【立ち位置を変えるデ・ブライネ】FAカップ 準々決勝 ニューカッスルvsマンチェスター・シティ

サッカー戦術分析
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プレミアリーグではチェルシーに破れてしまったシティだが、落胆している時間はありません。過密日程は待ってくれません。前節の結果でリヴァプールのプレミアリーグの優勝が決まってしまいリーグ3連敗を逃したシティだが、今シーズンはまだ終わっていない。FAカップ、チャンピオンズリーグと獲得できるトロフィーはまだ2つある。

そして中二日で迎えるFAカップ準々決勝vsニューカッスル戦。十分な休む時間すら与えられない中、選手をターンオーバーしながら上手く切り抜けていく。マフレズだけは再開後4試合連続で先発出場。ペップの信頼をがっちり掴み取った感じがする。

それではゲームを紐解いていきましょう。

後ろに重いニューカッスル

シティが試合開始からボールを握る。ほぼハーフコートゲームでゲームが進んでいく。ニューカッスルはボール非保持の時には自陣深く下がって5-4-1のブロックを形成した。この守備ブロックが非常に重かった。

5-4-1のブロックを形成するだけで、積極的にボールへプレスするわけではない。人やボールに出るのではなく、スペースを守る意識が強かった。ゴール前にバスを置き、スペースを人の量で埋めて、シティがブロックの密集に入ってきたところでミスを誘発させてボールを奪う。最終手段として自陣のペナルティエリアに10人が入るシーンもあり、後ろに重い印象を受けた。

ボールを奪ってもシティのトランジションプレスですぐにボールを奪い返されてしまう。唯一の希望はFWのキャロルへのロングボールが頼みといった感じだった。前半25分までにニューカッスルのパス本数はわずか15本。この数字を見るだけでもどんな展開だったか想像できるはずだ。

狙いはライン間

シティの崩しの狙いはライン間だった。5-4-1ブロックに対してライン間に4人の選手が立ち位置をとってボールを受ける。ワイドからの攻撃よりも中央、中央という攻撃がこの試合目立った。お得意のワイドからハーフスペースをIHが使うシーンはほとんどなかった。それはニューカッスルが5バックということで、ハーフスペースも開くことは少ないだろうとスカウティング済みだったのかもしれない。

マフレズ、スターリングもインサイドに絞ってペナルティエリアの内側でボールに関わるシーンも多かった。ライン間でボールを受けることは難しいが、シルバを中心にボールの出し入れ、ワンタッチを使ってシュートに持ち込むシーンも。シルバは本当にライン間で受けるのが巧い。世界一ライン間で受けるのが巧い。

この試合は最近のシティの試合の中では一番中央を使う攻撃意識は強かったと。

縦パス→レイオフで3人目で前向き
斜め斜めのダイレクトパス
シルバのターン

いろんなレパートリーで中央からの崩しを試みる。またクロスも一工夫。サイド深く抉った時には平行、またはマイナスにクロスをあげてゴール方向に下がるニューカッスルの開いたバイタルエリアを使ってシュートまで持っていくシーンも。

それでもゴール前に10人の選手が入ればゴールを割るのは容易ではない。こうなってくるとイライラしてしまうのはボールを握っているチームが多いのがサッカーだが、痺れを切らしてしまったのはニューカッスルの方だった。

右からのウォーカーのクロスに、ペナルティエリア内でDFシェアがジェズスを2回ほど後ろから手で押し倒してしまいPK。これをデ・ブライネがきっちり決め切り先制したシティ。ゴール前には十分な人もいただけにもったいなかったニューカッスル。

デ・ブライネの立ち位置

デ・ブライネの立ち位置が素晴らしかった。これは毎試合素晴らしいが、この試合に置いての彼の立ち位置が攻守にポジティブな影響をシティに与えていた。

デ・ブライネのスタートポジションはシルバとの2IHと思いきや、ギュンドアンと横並びになるように中盤の底に立ち位置をとった。ニューカッスルをスカウティングした結果このスタートポジションに入ったと思われる。

5-4の守備ブロックの中ではなく、外でギュンドアンと横並びになりライン間で立ち位置に入るシティの選手へボールを供給していった。前半はライン間へ入れるボールの潤滑油として仕事をしたデ・ブライネ。またデ・ブライネとギュンドアンがニューカッスルの中盤の前に2枚横並びになることで、ライン間のスペースを開ける働きにも繋がっていた。

攻撃面だけでなく、守備の面でもデ・ブライネの立ち位置は効いていた。前半は特にボールを奪われるとシティのトランジションプレスはデ・ブライネから始まる事が多かった。左サイドには独断突破もできるマクシマンがおりボールをロスして彼にボールが溢れるシーンも。しかし、すぐさまデ・ブライネがプレスにいき、マクシマンお得意のドリブルをシャットアウトした。デ・ブライネのお陰で何度もカウンターを摘んでいた。

後半立ち位置を変える

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後半に入るとデ・ブライネが立ち位置を変える。ニューカッスルがシステムを変更して後ろを4バックにし、中盤に一枚人を増やしてきた。それを見てか、デ・ブライネはギュンドアンとの横並びのポジションから一列あげてIHに入った。デ・ブライネがIHに入ることでマフレズとスターリングがワイドに入るシーンもあり、前線のシティの配置を変えていき、ニューカッスルが変えてきた配置に対してすぐに対応していった。

これもスカウティング済みだったのかは分からないが、相手を見て対応をしてしまうスピード感は流石シティといった感じだった。デ・ブライネやギュンドアンといった中盤の位置を変えてもプレーできる選手がいると、選手交代をしなくてもこういう対応できるよね。途中で入った、フォーデンも、ベルナルドも。

シティは後半4-3-3にシステム変更をし、ワイドを使った攻撃も増えていく。お得意のワイドからのハーフスペースを使う攻撃も見え始めた。

ラポルト砲

待望の2点目は、ラポルト砲から生まれた。チェルシー戦でも何度かサイドチェンジもあったが、久しぶりに彼からの痺れるフィードを見せてくれた。

シティは自陣でショートパスを繋いでニューカッスルの選手を集める。集まったところで、ラポルトが自陣深くから正確なピンポイントフィードをハーフラインで待ち受けるフォーデンの足下へ。フォーデンも見事なファーストタッチ。ゴール前のスターリングへパスを供給。スターリングはカットインから巻きシュートはゴールに吸い込まれてシティ2点目。見事の質の高い崩しだった。

終わり

試合は2-0でシティが勝利、FAカップ準決勝へ進出。対戦相手はアーセナル。再び師弟対決実現。これは非常に楽しみ。

ラポルトはこの試合フル出場。少しづつコンディションも戻ってきたのかな?過密日程ながら上手くターンオーバーをしながらやり切れていると評価していいのかは分からないが、動きが良くなっている選手もいる。次の試合は中3日でプレミア王者のリバプール。リヴァプールは約一週間のお休みが。この日程がどう影響するかは分からないが、シティもこの一戦にかけるモチベーションは絶対高いはずだ。

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あー楽しみでしょうがない。
シティの意地を見せてほしい!

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