【全てリカルド監督の思惑通り?】J2リーグ第7節 ジュビロ磐田vs徳島ヴォルティス

サッカー戦術分析
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こんにちは。久しぶりにJ2の試合のレビューを書こうと思います。戦術的なやり合いが非常に面白いゲームでした。徳島ヴォルティスの監督であるリカルド・ロドリゲス監督の思惑通りにゲームが運んでいった気がしました。磐田をしっかり分析してきたのだなと思わせるゲームの入り。それに対して磐田も色んな策を試みるも、それ以上にリカルドの対応の速さにもビックリさせられました。

とにかく戦術的に面白いゲームでした。

それではゲームを見ていきましょう。

可変するシステム

磐田のシステムは4-4-2。ボール保持でも、ボール非保持でも基本この配置だった。しかし、磐田のボール保持の4-4-2に対して徳島が配置を可変することで配置の噛み合わせを合わせることで磐田に圧迫感を与えていった。

徳島のシステムは3-4-3。徳島は磐田と違い、ボール保持でも、ボール非保持でもこの基本配置を可変させることで優位性をつくり出した。

徳島のボール非保持

まずはボール非保持から。
徳島はボール非保持の状況になると3-4-3から4-4-2に変更。アニメーションをご覧ください!

右回りで人がスライドすることで4-4-2へと可変していった。これにより、ジュビロの4-4-2のボール保持に対して、徳島の選手たちは誰が誰にプレスに行くのかが明確となり、勢いよくプレスに出れるようになった。ボール非保持には前線に入る西谷のスプリント力を中心にどんどん磐田のボールへとプレスにいき、自由を奪うことに成功していた。

徳島のボール保持

続いては徳島のボール保持だ。
ボール非保持同様に、ボール保持でもシステムを可変させて優位性をつくり出した。こちらもまずはアニメーションをご覧下さい!

磐田は前からガンガン徳島のボールを奪いに来るわけではなかった。センターサークルの付近まで下がって4-4-2の陣形を整える。

それに対して徳島はまずは2CHに入った二人が異なった動きをすることで中盤に優位性をつくり出す。そしてWBが高い位置に上がることで磐田の4バックをピン留する役割と、磐田のSHが彼らのパスコースを切らなくてはいけない状況もつくり出して、徳島の3CBの両脇の内田と田向にプレスを行かせない役割にもなっていた。

アンカーに入った岩尾を中心に中盤を経由してボールを動かしたり、大きなボールでサイドを変えてり、段差の出来た磐田の裏のスペースを一気にとったりと色んな形で前進をしていた前半だった。配置的な優位をつくってボールを握って前進していたシーンが多かったのはあくまでも前半だったのがまた面白かった。これは後ほど解説します。

そしてもう一つ磐田には厄介なことが。それは徳島の3CBの内田と田向が『運ぶドリブル』ができる事だった。

内田と田向が『運ぶドリブル』をする事で

①前進できる
②相手を釣り出して味方をフリーに

こんな効果を得られ、ますます磐田には厄介な状況に。案の定徳島の2点目はこのCBの『運ぶドリブル』が起点からの前進で奪ったスローインから生まれたゴールだった。左サイドで磐田を集めて左CBの田向から右CBの内田にパスが入りそこから『運ぶドリブル』で前進、磐田の選手を引きつけてSBをフリーにさせて彼にパスを送って、サイドからのセンタリングからスローインを奪い、そのスローンを起点にPKを獲得した。

押し込んだのか?それとも下がったのか?

CKとスローインからのPK獲得で前半のうちに2点を奪った徳島。それまで4-4-2のボール非保持の陣形で前から西谷を中心にプレスにいっていた徳島だったが、前半残り10分ごろから段々とプレスラインを下げていった。運動量の面なのか、戦術的な面でこうなったのかは分からないが、私には徳島が意図的にチームの狙いとしてスッと下がった印象だった。

でも、ハーフタイムで中盤の選手を変えた事を踏まえれば前からボールに出れなくなったのかなと思われる。

磐田は徳島の4-4-2プレスに対して右SBの小川がインサイドに入って後方を3CBにしたり、CHが斜めに落ちて後方を3枚にした事で徳島のファーストプレスを剥がして行くシーンは増えていった。

左CBの伊藤を起点に左右にボールを動かす。多分フベロ監督の指笛だったと思われるが、その指笛が合図に磐田はサイドチェンジが入るのは何だか不思議な光景だった。リモートマッチならではの光景だったのかもしれませんね。

前半残り10分磐田が徳島を押し込み続ける展開に。しかし、すぐにリカルド監督が手をうつ。

5-4-1システムへ変更

ハーフタイムを挟んで徳島は中盤の2人の選手を変えて、ボール非保持のシステムを変更し、ゲームプランも変更した。自陣に5-4-1のブロックを敷いてカウンターを狙うプランに変更した。2点のリードをしっかり踏まえた上での戦術変更だったに違いないだろう。

磐田が前半終盤に見せたボール保持に対してすぐさま対応したリカルド。これにより磐田には前半以上に決定機が訪れることはなかった。

高い位置に上がる磐田のSBにもインサイドに入るSHにも明確に対応。最後はゴール前に多くの人を並べて時間とスペースを奪い去り磐田に決定機を与えなかった。

リカルド監督の思惑通りにゲームが進んだ印象を強く受けた90分のゲームであり、徳島がセットプレーから奪った2得点を大事に守りながら勝ち点3を磐田から持ち帰った。

全てリカルド監督の思惑通り?

ハーフタイムを挟んで迅速かつ的確な戦術変更を見せたリカルド監督。この後半のシステム変更は磐田の動きに対応した受動的なものではなく、もしかしたらリカルド監督が自発的に仕掛けたものだったのかなとも思っている。

システムを変更しなくても、運動量の落ちた選手を変更することで、前半の中盤まで見せた前からのプレスで磐田をもう一度苦しめることも出来たはずだ。そこをあえてボール非保持にシステムを変えて、ゲームプランをも変えて『それでは次は問題ですよ』と磐田に新たな問題を突き詰めたのかもしれない(※これはあくまで私の頭の中で膨らんだ妄想です)。

とにかく戦術的に見応えのある90分でした。

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