【青の矛と赤の盾】セリエA インテル vs ACミラン

サッカー戦術分析
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ミラノが青と赤に染まる日、それがインテル×ミランのダービーマッチだ。世界でも屈指の歴史のあるダービーマッチ。このご時世ミラノのスタジアムや街は青と赤には染まらなかったが、ピッチ上では青と赤のプライドのぶつかり合いが。

ここまでインテルは2勝1分と負けなし。一方のミランは唯一開幕から3戦全勝と両チーム好調で迎えたミラノダービー。

それでは世界一熱い青と赤のダービーマッチを振り返っていきましょう!

インテルの特徴を逆手に

ここまでアタランタに続いてのセリエA2位の得点力を誇るインテルが攻撃的にゲームに入っていく。3-4-1-2のシステムのインテルはWBも高い位置に駆け上がり、時には3CBの一角も攻撃に参加するほど攻撃的な姿勢をこの試合でも見せていた。多くの人を攻撃に参加させる事で優位性を作り出す狙いがある一方、リスクも当然ある。ミランがこのインテルの攻撃的なスタイルを逆手にとっていく。

インテルが自分たちの理想通りに、一方のサイドにミランを集めてサイドチェンジから前進したり、ルカクとラウタロにもボールが入りミランのゴールへと迫っていく。一見インテルペースだなと感じる序盤だったが、先制ゴールを奪ったのはミランだった。

ミランの開幕からの全勝の裏には、組織化された硬い守備がチームの力、チームの自信になっている。開幕3試合全て無失点のミランの守備は硬い。チームとしてもそうだが、GKドンナルマを中心として一人一人の守備意識が非常に高い。

攻撃的なインテル。それを待ち構える鉄壁のミラン。矛と盾の勝負が試合序盤からバチバチと鍔迫り合い。そして勝ったのはミランの盾だった。

10”インテルが厚みをかけて攻め込むも、ミランの盾に跳ね返される。そこからカウンター発動。トップ下のチャルハノールが縦パスを受けるとズラタンにスルーパス。ズラタンがペナルティエリアまで持ち込むとコラロフに倒されPKゲット。これをズラタンが一度はGKに跳ね返されるもしっかり押し込み先制したのはミラン。これだけでは終わらない。

15”再びインテルの厚みある攻撃を跳ね返しカウンター発動。お次もチャルハノールが起点に。DFからボールをもらったチェルハノールが左を駆け上がるレオンへ展開。レオンが個人技でダンブロージオを振り切り左足でクロス。中で待っていたのはズラタン。クロスをダイレクトで合わせてズラタンがドッピエッタ!

インテルの攻撃的なスタイルを逆手に見事なカウンターから電光石火の2得点を奪ったミラン。

ミランのハイプレス

ゴール前の鉄壁な盾から、インテルの強力な矛をヘシ折りカウンターから2点を奪ったミラン。ゴール前にただべったり張り付くだけでなく、ボールのある位置に応じてハイプレスも仕掛けていた。これが試合終盤まで非常に効いていた。後半に入ると疲労が溜まると同時にそのプレスの強度は下がり、インテルに押し込まれる時間帯は増えていった。

ミランはインテルのボール保持に対して明確に人につきにいく。誰が誰にマークにいくのかはっきりさせる事で、タイトにプレスにいくことができ、インテルの選手の時間とスペースを奪いにいく。特にインテルの中盤3人にはきっちりマークにつき、インテルのビルドアップを苦しめた。

しかし、インテルも厚みを持った攻撃を続ける。そして28”右サイドでボールを動かしミランを集めて左へ展開。ここでボールを受けたのが3CBの一角であるコラロフ。コラロフはそのままボールをドリブルで運んで、左WBペリシッチとともに左サイドに数的優位を作り押し込んでいく。最後はペリシッチのクロスからルカクが合わせて一点を返す。

これで試合は更に面白くなっていく。

段々とインテルもミランのプレスの逃げ道を見つけ出していく。

横と縦の移動

まずはトップ下に入るバレッラが横移動を始める。バレッラは主にケシエにマークにつかれていたが、バレッラが横に移動するとケシエには迷いが生まれる。なぜかと言うとケシエが中盤の底からバレッラについて横移動をしてしまうと、インテルの最前線に入るルカクへのパスコースが空いてしまう。

バレッラが横移動することで、ケシエに選択を迫らせる効果にも。バレッラに着いていくの?ルカクのコースを埋めるのか?段々とバレッラが横移動をしてインサイドハーフの位置でボールを引き出すようになり、インテルがゴール前へ侵入する回数が増えていく。

今度は縦移動。WBの縦移動で優位性を作り出す。左WBのペリシッチが左CBのコラロフがボールを持つと下がってボールを引き出すアクションを起こす。左WBペリシッチにマークについていたのはミランの選手は右SBのカラブリアだが、なかなかそこまでついていけない。なぜかと言うとペリシッチが落ちる位置までついて行ってしまうと、自分の裏のスペースが空いてしまい、そこへラウタロウやバレッラに裏を取られてしまうリスクを抱えていたからだ。

そうなると誰がペリシッチをマークするのかと言うと一列前に右SHアレクシスだった。右SHアレクシスがコラロフとペリシッチの二人を見れる中間ポジションをとり始める。そうなると今度はコラロフに時間とスペースが生まれる。コラロフに少しの時間が生まれるようになると、彼が活き活きと攻撃をするようになる。ドリブルで運んだり、逆サイドの右WBハキムへ長いサイドチェンジのボールが後半は何度も入るようになり、インテルが更に押し込み出す。

ボールを握ってインテルが幾度となくチャンスを作っていくがもう一点が遠い。スコアは前半のまま動かず2-1でミランが全勝をキープする形となった。

おわり

試合はミランに軍配が上がったが最後までどうなるか本当に分からないハイレベルなゲームだった。毎回このダービーは熱く何が起こるか分からない展開になるのが実にワクワクさせてくれる。早くこのスタジアムいっぱいのサポーターが埋まった状態でのミラノダービーが戻ってきてほしい。そうなるともっと熱いハイレベルな戦いが見れるからね!

ミランがなぜここまで全勝なのかと言う理由が少しわかった。統率された守備。鉄壁な盾がチームにリズムを生み出し、勝点を増やしていく。そしてその盾に真っ向から矛をぶつけたインテルの厚みある攻撃は見ていて面白かった。本当にゴール前に人という厚みをかけて何が何でもゴールをこじ開けにいく。前線のラウカクコンビは本当にいい関係性だった。そこにトップ下のバレッラが絡み、両WBが絡むと止められない。更に3CBの一角もそこに加わればますます止められない。しかし当然リスクが伴う。そこのケアをどうするかはこれからの課題になりそうだ。

次回のミラノダービーも楽しみだ。両チームともに、今回のように上位を争っている状態での対戦を期待したい。

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