【やっぱりCLは面白い】チャンピオンズリーグGS第3節 レアル・マドリードvsインテル・ミラノ

サッカー戦術分析
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やってきましたチャンピオンズリーグ!今シーズンは残念なことにDAZNさんでチャンピオンズリーグが見られない(今現在)ようでサッカーファンとして非常に悲しい気持ちになっております。UEFAtvで放送される僅かなゲームの試合だけが私たちサッカーファンの唯一の救いになっております。今回振り返るゲームはUEFAtvさんで放送されたレアルマドリード×インテルのビックマッチ。

それではゲームを振り返っていきましょう!

見慣れたレアルのプレス

キックオフからレアルがインテル陣内からプレスを掛けにいく。もう見慣れたような相手陣内でのハーフコートマンツーマン。昨シーズンのCLラウンド16でマンチェスターシティに見せた形でもあるので、シティの試合をよく見る人にとってはまたこのプレスね!と思い出すかのような。そんな前のめりの、見方を変えればハイリスクのプレスにインテルはビックリしたかもしれない。

インテルの前線に入ったラウタロとペリシッチが結構下がってボールを受けに行っても、ラモスとヴァランは離さない。他の選手たちも自分のマッチアップする選手を離さない。試合序盤からレアルが強気な守備で主導権を握っていく。インテルはこのプレスを剥がせずに、自陣でボールをロストするシーンが増えていく。ボールをロスしてしまえば当然レアルのショートカウンターをインテルを襲う。そんなゲームの序盤となった。

インテルもこの試合ルカクが最前線にいないこともあり、苦しんだのかもしれない。彼がいれば前線に長いボールを放りこみ彼のキープ力を活かして前進する選択はあっただろう。長いボールをいれてもこの試合ヴァランとラモスに何度も跳ね返される。唯一の希望としてはGKハンダノヴィッチがボールを持った時にベンゼマがプレスに来ることで生まれるCBデ・フライがフリーになるシーンを上手く使えればなと言ったところだった。しかし、プレスのズレで生まれるデ・フライのフリーをインテルは使うことも出来ず、レアルのプレスにハマっていってしまった。

前半25分、そのハイプレスをもろに受けて、インテルがGKにバックパスをするとベンゼマが見逃さずにカットし、最後はGKを交わして無人ゴールへ流し込み、アシスト0で先制点を奪った。そしてその10分もたたない間にラモスがCKからヘディングをゴールに流し込み、一気に突き放す。相変わらず抜かりのないチーム。

まるで偽アンカー

それでも、インテルも完全にレアルのハイプレスに押し込まれ続けるわけではない。難なくプレスを剥がすスキルもあるし、こぼれ球を拾って前進するシーンも。当然レアルのハーフコートマンツーマンを剥がしてしまえば一気にチャンスになるシーンも。それだけリスクもセットなのがこのレアルが採用した戦術だが、そこは最終ラインとGKに無理がきいてしまう選手が揃っているレアルならでは。そして最終ラインに一つ前にいるカゼミロの存在も大きい。彼が要所要所で危ないエリアを締めている。

インテルは相手陣内にボールを押し込むと、WBのハキミとヤングが幅をとる。それに対してレアルは4バックのSBの選手がプレスにいく役割。そうなるとSBの裏のスペース(チャンネル)が空いてしまい、そこを使われる恐れもあるが、そこはカゼミロが最終ラインに下がりカバーをする。またSBのカバーにCBの選手がスライドして空いたスペースを埋める役割(ペルムータ。カバーリングのカバーリング)を担う。まるで5バックのようになりインテルの攻撃を遅らせ、スペースを埋めていき、またSBが後ろのスペースを気にせずに思いっきりプレスにいける役割にもなっていた。自陣深くまで押し込まれるとアンカーカゼミロはまるでCBと化す

それでもインテルは得点を奪える力はある。インテルの1点目は上手くカゼミロを最終ラインから釣り出し、ラモスとヴァランのギャップのスペースを開けることに成功。バレッラが斜めのボールをフリックし、ラウタロへパス。ラウタロが難しいボールをしっかり処理ゴールに流し込み1点返す。

守備時にはまるでCBと化すカゼミロであったが、ボール保持の時はまた違う役割と化ける。

レアルはボール保持になると中央に選手がいなくなる。

両SBは高い位置へ。クロースはおきまりの位置へサリーダ。左斜めに落ちて後方3バックを形成する。アセンシオはボール大好き。アザールは個のスキルでの打開が仕事。そしてカゼミロはどこへ?彼はアンカーからポストプレイヤーへと化けるのだ。時にはベンゼマと並ぶようにポストプレーをする。

真ん中に人がいなくなってしまうレアルは真ん中を使わないわけではなく、中央を使うために中央を開け、またインテルの選手たちを撹乱させる為、外から中央を使うために中を開ける狙いがあったはずだ。主な攻撃の狙いは外からの中への斜め侵入。カゼミロはその外から斜めのボールを受けるポストになるシーンも。

レアルのパスのズレや、タイミングのズレが結構ありゴールまで中々いけないシーンもあったが、この中央を開ける攻撃の狙いは非常に面白かったし、インテルはなかなか困っていた。

ボールを持つと怪しさ満載なカゼミロは変わらずと言ったところだが、相手を潰す能力、危険察知能力の高さ、高さといった彼の長所を生かす戦術が攻守に与えられているのが面白かった。アンカーのポジションなんだけど、CBでありFWでもあるような偽アンカーのようなカゼミロ。

後ろに重いインテル

後半に入ってもなんとなくインテルはテンポが上がらない。この何となく上手くいかない感じを抱かせるのがレアルというチームである。インテルお得意の一方のサイドに相手を集めて展開、そこから一気に仕留める。そして3バックの一角も攻撃に参加する厚みのある攻撃がインテルの良さだが、そんなシーンはこの日ほとんど見られなかった。レアルのカウンターが怖いのもあったかもしれないが、この日のインテルは後ろに重かった。

インテルはボール非保持になると5-3-2の陣形でレアルのボールにアタックする。そうするとどうしてもレアルのSBには少しの猶予が与えられることに。ここをどうするんだ?誰がプレスいくの?いくの?いかないの?と最後まで曖昧になってしまった感じだった。

中盤のビダルがSBバスケスへプレスにいくと中盤のバルベルデがフリーに。そのズレを利用してレアルが前進するシーンも。それじゃあWBがSBへプレスにいけば?インテルのWBのプレスにいくスタートポジションは最終ラインの位置。そこからレアルのSBへプレスにいくとどうしても時間がかかる。その時間の猶予で色んなことができてしまうのがこのレベルの選手たち。

レアルの決勝点3点目も、SBメンディに少しの時間の猶予を与えたことで生まれた。右からボールが展開されSBメンディの元にボールが。ハキムがすかさずプレスにいくも、メンディが前を向き、横移動してきたバルベルデへ中盤へ楔のパスが入ると、少しづつズレ始めるインテルの陣形。バルベルデに対して3CBの真ん中のデ・フライがつり出され、そこで生まれた間のスペースへ途中出場のヴィニシウスがランニングでボールを引き出し一気にゴール前へ。相手を抜ききらずに左足で逆サイドへグランダーのパス。右で待っていたのはこちらも途中交代のロドリゴが落ち着いて止めて、ゴールに強烈なシュートを突き刺し決勝ゴール。

前半から起きていた問題が最後の最後まで解決できなかったインテルにツケが回ってきたような3点目だった。一時は同点に追いついたインテルだっが、試合はホームレアルの3-2で幕を閉じた。

終わり

両チームともに、なかなかスピードやテンポの上がらない試合であり、見ている側からすると少し物足りなさもあったかもしれない。しかし、戦術的な駆け引きがたくさんあって面白かった。もっとハイテンポにゲームを進めたかったのはインテルの方で、それをさせなかったレアルといった感じではないだろうか。そのための強気のハーフコートマンツーマン。序盤で流れを断ち切られたインテルは2点を奪ったものの、最後までインテルらしい攻撃は見せられなかっただろう。

ルカクがいたらまた違った結果になったかもしれないね。今シーズン数試合インテルの試合を見ているが、怪我人やコンディション不良で、コンテが想定するフルメンは見れてないはずだ。その選手たちがしっかり戻ってきて、フィットしてきたときのインテルはまた違った顔を見せてくれるはずだ。それはレアルも一緒。アザールさんがトップフォームに入ったらまた強さが際立つだろう。

両チームともに決していいチーム状況ではない中で、上手くやりくりしたのがレアルだったのかもしれない。

やっぱりチャンピオンズリーグは面白いよね。全試合観たいよね…

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