【狙いを狙う】プレミアリーグ第6節 ウェストハムvsマンチェスターシティ

サッカー戦術分析
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前節トッテナムに前半だけで3点差をつけられたが、残り15分で3ゴールを奪い同点に持ち込んだモイーズウェストハム。今節もその折れない心、粘り強さ、そしてモイーズ節も炸裂するゲーム運びで、シティを苦しめていった。

さぁゲームをサクッと振り返っていきましょう!

ウェストハムの本当の狙い

ウェストハムはシティにボールを持たれることは想定済みだったはずだ。ある程度シティにボールを持たれるのはOK!たとえウェストハム陣内に押し込まれてしまっても、5-4-1のブロックを敷いて、DFラインと中盤のスペースを消す。5バックで幅も対応するぞ!そしてボールを奪ったら前線にそり立つCFアントニオの強さを活かしてカウンターを仕掛けるのがウェストハムの狙いだった。

しかし、ウェストハムもただただ自陣に引き込んでゴール前にバスを置くことは最初からはしない。シティのビルドアップ対策として一つの狙いを見せる。シティが自陣でボールを動かしている時には、5-2-3の配置になる。前線の3人の選手は猛烈にプレスをかける訳ではなく、シティの2CBとアンカーロドリの監視役として配置されていた。シティのビルドアップの起点は2CBとアンカーの選手、そしてGKエデルソンだ。シティのビルドアップの起点を潰しにいくために、前線に3人の選手が並べられた。

もちろんウェストハムは前線の3人の選手でボールを奪えれば一番ベストだが、シティもそう簡単にはミスはしない。しかし、彼らがシティの起点に圧力をかけることで、シティのボールを中盤で引っ掛けるきっかけに。彼ら3人がコースを限定することで、シティの縦パスを何度も引っ掛けることに成功していた前半のウェストハム。

DFラインには5人の選手が並べられることで、後方からの縦パスを受けるシティの選手に対しては常にプレッシャーをかけられる状態に。シティはライン間やギャップを使ってビルドアップすることが特徴の一つだ。この試合でもウェストハムのブロックを縦パスを織り交ぜながら前進を試みるがそこはウェストハムも狙っていた。

ウェストハムの狙いはコースを限定させて、5バックの選手もしくは中盤の2枚にインターセプトを狙わせる。シティの縦パスを中盤、もしくはライン間で奪ういカウンターを狙うことがこの試合のプランだったかもしれない。

前線の3人がコースを限定することで、シティの縦パスを何度も引っ掛け、カウンターから好機を生み出していったウェストハムが先制ゴールを奪う。右からのクロスをCFアントニオがオーバーヘッド気味のスーパーゴールを叩き込む。彼の強さが前面にでるゴラッソ。

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ゲームの入りこそシティは良かったが、だんだんとウェストハムペースに。シティはリズムを取り戻せないままハーフタイムへ。

左サイドを活性化!

後半に入るとシティはアグエロに変えてフォーデンを入れる。左からの攻撃の厚みを増やす狙いがあった。スターリングはアグエロの位置へ入り最前線からウェストハムの背後を狙ったり、ライン間でボールを引き出す動きは前半から変わらず続けていく。

フォーデンが左のハーフスペースに入ることで、左サイドに厚みをもたらすだけでなく、左で幅をとったSBカンセロから斜めのボールをウェストハムの背後で受ける役目も。左利きのフォーデンが左から斜めのボールを受けると、そのボールの流れのままで左足でクロスをあげられる効果も。

これは昨年までシルバがやっていた役割で、彼の伝家の宝刀だった。ゴール前にブロックを固めるウェストハムに対して一つの攻撃のアクセントを加えたシティ。この狙いが早速同点ゴールを呼び込んだ。

50分左サイドの高い位置をとるカンセロがギュンドアンからボールを受けると、ウェストハムのWBツォウファルとの1vs1の局面で縦へのドリブル突破で左サイドをえぐっていく。そのまま中にクロスをあげると、インサイドに絞ったフォーデンがトラップし、体勢を崩しながらも左足を振り抜き同点ゴールをもたらした。

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ハーフタイムの交代で活性化をはかった左サイドから同点ゴールが生まれたシティ。このゴールから数分後、再び左サイドから決定機が。インサイドでフラフラするフォーデン。これにより、ウェストハムが中央に絞る。

54分ギュンドアンが右のハーフスペースでボールを受けると、ボールと、インサイドに絞るフォーデンの動きに釣られてしまい、外がガラ空きに。そこにタイミングよく右SBカンセロが飛び出し、ギュンドアンから絶妙なロブパスが通るも、カンセロがトラップミス。シュートまで持ち込めなかったが、決定機だった。

このシーン以外にも、フォーデンが横パスをフリックで縦パスを打ちこんだりしたり、徹底的に左から攻撃を組み立てるシティ。ゴールの匂いが一段とするようになる。

足が止まる両チーム

後半早々、同点に追いついたシティだったが、その後は決定機を活かせずに時間だけがすぎていく。ウェストハムも前半同様に、シティのボールを中盤で引っ掛けてカウンターを仕掛けるシーンもあったが、足が重く、前への推進力が弱まっていく。

シティのサイド攻撃によって、だんだんと重心が下がってしまい、中盤の選手も最終ラインへ吸い込まれ、6バックに。その為に、いざシティのボールを奪っても、より長い距離を走らなければいけない状態に。そんなこともあり、時間経過とともに体力は消耗、足は当然止まってくる。

よっしゃ!そうなればシティがチャンスだー!と思いきや、こちらも何だか足が重い。チャンピオンズリーグを戦い、中2日の日程がだんだんと響いてきたのか、今ひとつスピードが上がらない。怪我から帰ってきたデ・ブライネを投入するも、あと一歩の精度が足りない。パスがズレているのか、疲労でスピードが出ないのか、タイミングが合わないのか、どれが原因かは分からないが、あぁ、とため息が出るようなシーンが多かったシティ。

スコアはこのまま動かず、1-1で終了となった。

おわり

シティは勝点3が是が非でも欲しかっただろうが、ウェストハムの戦いに上手く丸め込まれてしまった。ウェストハムはシティの狙いを狙ってミスを誘い、縦パスを引っ掛けカウンターからチャンスを作り出し、見事に先制点を奪い去った。

しかし、ハーフタイムにシティが修正を加え、同点に追いついてからは少し重心が後ろに下がりすぎてしまった。CFのアントニオが負傷で交代してしまったことも痛手だったはず。彼が前線にいなくなってしまい、時間を作る人がいなくなってしまい、カウンターの厚みも薄くなってしまい、時間が経つにつれて疲労も隠せずに、耐え忍ぶ時間が増えていった。

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5-4でゴール前にブロックを敷く相手を崩すのは中々難しいことだが、今シーズンもシティにその課題はふりかかる。ゴール前にブロックを敷いてカウンターを狙うチームはこれからも現れるだろう。非常に難しい難題をさぁどんな解決策をペップは出すのだろうか?今シーズンも出せないで終わってしまうのか?

是非解決してほしいね!

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