100人以上が普通)
⑨ゴールパフォーマンスも距離をとって!
➓交代枠5人(2名の増加)

ブンデスリーガは試合の再開に伴いこれらの制約を設けた。これはほんのごく僅かにすぎないようだ。もっと細かい制約があるようだ。スポーツ医学と特別試合部隊の協議によって8つの章に分れている分厚いガイドラインを政策し、それに従ってブンデスリーガの再開にいきついたようだ。PCR検査も1回だけでなく、複数行い、PCR検査は継続して行なっていくようだ。短期間でこれだけの準備をしてきたブンデスリーガ、そしてドイツという国の凄さに感銘を受けた。

ブンデスリーガはこれからのヨーロッパそして全世界のサッカーを再開する上での基準になるだろう。

新たなサッカーの形

再開前と明らかに変わったサッカーの形。ブンデスリーガの再開が意味すること。そしてサッカー界に与える希望や指標。新たなサッカーの形が誕生したのかもしれない。前のような観客が入って、大歓声の中で観れるサッカーが戻ってくるのはまだまだ先かもしれないしもしかしたら違う形になるかは全く分からない。

しかし、一つ言えることは、
やっぱりサッカーは楽しい。
サッカーは元気を与えてくれます。

ブンデスリーガ再開までに色んな人の労力があり、苦労があったでしょう。素晴らしい時間を我々サッカーファンに与えてくれて本当に感謝です。

最後にドルトムントがチームで見せた行動は素晴らしかった。無観客の席にいつもと変わらずにパフォーマンスを行う。やっぱりサッカーっていいね。

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