【ウチの土俵じゃ負けられない】Jリーグ第18節 横浜F・マリノスvsベガルタ仙台

サッカー戦術分析
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マリノスの超過密日程はまだまだ終わらない。中2、3日のスケージュールはまだまだ終わらない。今節ホームに迎えるはベガルタ仙台。ベガルタも週末のゲームからの過密日程。前節から先発9人を変えてメンバーを送り出した。その意味がキックオフと同時に明確になることに。ベガルタが奇襲を仕掛ける。アクセル全開でマリノスを圧倒する。

非常にお互いインテンシティが高い90分を見せてくれた。

ベガルタの奇襲

ホームマリノスからのキックオフでゲームが始まると、まるでマリノスを彷彿とさせるハイプレスでベガルタが勇猛果敢に前からガンガン圧力をかける。ベガルタがマリノスのお株を奪うかのようなアグレッシブさを見せる。

ベガルタのシステムはマリノスのシステムと噛み合うように3-4-2-1。このシステムの狙いがすぐにピッチで見られた。このシステムでミラーゲームとなりあらゆる場面、あらゆる局面で激しい球際の勝負が繰り広げられる。剥がせばチャンス。奪われればピンチ。そんな展開をベガルタが演出した。

ベガルタは引くことはせずに、マリノス陣内にボールがあるときはマンマークで人についていき、ボールにアタックし続ける。マリノスの選手たちの時間とスペースを奪いボールを奪う狙いだ。そして奪ったら手数をかけずにシンプルに前へ前へ。そしてベガルタの狙い通りにゲームが動く。

ペナルティエリア付近でマリノスのWB高野ボールをカットしたゲデスがそのまま右足を振り抜き、ゴール左ポストを叩きボールは吸い込まれ先制点をゲット!

マリノスお得意の先制パンチを見事にベガルタにしてやられる!今節のマリノス以上にアグレッシブなベガルタの試合の入りに圧倒されてしまったマリノス。

しかし、この戦い方でマリノスは負けるわけにはいかない。言い方を変えればマリノスの土俵(戦い方、スタイル)に堂々と上がり、しかも1発の強烈なダウンを浴びせたベガルタにこのままやられるわけにはいかない。ハイテンポ、ハイプレスのやり合いでマリノスのプライドをかけて絶対に負けるわけにはいかない。

やられたらやりかえす、3倍返しで!

「質」勝負

ベガルタはマリノスの奇襲攻撃を浴びせた後は、少し重心を後ろに下げる。変わらずマリノス陣内にボールがあればマンマークでプレスにかける。ミラーゲームということもあり、奪われればピンチ!剥がしてしまえば当然チャンスになる。マリノスは前線のブラジル人トリオの質を中心にベガルタのマンマークを剥がして押し込んでいく。

この試合特に「質」を発揮したのが最前線に入ったJ・サントスだった。彼にボールが入るとその強靭なフィジカルを遺憾無く活かした。

ベガルタはボール非保持では人についていく戦術なので、流動的に動くマリノスの中央の選手たちにもしつこいくらいマークにつく。そこを逆手にサントスのスペースを開けさせて彼にボールを供給できたときは強靭な肉体を活かしてゴールへ直結するプレーを幾度となく見せる。

そして同点ゴールはそのサントスが起点で生まれる。大外で受けた水沼がフリックでサントスにボールを流す。エリキとマルコスの動きでライン間にスペースを開けさせて、バイタルエリアでドシッと構えるサントスのパスコースを作り出す。そしてサントスのポストプレーからエリキにつなぎ、最後はエリキのマイナスのクロスにマルコスがゴールに流し込み同点!

サントスの「質」とチームで作り出したスペースを上手く活かした素晴らしい崩しの同点ゴールだった。

やられたらやり返す

前半は1-1でハーフタイムへ。後半に入り時間が経過するにつれてベガルタの重心は重く下がっていく。マリノスは決定機をいくつも作るも最後のシュートがことごとく外れていく。チャンスを何度も逃すマリノスだったが、やることは変わらない。ゴールを奪うまで攻め続けるのみ!

そしてマリノスらしく逆転ゴールを奪う。70分渡辺がハイプレスの合図をかける。一気にスピードをあげてGKまでプレス。それに合わせてサントス、マルコスが連動したハイプレス。何度も、しつこくボールへ出ていく。最後はベガルタの守るペナルティエリアでエリキがボールを奪い左足を振り抜き逆転ゴール!ベガルタに喰らった先制パンチにやり返すかのように連動したハイプレスで奪った逆転ゴール。

【公式】ショートハイライト:横浜F・マリノスvsベガルタ仙台 明治安田生命J1リーグ 第18節 2020/9/23

このゴールは痺れた。この時間帯でこのハイプレスは素晴らしい。本当に痺れた。

これだけでは終わらない。マルコスの素晴らしいスルーパスを起点にエリキが自身2点目を押し込み駄目押しの3点目を奪う。一気に畳み掛ける。

ハイプレスは終わらない

3点目を奪ったマリノスは前線3人のブラジル人トリオを3枚替え。投入されたのはオナイウ、大然、そして帰ってきたエジガル。入ってくる選手たちの豪華っぷり。リードしての投入となったが、彼ら3人は死に物狂いでプレーする。チームの為にはもちろん、個人の結果を求めて一切の妥協を許さないプレー。ゴールを奪う為に必死にボールに食らいつく。必死にゴールに向かっていく。素晴らしい熾烈な競争がそこにはあった。

そんな強烈な3人が前線に入ったことでベガルタには非常に厄介。疲れた状態で、しかもリードをされた状態でゴリゴリの3人が必死に前からプレスをかけられる。ベガルタの選手はプレー強度が落ちる一方で、マリノスの前線のテンポ、強度はもう一度ギアが入る。猛烈に攻め立てる。

試合はこのままスコアは動かずに3-1でマリノスが勝利。それでも大津を加えた4人の途中交代の選手プレーぶりは決して悪くなかった。チーム内でいい競争があるんだと感じられた。

終わり

ベガルタの見せた奇襲は見事だったし、驚かされた。しかし、その采配がマリノスのアクセルを加速させたのかもしれない。自分たちのホームで、自分たちのやりたい形をベガルタに見せられて黙っているわけにはいかない。そんなプレーは逆転ゴールの2点目に詰まっていたように感じた。あのゴールもまたマリノスらしい。鳥肌が立つほど痺れた。

先発で出た選手はもちろん、途中で入った選手たちもチームのために必死にプレーする姿に今節も感銘を受けた。いいチーム内競争が相乗効果を生み、チームは強くなっている。

おかえりエジガル。これでまた前線の争いは熾烈になったのは間違いないだろう。そして久しぶりにエギガルのびっくりする強さを見せるポストプレーが見れてよかった!

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