【シティはシティらしく】ボルシアMG×マンチェスター ・シティ【CL round16 1stleg 戦術分析・レビュー】

サッカー戦術分析
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さぁチャンピオンズリーグ!何度聴いてもあのアンセムは心を踊らせてくれる。今回はボルシアMG×マンチェスター・シティのゲームを振り返っていきます!噂では攻撃的な、アグレッシブな縦への推進力が高い?サッカーをするボルシアMG。マルコ・ローゼが作り上げたボルシアMGとペップシティの90分は戦術的にも非常に面白いゲームでした!

それでは簡単ではありますがゲームを振り返っていきましょう!

かからないプレス?

この試合、ボルシアMGはシティに長い時間ボールを持たれる想定はしていたはずだ。そんなことを踏まえながら、シティのボール保持に対してしっかりと準備してきたことがキックオフから見受けられた。

シティはこの日もカンセロロールを織り交ぜながら、中盤に優位性を作りながら、後方から細かにボールを動かしていく。左SBに入ったカンセロはインサイドに入り、ロドリと中盤の底に並ぶ。右SBウォーカーは上がりすぎない立ち位置で、後方3バックにし、カンセロの加わった中盤2枚を合わせた3-2をベースにボールを動かしていった。このシティの可変システムに対してボルシアMGの対策は如何に?

左のWGに入ったホフマンがインサイドに入るカンセロを監視する役割。しかしホフマンに与えられたタスクはそれだけではない。インサイドに入るカンセロを監視しつつ、左CBのラポルトへプレスに行く役割も担っていた。

ホフマンのように、ボルシアMGの中盤から前の選手のボール非保持に与えられたタスクは複数かつ複雑だった。シティと対戦する相手は毎度のようにこんな複雑なタスクを与えられる。そこがペップの狙いの一つでもある。頭を悩ませて。常に相手に選択を迫らせる。こちらを抑えても、こっち空いてるよ?なんでSBがボランチにいるの?どうするの?という具合に相手に難題を次々と突きつけていくのだ。そうやって迷いを与えられることで、ボールに勢いを持って出れなくなり、ラインを下げてしまうのだ。

この試合でも、ボルシアMGはシティのボールを奪う対策をしてきたが、シティにズレを作られていった。

ボルシアMGは最終ラインの4人はシティの3トップにピン留させられて前には出ない。そうなると残りの6人でシティのビルドアップを防ぎにいくことに。シティはカンセロロールで後方3-2でビルドアップを試みることは前述したが、そこに状況を伺いながら、2IHのベルナルドとギュンドアンも加わってくる。そうなると7人でビルドアップを試みることにもなり、そうなるとシティには数的優位の状況が自然と出来ることに。そこにGKエデルソンが加わり、後方はより安定的にボールを動かせる。

そしてもう一人、最前線のジェズスが列を降りて中盤に入ってくる。この日のボルシアMGのCBはジェズスの列落ちには付いていく素ぶりは見せなかった。列を降りるジェズスに付いていけば最終ラインの厚みが薄くなり背後を取られる恐れがあるからだろう。そうなるとシティはGKエデルソンと、ジェズスを加えて8人の選手でボールを動かす。

ボルシアMGの前の6人の選手も、1人2役の仕事を担っていたが、どうしてもシティにフリーマンを作られてしまい前進される。シティが意図的にフリーマンを作ったと言った方がいいだろう。

逆サイドポケット

シティが敵陣でボールを動かす時間帯が増えていった。ボルシアMGは押し込まれるとベースの4-3-3もしくは、4-5-1陣形でエリアを守ることを重視した戦術をとっていた。シティの幅を使って外からのポケット侵入には3人の中盤がしっかり人に付くことで対応していた。それでもスターリングとフォーデンのサイドでの1vs1の突破を見せたり、対策されているといってもお得意の同サイドからのポケット侵入でゴールへ少しづつ迫っていく。

そしてこの日奪った2ゴールはどちらも同じ形だった。左のハーフスペースで受けたカンセロから逆サイドのポケットへ高精度のクロスが起点となった。カンセロは右利き。クロスはゴールに向かって、最終ラインの頭上を超えて、右のポケットへ侵入したベルナルドの元へ。1点目はカンセロのアシストからヘディングでゴール。2点目もカンセロの質の高いクロスに今度はヘディングで折り返しジェズスのゴールをお膳立て。

この形はゴールの場面だけでなく狙っていた。カンセロから何回も質の高いボールがペナのポケット目掛けて放たれた。

マルコ・ローゼの思惑

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シティはこの試合でもゆっくりボールを動かしていった。しかしこの試合はシティだけでなく、ボルシアMGもゆっくりボールを運んでいった。シティを苦しめるため、シティから得点を奪うために練った、マルコ・ローゼ監督の思惑だったのだ。

シティからボールを取り上げるとボルシアMGは出来るだけボールを握るチャレンジをする。シティのトランジションプレスは威力満点。即時奪還されショートカウンターを受けるシーンも少なくなかったが、それでもボールを握るチャレンジをやり通した。

GKも含めた後方からゆっくりボールを動かしていく。シティの前プレをゆっくり剥がす。ゆっくりシティのプレスを集めて、前線にボールを入れて前向きの選手を作って、そこからスピードアップしてチャンスを作っていった。

ボルシアMGはビルドアップにGKを含めて8人の選手を使ってゆっくりボールを動かしていった。前線には3トップが待ち構える。8人でシティの選手を出来るだけ集めて、集めて、シティの後方が手薄になった時に、前線にボールを送り込み3トップを起点に攻め込む。意図的にカウンターのような状況を作り出すイメージかもしれない。

3トップの真ん中のシュティンドルは列を落ちてポストプレーをする。彼の落ちるタイミング、落ちる場所が非常に巧みだった。彼を起点にワンタッチを織り交ぜて、味方を前向きにさせたりとスピードアップの合図となっていた。またそれを合図に両ワイドのホフマンと、プレアは直線的に、または斜めにランニングをしシティの背後を虎視眈々と狙っていた。

シティが前線でボールを引っ掛けるシーンも度々あった。正直危なっかしい!ボルシアMGファンからしてみれば目をつむりたくなるそんなシーンも多かったが、その代償にチャンスも作っていったのは確かだ。ゆっくりボールを動かし、意図的なカウンター攻撃を仕掛けた。これがマルコ・ローゼ監督が仕掛けた巧妙だった。

しかし、ペップもリスクヘッジを行なっていた。それが右SBで起用されたカイル・ウォーカーだった。左SBカンセロは攻撃で存分に存在感を発揮したが、右SBウォーカーは守備の面でシティを支えていた。彼の体の強さや、戻りのスピードは要所要所にシティの支えてなっていた。

おわり

とても戦術的にも面白い90分でしたね。まだまだ取り上げたい局面はたくさんありますが、是非とも試合を見て欲しい。とても勉強にもなる、奥深い90分だった。貴重なアウェイゴールを2つとり、クリーンシートで勝利を納めたシティがグッとCLラウンド8のチケットをたぐり寄せたに違いない。しかし、どうなるのか分からないのがチャンピオンズリーグ。ボルシアMGが次にどんな戦い方をするのか非常に興味深い。

ボルシアMGはピッチ外で色々あるみたいで…次の戦いではそんなことも影響してしまうのかもしれないが、セカンドレグも大いに楽しみだ。やっぱりチャンピオンズリーグは緊張感ある。それはピッチで戦うシティの選手からも映像から何だか伝わったような。

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