【おかえリーズ。ようこそビエルサ】プレミアリーグ第1節 リヴァプールvsリーズ・ユナイデット

サッカー戦術分析
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リーズがプレミアに帰ってきた!そして65歳の鬼才ビエルサ監督のプレミア初挑戦の始まりとなった今節。チャンピオンシップを優勝したリーズが開幕戦で対戦することになったのはプレミア王者リヴァプール。ビエルサリーズが王者にどんなサッカーをしてくれるんだ!という注目も集まっていた中、予想通り私たちサッカーファンを楽しませてくれた非常にスピーディーでエキサイティングなゲームを両チームが演じてくれた。

王者の圧迫感

キックオフから王者の圧迫感がリーズを襲う。
リバプールは最初からエンジン全開でリーズゴールに向かっていき、その勢いのまま前半3分にPKを獲得し、サラーがゴールど真ん中に思いっきり左足を振り抜き王者が昇格組にいきなり洗礼を浴びせるかのように先制点をもぎ取った。リヴァプールはキックオフからPKを獲得する数分間、リーズに自分たちのエリアにすら入れさせなかった。

リーズは前進することすらさせてもらえずに王者リヴァプールの圧迫感に圧倒され何もさせてもらえず先制点を渡してしまった。

しかし、ここで折れないのがビエルサリーズ。これがリーズのもつチームの色なのかもしれない。開始早々にリヴァプールの圧迫感に飲み込まれてそのまま試合が終わってしまうチームは多く見てきたが、この日のリーズは違った。さぁリーズの反撃が始まる。

良くも悪くも矢印は前へ

この試合のリーズは良くも悪くも攻守両面で矢印をとにかく前へ前へ示しながらプレーしていた。これがリーズの特徴の一つなのかもしれない(まだ1試合しか見てないのでなんとも言えませんが!)。

自分たちにも、相手にも休む間を与えずに、ボール保持になれば複数の選手がボールを追い越すランニングをし、ボール非保持になればボール保持者に常にボールをアタックする、ランニング者にはしっかりついていく、そんなスピーディーで運動量の消耗が激しいプレーを見せるビエルサリーズ。

相手がリヴァプールということもあり、お互いボール非保持でも、ボール保持の局面でも目まぐるしくボールに関与するプレーが多く、至る所で1vs1が行われ、トランジションの切り替わりが多い、多すぎる本当に休む間がないゲームがキックオフから見られた。

リーズのボール非保持

リーズはボールを失うととにかくボールにアタックし、ボールを奪いにいく。最初から後ろに下がってブロックを作ることはせずにとにかくボールに出ていく。その中でも一つの特徴として、マンマーク気味でボールにアタックしていく。

誰が誰にプレスにいき、マークについていくかはマンマークになることで明確になりリヴァプールの選手のプレーする時間とスペースを削っていく。リヴァプールのボールを前向きで奪い勢いよく攻撃に繋げられたり、後方から長いボールを蹴らせてボールを回収することにも成功していた。

しかし、当然1vs1で負けてしまえばピンチになるし、人についていくので、ギャップや後方にスペースが開いてしまう恐れもある。

そのマンマーク気味のプレスのデメリットをリヴァプールに突かれてしまうシーンもリーズは多かった。サラーやマネに剥がされて数的不利を作られたり、人につきすぎて裏のスペースを開けて背後を取られてシュートに持ち込まれるシーンも少なくなかった。

メリットとデメリットは表裏一体。デメリットの部分をどう隠していくかはこれからの課題になるだろう。

リーズのボール保持

次はリーズのボール保持。ボールを保持するとこちらもとにかく前へ。縦に早く。相手陣内に入ればバックパスをしたり、サイドを変えることはあまりせずに一方のサイドから前へ突き進む。味方が前向きにボールを持つと後方から一気に複数の選手たちがランニングを開始。選手たちがどんどん後ろから湧き出てくる。数的優位を作り出し、ランニングを行うことで相手を釣り出して、スペースを開けてそこにまた違う味方が走ってきて相手を撹乱させていく。

リーズらしさが詰まった3点目

前向きなボール保持者に対して複数の選手がランニングを開始。リヴァプールの選手たちの足を止め、リヴァプールの選手たちを撹乱させてペナルティエリア内にスペースを作りだし、そこのスペースを使ってゴールを突き刺した!

リーズはボール保持率が非常に高いチームと聞いていたが、相手がリヴァプールということもあり、いつものようにボールを長く保持した攻撃を見せられなかったはずなのでボール保持時の色はまた違うゲームで見られることを楽しみにしたいと思います!

キーマンはK・フィリップス

この試合、リーズのアンカーに入ったK・フィリップスは両チームのキーマンになっていた。リーズは彼にいかにボールを渡せるか。リヴァプールはいかに彼を潰すかで試合の結果を左右するそんな存在になっていた。先日イングランド代表デビューをしたリーズのピルロとも言われているK・フィリップス。長短正確なキックを蹴れるのが彼の特徴。この試合でも12分同点弾をアシストする後方からの左サイドへの綺麗な正確なキックを送り込み、リーズの攻撃の起点の一つとなっていた。

対するリヴァプールはシステムの配置上アンカーのフィリップスがフリーになる。そこをリーズに上手く突かれてしまい、フリーでボールを受けられて高精度のキックをサイドに蹴り込まれて前進を許してしまうシーンが前半いくつかあった。

そこでフィルミーノが一列下がってフィリップスを監視するようになる。リーズに1点目を奪われてしまったシーンでは上の図のようにフィルミーノがGKにプレスに出てしまい、フィリップスがフリーとなってしまった。

しかし、次第にしっかりとフィリップスにはボールを受けるスペースと時間を削減させていった。フィルミーノのパスコース限定とプレスバック。前を向かれればヘンダーソンが彼にアタックすることでフィリップスは中央でボールを奪われるシーンも増えていき、リーズの攻撃は少しづつ多様性を失っていった。

狙われる左サイド

リーズはキーマンのフィリップスのパスコースを切られたこともあり、中央を経由した前進が難しくなっていった。それでも中央を無理に経由しようとしてリヴァプールの餌食になるシーンも後半は多く見られた。そこでリーズは一つの抜け道を見つけ出す。

それは長いロングボールだ。リーズの左サイドへの長いロングボールが効果的だった。リヴァプールの右SBアーノルドの背後を突いた長いボールから前進。リーズの1点目を奪ったような形から左SHのハリソンにボールが入り彼の推進力を活かしてゴールに迫っていく。

逆サイドの右SHコスタも独断での推進力もありドリブルで前進するシーンもあり、この試合両SHは運動量も豊富で攻守両面で頑張っていた。

3度追いつかれても突き放す王者

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リーズは王者リヴァプールに何度突き放されても食らいついていく。リヴァプールが得点を奪えばリーズが追いつく。そんな展開が3回もこの試合だけで見られた。やられたらやり返す。相手が王者だろうが何だろうがやり返すリーズの姿に心を踊らされる展開に。しかし、リーズが何度追いつこうが王者は突き放す。3-3とリーズが同点に追いついてからリヴァプールにもやや焦りは見え始めたものの、残り5分でセットプレーからしっかりPKを奪い、これをサラーが沈めハットトリック。

リーズの攻勢もここまで。リヴァプールが4-3とスピーディーでエキサイティングな開幕戦をモノにした。

おかえリーズ

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今シーズンのプレミアリーグをリーズがさらに楽しませてくれる予感をプンプンさせてくれるような90分でした。相手がリヴァプールということもあり、まだまだリーズのらしさが隠れている気がするのでこれからの試合も非常に楽しみで仕方ない。

そして今シーズンもリヴァプールは強い。理不尽に点も取れるし、3トップの完成度も相変わらずの高さ。3失点はリヴァプールにとって多かっただろう。そこはこれから改善していくだろう。それ以上にリーズの勇気ある攻撃に圧倒されてしまった部分もあったのかもしれないが、それを上回る攻撃力を見せたリバポの攻撃力は今シーズンもプレミア屈指なのは間違いない。

リヴァプールは次節チェルシー、3節目にはアーセナルと曲者揃いのチームとの戦いが続く。開幕戦は難しい展開とはなったが勝ち点3を奪えたのは大きかったに違いない。大補強をしたチェルシーとの次節は非常に楽しみだ!

今シーズンもプレミアはハイレベルで楽しみな戦いが盛りだくさんの予感。それをさらに膨らませてくれる一つがリーズにもなりそうだ。

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