【今日から連勝!猛追だ!】Jリーグ第12節 横浜F・マリノスvsサンフレッチェ広島

サッカー戦術分析
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【今日から連勝!猛追だ!】

という横弾幕がマリノスサポーター側に貼られていました。果たしてマリノスは今シーズン初の連勝を飾り、この言葉通り猛追の狼煙をあげることができたのでしょうか?熱い熱い90分。前後半でまるっきり別のチームに変貌を遂げたマリノス。久しぶりにマリノスらしい「勇猛果敢」な姿が見られました!

それではゲームを振り返っていきましょう!

サンフレの「3+2」

前半のマリノスはサンフレのやりたい事をやりたいようにやられて前半45分間を過ごしてしまった。サンフレの変形する配置に苦しめられた。

サンフレの基本配置は3-4-2-1のような形。この基本配置からボール保持、ボール非保持にはそれぞれ違った形に変形。マリノスを攻守に苦しめた。

このサンフレの変形配置のキーワードは「3+2」

このキーワードを紐解いていきましょう!

ボール保持での「3+2」

サンフレのボール保持時での「3+2」は2つある。

まずはビルドアップ。ビルドアップは後方3バックと2CHの青山とハイネルの2人が加わり「3+2」でボールを前進していく。人数をかける事でビルドアップに安定をもたらし、長いボールをサイドに背後に蹴り分けられる青山とハイネルが加わる事でサンフレの狙う背後と幅がより生かされる配置にもなっていた。

そしてもう一つの「3+2」は前線に見られた。

後方でボールを動かしている時間の間に、最前線は5トップへと変貌を遂げる。前線の浅野、ペレイラ、ドウグラスの3人に加えてWB2人の茶島と柏が上がることで「3+2」で5トップを形成し、前線に厚みと幅をもたらし、マリノスの背後と4バックの大外からのサイド攻撃で幾度となく前半は決定機を演出していった。

マリノスはサンフレの前線に「3+2」を作られてしまうと極めて難しい状況を強いられる。4バックでどうやって5バックに対応するの問題!ボールサイドに4バックをスライドし、逆サイドを捨てることでボールへのプレスを優先させたが、逆サイドに長いボールを入れられてしまえば一気にピンチになる。

この形を案の定サンフレに前半は多く作られてしまい、決定機を与えてしまった。また幅をWBに取られた時にSBを釣り出されてCBとの間のスペース(チャンネル)から斜めにランニングをされてしまいピンチになるシーンも!

サンフレのやりたいことをやれれてしまった前半。これに対してポステコグルー監督がとった対応とは?

それは後ほどお楽しみに!

ボール非保持での「3+2」

続いてはサンフレのボール非保持での振る舞い。

こちらも「3+2」の形が2つあった。

サンフレはマリノスのボール保持に対して後方は5バックを形成し、前線は5枚でマリノスの流動的なポジションチェンジを行うビルドアップに対してボールへプレスに出ていった。

最終ライン5枚を形成するのは3CBのの3人と両WBの2人の選手で最終ラインに「3+2」の形を作り出し、マリノスのWG対策、そして外からのチャンネルへのボールを消す対策を見せる。たとえ前線のプレスが剥がされても、後方に「3+2」の5バックが形成されているので、そう簡単にはスピードアップをされないことにもなり、ゴール前へ帰陣する時間を作る狙いもあった。案の定前半はマリノスらしいスピーディーな攻撃はほととんど見せられなかった。

そしてもう一つのボール非保持での「3+2」の形はマリノスのボールを前から奪いに行く為に用意されていた。

前線の3人(浅野、ペレイラ、ドウグラス)に加えて中盤の青山とハイネルの2枚がボールにアタックする為に「3+2」の形を用いた。

前線3人がマリノスの最終ラインへプレスに出たり、浅野とドウグラスが一枚下がって中盤に4枚のブロックを形成したり、中盤の2選手はマルコスを監視する役目があったが、とにかく後方には5枚の「3+2」が待っていてくれるので、安心して前線の「3+2」でボールを奪いにいってくれ!というチームの決まりがあり、マリノスの流動的なポジションチェンジにも騙されることなく、より勇気を持って前に出ることができ、マリノスへ圧力をかけられることへ成功した。

それでも先制点を奪ったのは…

前半はサンフレにやりたいことをやれれてしまったマリノスであった。決定機も与え、チャンスらしいチャンスはほぼなかったマリノスだが、先制点を奪ったのはサンフレではなく、マリノスだった。

前半あった決定機1本をしっかり決め切り、ハーフタイムへ。完全にゲームをサンフレに渡してしまっていた前半の状況の中で先制点を奪って無失点で乗り切れたことは良かったが、間違いなく反省と改善が必要だった45分になってしまった。

ハーフタイムを境にマリノスがマリノスらしい姿で残り45分貫き通してくれた!

前で蹴りをつける!

サンフレの5トップに手を焼き、ピンチを招いてしまった前半。サンフレに前向きでボールを持たれ、WBが高い位置に上がられてしまう状況を作られてしまうと、マリノスは苦しい状態を強いられる。マリノスは4バックでサンフレの5トップに対応をするので、逆サイドへボールを振られてしまえば、一気にサンフレには時間とスペースがある状態を与えてしまいピンチになる。この状態を前半はサンフレに幾度となく作られた。

そして先制点を奪ってリードした前半だったが、後半すぐに同点弾をペレイラに高い高い打点のヘディングを上から叩きつけられてしまい試合は振り出しに。

さぁどうするマリノス?勢いづくサンフレにこのまま逆転を許してしまうのか?

5バックに変更をして後方に厚みを作るのか?ラインを下げて時間をかけてミスを誘発させるのか?考えられる策はいくつかあるが、マリノスが選んだ選択は実にマリノスらしい選択だった。

前線からのハイプレス

前述した通り、サンフレのWGが高い位置に上がった状態を作られてしまうとピンチになる。それならばWBを上げさせないこと、そしてそこまでボールを入れさせない戦術を後半から明確に実行したマリノス。後半は攻守両面でマリノスらしい「勇猛果敢」な姿をみせてくれた。

後半に入るとギアが一段と上がったかのように、サンフレ陣内から前からガンガンプレスにかけにいくマリノス。ボールを奪われればトランジションプレスでサンフレのボールを前線に運ばせない。圧力をかけてミスを誘発させる。サンフレのWBが上がる時間を与えない。前向きでボールを運ばせない事でサンフレの攻撃回数を減らしていく。

そのボスに与えられてミッション。ハードワークディフェンスを一番体現していたのマルコスだったかもしれない。一番印象的だったのはマルコスの長い距離を走り、GKまでプレスにいき相手のミスを誘発させてスローインをゲットしたシーンだ。マリノスで一番上手い男が、泥臭く汗をかきつづけチームの勝利のために、ボスに与えられたミッションを遂行するために走る姿。マルコスのその労を惜しまないプレーに観客席から大きな拍手。その姿はマンチェスターシティ時代のテベスを思い出させてくれた。

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マリノスのハードワークでサンフレの攻撃チャンスは明らかに減っていった。守備のハードワークからリズムを生んだマリノスは、追加点を奪いさる。今節も飛び道具が炸裂する。

飛び道具じゃ!

右サイドのスローインからショートパスを繋いで逆サイドのSBティーラトンへ。しかし手数をかけて分だけサンフレのゴール前には多くの選手が戻ってきてしまうが、今のマリノスには飛び道具がある。SBティーラトンがアーリークロスをゴール前へ。そのボールに合わせたのはジュニオール・サントスだ!

十分な助走から高い高いジャンプ。そして高い打点からの強い強いヘディングを広島のゴールに突き刺して追加点を奪いさった。

交代は全て前線の選手!

マリノスはさらなる追加点を奪うために前線の選手を投入していく。追加点を奪うのはもちろん、前線からのハイプレッシャーの強度を落とさない狙いもあったに違いない。この試合前線からのハードワークは生命線。サンフレのWBが上がる状況を作られてしまえば何回も述べているがピンチを招いてしまう。そうならない為にも前線の4枚の選手を交代し、前からのハードワークの強度を落とさせなかった。

一歩も下がらないマリノス。勇猛果敢なマリノスを後半からみせてくれた。追加点を奪う姿勢。一歩も引かない守備。強い時のマリノス。久しぶりのらしい姿。

前半とは一転して実にエキサイティングのゲームをみせてくれた。そして仕上げの3点目が生まれる。

92分前からプレスをかける。90分を過ぎてもなおスタイルを曲げずにハードワークを続けるマリノス。そのマリノスの姿勢にサンフレはボールを前進できない。セカンドボールを回収したマリノスがショートカウンターを発動。扇原から途中交代のエリキに裏へスルーパスが入りこれをしっかり決め切り、ホームマリノスは拍手の大盛り上がり!

マリノススタイルが凝縮された3点目が入り、マリノスが今シーズン初の連勝を飾った。

ハイライト|J1リーグ第12節|vsサンフレッチェ広島

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