得点力不足に悩まされているペップシティ。得点力不足という言葉がこのチームには一番似合わないと思うサッカーファンは多くいると思いますが、8試合のリーグ戦でシティが奪ったゴールは僅か10得点。シーズンで100得点を奪ったこともあるペップシティにしてみれば極めて低い得点率だ。ボール保持率も高く、シュートもリーグ屈指の数を放っているがゴールが奪えないシティ。今節は一変。そんな悩みを吹っ飛ばすかのようなゴールラッシュとなった。
個人の能力に頼るゴールだけでなく、チームとして奪った、再現性が高いゴールもあったのはシティにとって朗報だったはずだ。
対するバーンリーは試合序盤で、自分たちのゲームプランを自ら崩してしまった形に。ゲーム序盤の最大のミスが最後まで響いてしまった…
それでは簡単ではありますがゲームを振り返っていきます!最後までお付き合いお願いします!
自ら壊してしまったゲームプラン
試合序盤バーンリーは最大のミスをおかしてしまう。前半5分バーンリーCBタルコウスキーが自陣でパスミスをしてしまい、シティのショーカウンターを受けてしまう。左サイドでボールを奪ったロドリからF・トーレス→デ・ブライネとボールが流れ、最後は右サイドのマフレズへボールが渡り、フィニッシュ。バーンリーの戻りも間に合わずに電光石火のシティのカウンターが完結しゴール。シティが幸先よくリードを奪った。
バーンリーは昨シーズンのリーグ戦ではクリーンシート15回と堅守。直近2試合でもクリーンシートとしっかり守備をして勝点を重ねる事に成功していただけに、この試合でも、守備の意識を高く、我慢強くゲームを進めるプランだったはず。

バーンリーはボール非保持になると自陣に戻り、4-4-1-1のブロックを敷いて、最前線に入った190cmのウッドに目掛けて長いボールを入れてカウンターを狙うプランもあったはずだ。バーンリーお得意の「イングリッシュフットボール」でシティを苦しめる!そんなゲームプランが自らのミスであっけなく崩してしまった形に。
早い時間帯での失点。そして自らのミスから与えてしまった失点。精神的に大きなダメージを試合序盤に受けたはずだ。逆に得点力不足に悩まされていたシティにとっては大きな活力に。ここから怒涛の攻撃が始まる。
2ボランチで挑んだ4つの理由
シティのこの試合の中盤の並びはロドリとギュンドアンが横並びの2ボランチにデ・ブライネがトップ下に入る三角形となっていた。ペップシティではお馴染みの逆三角形ではなく三角形の並びに。

中盤をアンカーではなく、2ボランチの並びにすることで今のシティにとって攻守両面で良い効果をもたらしていたように感じた。
2CHを採用した意味とは?
②ビルドアップの安定性uP🔺
③デ・ブライネの守備負担down🔻
④ライン間のスペース増やす
まずは守備面。アンカーではなく、2ボランチにすることでカウンターを受けた時に対応する選手の枚数を増やすことでカウンター耐久を上げる狙いが。また、デ・ブライネをより攻撃的にプレーさせる為にも、2ボランチを採用することで、デ・ブライネの守備負担をdownさせる狙いも。

次は攻撃面。守備負担をdownさせられたデ・ブライネ。それだけでシティの攻撃力は一気にアップする。またチームとしての狙いも。まずはビルドアップ。2ボランチにすることでビルドアップ時の枚数を増やすことでより安全に、よりスムーズにする狙いが。そして最後にライン間のスペースを開けさせる狙いもあったと感じる。
ライン間を開けるため
この試合シティはボールを保持すると、幅を取るのはSB。それに合わせてWGのF・トーレスとマフレズはインサイドに入ってプレーする。マフレズは幅をとってお得意のドリブルを披露するシーンも。F・トーレスは比較的インサイドでプレーする。また最前線のジェズスは一列落ちてボールを引き出すシーンも。

2ボランチにすることで、相手の中盤の選手を引きつける。それによりライン間により大きなスペースが。またライン間でプレーする選手の枚数を減らすことで他の選手のプレーエリアを広げる効果にも。トップ下のデ・ブライネやワイドのマフレズ、F・トーレス、そしてFWのジェズスたちがプレーできるライン間のスペースがより広くなる効果に繋がっていた。
こんな理由からペップはこの試合、中盤の並びを2ボランチにしたのかなと推測いたしました!シルバがいなくなった今のシティにはこの中盤の並びの方が合っているように感じました!
この狙いがピタッとハマったシーンが3点目。
GKエデルソンがボールを持つと2CH(ロドリとギュンドアン)がボールに寄ることで、バーンリーの2CHを引きつける。そしてロドリからぽっかり空いたライン間に一列落ちたジェズスが縦パスを受けてスピードアップ。横パスを受けたデ・ブライネが最後に右のハーフスペースから大外の左SBメンディへ絶妙なクロスが上がる。このクロスをメンディがダイレクトで合わせて3点目ゲットのシティ。見事なビルドアップから最後はデ・ブライネの質を活かす、チーム力と個人力を活かしたペップシティらしいゴールが生まれた。
再現性の高い4点目
前半だけで3点の差を広げたシティだったが、ハーフタイムを挟んでバーンリーが反撃を開始。シティがボールを握る展開は変わらずも、バーンリーがより前への意識を強めていく。長いボールで前進。セカンドボールを拾って二次攻撃を仕掛ける。前半シュート数1本のバーンリーだったが後半は8本のシュートを放ち、前への意識を強める。
しかし、シティの勢いは止まらない。
65分4点目が生まれる。後半からロドリに変わって入ったフェルナンジーニョが右のマフレズへ展開。それに合わせて右SBウォーカーがオーバーラップ。スプリントをするウォーカーに優しいパスを送るマフレズ。ダイレクトでウォーカーがグランダーのクロス。ペナの中には4人の選手が。最後はF・トーレスがシュートを放ち、プレミアリーグ初ゴール!再現性が高いゴールだった。幅を使って、SBがオーバーラップをし、ゴール前には厚みを持たせる。こういった個人の能力ではく、チームで奪ったゴールは今シーズン少なかったように感じるので、チームとしてもいいゴールだったはずだ。
そして68分にはライン間で縦パスを受けたデ・ブライネから交代で入ったフォーデンが左に流れた所にキラーパスが通る。ダイレクトでクロスをあげるとマフレズがヘディングで合わせてハットトリック達成!
得点力不足のストレスを払拭させるかのように、シティが5得点の大勝をおさめた。
おわり
バーンリーは堅守速攻。お得意の「イングリッシュフットボール」でシティを苦しめるプランがあったはずだが、試合序盤の自分たちのミスからの失点で全てのプランが崩れてしまった感は否めなかった。一番やってはいけないミスをおかし、それが失点に繋がってしまったことが結果を大きく左右させることに。
シティは今シーズンプレミアリーグにおいて悩まされている得点力不足に少しの兆しになる結果になったのかな?個人のスキルが発揮されるゴールに加えて、複数の選手が絡み、厚みのある崩しからのゴールもあったのは朗報だったのでは?また怪我人やコンディション不良の選手もほぼ戻ってきた状況という話も。
そして2ボランチにすることで攻守両面でいい効果があるように見受けられた。ライン間でボールを引き出し、攻撃が活性化されていたし、複数得点もゲット。守備の面ではカウンターを受けるシーンもほとんどなかったなど好材料は多かったはずだ。今のチーム状況ではこっちの方がフィットしている感じかなと。
さぁシティの反撃がここから始まるか?始まってもらわないとプレミアリーグが盛り上がらんぞ🔥
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