【戦略は一緒。戦術が違う。】プレミアリーグ第33節 ブライトンvsマンチェスター・シティ

サッカー戦術分析
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前節ニューカッスルとの一戦で5-0と快勝したマンチェスターシティ。前節の攻撃力そのままにブライトンに襲いかかった。シティは前節同様5得点を奪って勝ち点3を持ち帰り、プレミアリーグ2位を確定させた。

勝敗を分けた要素は?両チームともに大まかな戦略は似ていた。ボール非保持は相手陣内からボールプレスにいき、ボール保持は自陣からショートパスを繋いでビルドアップを試みる両チーム。

しかし結果は、5-0とシティの攻撃力が爆発。両チームの選手の質はもちろん大きな差はあるが、チームとしての戦術理解度、チームの完成度にも大きな差があり、それが結果に反映されていった。

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ブライトンは今シーズンポッター監督が就任した初年度。鬼才ビエルサも賞賛を送ったポッター監督。前回対戦した時に比べてロマンが少し薄れた感じ。前回対戦の時は意地でもボールを握るぞ!と意識があった感じ。今回もしっかりボールを繋ぐ意識はチームに根付いている感じだったが、前回ほどのこだわりは感じられず、チームにいる選手のストロングを活かす色が強くなっていた気がした。

シティ相手にも引かずにボールを前から奪いに行くぞ!とゲームに入ったブライトン。これは見応えあるゲームになるかもしれないと思ったが、シティが意図も簡単にブライトンのプレスを剥がしてビルドアップをしてしまう。やっぱり前からプレスにくるチームの方が面白いようにボールを繋いで剥がしてしまうシティ。テンポも早くスピーディーなゲームだった。

前進するシティ

ブライトンはボール非保持になると4-4-2でシティ陣内からプレスをかけにいった。しかし、チーム全体の連動性が少し足りなかった。中盤から前の選手は前から行くが、最終ラインの押し上げが足りずに、ライン間(中盤とDFラインの間)には大きなスペースが。シティ相手にライン間が開いてしまうと、もう大変。縦パスを打ち込まれるは、ドリブルで侵入されるはで、ブライトンは長い距離を自分のゴールに向かって走る回数が増えていった。

シティの先制点もブライトンのぽっかり開いたライン間を利用した形だった。右サイドをウォーカーとマフレズのパスで相手を引きつきて一気に前線のジェズスにボールを入れる。DFラインの前にはぽっかりスペースが。そこへスターリングが左サイドからインサイドに入りジェズスのボールの落としを受けてミドルシュートを放ち先制。

シティはSBが高い位置をとることでブライトンの前からのプレスを剥がすシーンも。

高い位置をとるSB

この試合SBに入ったメンディとウォーカーは高い位置をとってブライトンのファーストプレスを剥がす役割を担っていた。

最近のシティはSBの立ち位置が、出ている選手や、相手の特徴によって大きく変化するのが毎試合の楽しみの一つになっている。ここ2試合はジンチェンコとカンセロが勤めていたが、その時はまた違った配置、戦術になっていて非常に面白かった。

そして今節もまた違ったSBの立ち位置が見れて面白かった。ブライトンの4-4-2のボール非保持の陣形に対して両SBはブライトンのSHのサイド側の背後をとる立ち位置をとった。サイドの高い位置をとるSBメンディとウォーカーにボールが入るとシティのビルドアップは完了する。または、一気にスピードが上がり攻撃の合図が入る。

高い位置のSBにボールを入れさせるために、インサイドのデ・ブライネやベルナルドがブライトンの中盤のギャップに顔を出したり、落ちたりして、ブライトンの中盤をより内側に絞らせて、大外の高い位置をとるシティのSBへのパスコースを作り出す働きもしていた。

サイドの高い位置をとるSBにボールが入った時には、SBにはスペースと周りの選手たちによって数的優位が与えられる。左サイドではマフレイズが一列前で、デ・ブライネがインサイドに三角形ができている状態に。シティの選手たちはトライアングルができていれば色んなことができてしまう。またそこで、サイドが詰まってしまえば、サイドチェンジを織り交ぜたり、バックパスでやり直し、ブライトン陣内でボール保持率を高めていった。

チーム全体で高い位置をとるSBにボールを入れさせる狙いと、そこから先のゴールへの崩しもしっかり設計されていたシティ。チームとしての共通意識を全員が共有できていた。

前進できないブライトン

対するブライントンもシティ同様自陣からパスを繋いで前進を試みる。しかし、シティのプレスに喰われてピンチを招くシーンも多々あった。前進できるか、前進できないかがこの試合の結果に大きく左右された。

自陣で奪われてしまえばピンチにもなるし、敵陣に入る回数が増えれば当然ゴールを奪えるチャンスが増えるからだ。ブライトンはより自分たちの守るゴールから近いエリアでプレーすることが多く、シティはより自分たちのゴールから離れた位置でプレーする回数が多かった。これだけでもどちらが勝つ確率が高くなるかは皆さんもお分かりだろう。

シティはブライトンのボール保持に対してガンガン前からプレスにいく。細かい決まりはいつもよりは見受けられなかったが、とにかく近くの選手がボールプレスにいき、それに続いて中盤の選手も前のめりでプレスにいく。ボールがサイドに入れば一気にスライドをして人数をかけてボールを狩にいく。シティの裏のスペースや、逆サイドには比較的スペースと時間があったが、そこを見つけられずにブライトンはボールを喰われてしまう。

確かにこの試合のシティのボールへのプレススピードや切り替えの速さはあった。選手のコンディションもいいのか、ボールに対するアタックには速さと強度がある。再開後失点が少ないのもそういった要因もあるだろう。

シティのスローイン

細かい点かもしれないが、この試合のシティのスローインが面白かった。これはしっかりコーディネート(仕込まれた)された形だった。スローインもセットプレー。プレッシャーを受けずに、しかも手でボールを投げられる点を考えれば、準備してきた形は再現性が高いのかもしれない。

スローインを受ける選手に対して必ず3人目がボールを受けて前を向き前進していった。スローインレイオフ(スローイン→落とし→3人目で前をむく)みたいな形。前半24分スターリングがスローインを受けるとマフレイズも一緒に反応し、スターリングからボールを落としてもらい一気にドリブルを開始、ゴール前まで前進すると左サイドを駆け上がったSBメンディにパスを渡しシュートシーンをつくる。

そして後半このスローインの形からゴールが生まれる。右からウォーカーがスローイン。スローインを受けたジェズスが一緒に反応したマフレズにワンタッチでパス。マフレズもワンタッチパスでバイタルに侵入するベルナルドへ。最後はベルナルドがシュートを押し込みゴールを奪った。スローインからコーディネートされた見事なゴールだった。

終わり

終わってみればシティの5-0と快勝で終わった。シティはこれで2試合連続5-0と攻撃力が爆発。徐々に選手のコンディションもトップギアに入ってきた感じ。けが人も戻ってきて、前節に続きストーンズのプレーする姿もみれた。久しぶりにラポルトとストーンズの2CBコンビが見れて嬉しかった。ストーンズの調子がカップ戦、CLまでには是非戻ってきてもらいたい!やっぱりこのコンビはいいよね!そこに食い込むエリック・ガルシア。この試合も難なくプレーしていた。安心感もプレーから見受けられ、ボールの出し入れする力は流石だった。

次節も攻撃力爆発したシティが見れることを楽しみにしています!

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