【4-4-2攻略は今シーズンも難題に?】Jリーグ第2節 浦和レッズvs横浜F・マリノス

サッカー戦術分析
この記事は約7分で読めます。

いよいよ帰ってきたマリノスの試合!

早速試合を振り返って見ましょう!

マリノスのスタメンには新加入選手も入り、新生マリノスの面影も、レッズはマリノス対策なのか4-4-2の陣形で挑みました。

ビルドアップで苦しむマリノス

試合開始早々、高いテンションで入ったホームのレッズ。マリノスに対してインテンシティ高い、コンパクトに保ったボール非保持でマリノスのビルドアップを苦しめていった。

レッズのボール非保持の陣形は4-4-2。中央を圧縮して縦に横に非常にコンパクトな陣形を作り、マリノスを外へ外へと追いやっていった。

マリノスは流動的にポジションを変えていくのはもはやお馴染みだが、レッズはそれに惑わされず、まずは自分の持ち場のエリアを開けないことに注視していた。自分のポジションのエリアを守りつつ、ボールが来たらボールにアタックするゾーンプレス。レッズの中盤に入った柴戸のボール奪取能力は素晴らしかった。「予測・運動量・球際の強さ・強い気持ち」素晴らしい潰し屋だった。何度もマリノスのボールにアタックし、何度もボールを奪取していった。

マリノスのゴールキック封じ

そして、もう一つレッズが準備してきたプレス。マリノスのゴールキック時に前に人数をかけて圧力をかけていく。前節のガンバ戦でも、ゴールキック時に前からプレスをかけられて失点を許してしまった。マリノスがゴールキックを近くのショートパスから始めることをJリーグの全チームはもはや知っている。それを踏まえて、後方に4人を余らせて、中盤から前の6選手はマリノスのペナ付近まで前へ出ていき、GK梶川のパスコースを塞ぎにいった。

レッズの思惑通り、ショートパスからゴールキックを始めるマリノス。そこへどんどん人をかけてボールにアタックをし、マリノスの前進を許さない。当然そこのプレスをマリノスに剥がされれば一気にゴール前に押し込まれてしまう。そんなシーンも数回あったが、そこはある程度割り切って前へ圧力をかけにいった。

マリノスは次節以降ゴールキックをどうするのか考えなければいけないかもしれない。確実に今節のレッズや、前節のガンバのように前からハメにくるチームは増えてくるはずだ。マリノスの強さが発揮されるのは相手を押し込んだ時だ。当然相手チームも押し込まれない為の対策をしてくる中でそれを上回り続けなければ、マリノスの勝利の確率は下がってしまうはずだ。

レッズの長いボール

レッズは縦の長いボール対角の長いボールで前進をはかり、ゴール前に迫っていった。

縦への長いボールとはゴールキックを意味する。GK西川はゴールキックになると左の角にボールをセットして左サイドへ長いボールを蹴り込む。マリノスの右SBの小池に目掛けて長いボールを蹴り込む。そこにはFWの杉本が流れてきて競合いをする。SB小池に対してレッズは長身の杉本を競らせることで、高さの「質的優位」を作り出し、彼のヘディングからセカンドボールを回収して前進をするシーンもあった。狙っていたビルドアップの一つだっただろう。

そしてもう一つの長いボール。レッズはマリノスを仕留める為に対角の長いボールを使っていた。右から左へ。左から右への対角の長いボールでサイドで幅をとるワイドの選手や、FWが流れてマリノスの背後をとってゴール前に迫っていった。

特に前半は右SH長澤から、左SH汰木へのサイドチェンジが入り、汰木がドリブルを仕掛けてチャンスをつくるシーンが多かった。

長澤はFWの近くに位置どり、FWからの落としを受けて左サイドへ対角の長いボールを入れる役割。一方の左SH汰木は左いっぱいに幅をとり対角の長いボールを待っている位置どりをとった。

長澤の高精度ボールと、汰木(ゆるき)のゆるゆるなドリブル。ゆるゆるな独特な間合いからのドリブルにマリノスは苦しめられていた。汰木はカットインからシュートを放つ2本の決定機を演出した。

攻撃の糸口は外からのハーフスペース

前半20分から徐々にマリノスがレッズを押し込む展開へ。レッズのコンパクトな4-4-2のブロックに対して少しづつ攻撃の糸口を見出していく。それは外からのハーフスペースを利用した前進だ。4バックに対してはやはりこれが効果的だ。大外にボールを入れてSBとCBのスペースを開けて、ハーフスペースに走り込んでボールを受ける。前半の20分からハーフタイムに入るまでにマリノスはその形で何度もゴール前へ迫ることに成功した。

20” 仲川→天野(外からポケット侵入)
21” 遠藤→ティーラトン(インナーラップ侵入)
25” 仲川→喜田(ハーフスペース侵入)
30” ティーラトン→遠藤(バックドアで侵入)
37” 遠藤→エリキ(フリックでHS侵入)
40” 遠藤→天野(ハーフスペース侵入)
41” 扇原→小池(ハーフスペース侵入)
42” 小池→エリキ(ハーフスペースから裏とり)

本当にいろんな選手の組み合わせと、いろんなやり方でハーフスペースへ侵入できていた。ハーフスペースをとってからのもう一つ先のボールの関わり方やクロスの質が伴ってくれば、この試合も点数を奪えたはずだ。

後半に入ると完全にマリノスがレッズを押し込んでゲームを進めていくが、点数を奪うことはできなかった。レッズも流石に疲弊が目立つようになってきたが、最後のところはGK西川を中心に強固な壁をゴール前に築いていった。

試合はこのままスコアレスで勝ち点を分け合った。

4-4-2ブロックをどう崩すのか?

昨シーズンも苦しんだ中央圧縮の4-4-2ブロック。この試合も最後までこの難題を解決することはできなかった。どのように崩していけるのだろうか?私なりに考えてみた。

斜めのパス2本

縦パスを入れさせないために中央を圧縮する4-4-2には斜めのパスが効果的だ。

縦パス1本=斜めのパス2本

例えばCBから相手のライン間や裏をとる縦パスを一気にさせれば相手の陣形を崩すことができるが、それが難しい場合は外へパスをする。CB→斜めのパスをSBへ送る。ボールを受けたSBから今度は中への斜めのパスをライン間や相手の裏に蹴り込むことで縦パス1本と同じ状況を作り出せるはずだ。斜めのパスは縦パスよりもボールを入れるパサーにも、ボールを受けるレシーバーにも角度があるの視野の確保ができる効果も。

斜めのパス2本のご参考に!シティの場合。

中央を締める相手に対して、一度サイドにボールを動かして、相手のスライドが間に合わない間に、今度は斜めのボールを中へ送り込むことでライン間、もしくは裏へボールを供給できる回数は増えてくると思う。

外からのハーフスペース侵入

この試合でも多くみられた外からのハーフスペース侵入もやはり効果的だ。マリノスの場合大外に幅をとる遠藤、もしくは仲川にボールが入った時に、レッズも彼らの突破力を警戒してかSBの選手がプレスにくる。この時SBが釣り出されることで、CBとSBの間(チャンネル)のスペースが開くのでそこを利用して前進できるのは効果的だったはずだ。

この試合もそこを利用して前進できるシーンも多かったが、レッズのサイド深くで幅をとる選手にボールが入った時にハーフスペースでチャンネルへ走る選手がいない状況も多々あった。幅をとる選手とハーフスペースで待っている選手のセットができた時にはいろんな形からハーフスペースを攻略できていた。幅をとる選手だけでなく、ハーフスペースで待つ選手のセットをいかに作るかがキーになりそうだ。

外からハーフスペースに侵入した後のクロスのタイミングや質、中に入る選手のタイミングももう少し練り上げなくてはいけない。ハーフスペースを攻略したもう一つ、もう二つ先のイメージと制度をあげれば、4-4-2ブロックは破壊できるはずだ。

終わり

久しぶりのマリノスの試合でとてもワクワクした気持ちで試合を見られた反面、目が慣れを失っていたのは事実。抜け落ちている要素もたくさんあると思いますがご愛嬌下さい。マリノスが誇るレビューワー陣がまた違った視点を与えてくれるレビューを随時出してくれるので私も覗くのが楽しみですし、皆さんも絶対に見てくださいね。この試合の理解が一層深まり、またサッカーが面白くなりますから。

そして再開に行き着くまでに貢献してくれた人たちに本当に感謝を申し上げたいです。私たちの大好きなサッカーのある日常を取り戻してくれて本当にありがとうございました。

最後になりますが、レッズのスタジアムの雰囲気は最高でした。ファンやスタッフが選手のために作り上げたと聞いて、本当に素晴らしい空間でした。

サッカーってやっぱりいいなと思える試合でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました