【自分の出来ることを全力で。】横浜F・マリノス×サンフレッチェ広島【J1第2節 戦術分析・レビュー】

サッカー戦術分析
この記事は約5分で読めます。

過密日程はJリーグも変わらない。先週開幕戦が行われたばかりなのに、もうリーグ戦の2節目。開幕戦と今節のリーグ戦が行われる間にはカップ戦も戦っている。選手、チームには一息付く暇などない戦いが始まっているのだ。

前節王者川崎に完敗したマリノス。今節はホーム開幕戦。是が非でも勝利が欲しかったはずだ。それでは簡単ではありますがゲームを振り返っていきましょう!

楔のロスト

マリノスは前節の川崎戦よりも、ボール保持での振る舞いは悪くなかった。扇原がサリーダで最終ラインに落ちて両SBに自由度を与える。両WGが広島の最終ラインで駆け引きし、4バックをピン留。そして帰ってきたマルコスが中盤を縦横無尽に動き回りボールを引き出したり、マルコスのマーカーである青山を釣り出して中盤を手薄にさせることも成功し、広島の重心を後ろに下げることを前半の序盤からできていた。

しかし、広島もゴール前に4-4-2のブロックを形成しゴール前を固める。カウンターを狙う広島。狭いエリアで攻め切るマリノスというこの試合の構造が出来上がった。

思惑通りゲームを進めたのは広島だった。ボールを握り押し込んだのはマリノスだったが、カウンターを起点に広島が得点を重ねていった。マリノスは楔を引っ掛けるシーンが前半多かった。そこを起点に広島に前向きにボールを奪われカウンターを食らう。1失点目のPK返上も、2失点目の起点となったFKも、マリノスの楔を広島が引っ掛けたことがキッカケだった。

前半終了間際には再びPKを返上してしまったマリノス。前半だけで3失点の苦しい状況に陥ってしまったマリノス。ここからの反撃は如何に?

大然のWG

前半3失点してしまったマリノスだが、後半にのぞみを残す1得点を奪う。この日左のWGに入った前田大然がチームののぞみを繋げる。前田のストロングは言わずと知れたスプリントだ。マリノスのWGが求められるプレーはワイドに張ってボールを引き出すことが多いが、この日の前田は自分の得意なこと、自分にしかできないプレーをWGのポジションで発揮し続けた。

ワイドに張ることももちろんあるが、それ以上に何回も相手のDFラインの背後へスプリントし続ける。前へ前へ。裏へ裏へ。何回も斜めへスプリントする。そしてその前への意気込みがチームを吹き返すゴールを生んだ。

34分中盤の岩田から広島のDFラインへ浮き玉が入る。それに唯一反応していたのが前田だった。岩田からのボールは決していいボールではなかったが、前田の前への意気込みがゴールを生んだのかもしれない。広島の2枚のDFをなぎ倒し、最後は倒れこみながらゴール隅に流し込み1点を返した。

前田のゴールで点差を2点に詰めたものの、広島に前半ロスタイムにPKを返上して再びリードを広げられたが、前田の前への意気込みは変わらなかった。後半さらにチームの勢いを加速させていった。

自分の出来ることを全力で。

後半に入りすぐに、前半素晴らしいパフォーマンスを見せていた岩田が交代。どうやら足を負傷してしまったようだ。大事に至らないことを祈ります。

そして岩田に変わって渡辺が投入される。彼の投入でマリノスの姿勢はより前へ加速させていった。岩田は扇原とともに中盤の底でプレーすることが多かったが、渡辺はより前のポジションでプレーする。一列前のマルコスと並ぶようにボールに関わっていく。そして投入されて僅か5分、右のハーフスペースを走り抜け、広島を押し込む。こぼれ球を大外受けると、迷わずにクロスをあげると、ゴール前で相手を抑え込むFWオナイウの足元へ。オナイウはその難しい状態ではあったが、持ち前のキープ力で強引にシュートまで持ち込み、最後はGK大迫の手を弾いてボールはゴールに吸い込まれた。このゴールで1点差。

Embed from Getty Images

渡辺のアシストから生まれた2点目。しかし、まだまだ渡辺の足は止まらない。67分中央でボールを受けた渡辺。そのボールを左サイドへ展開すると、今度は左のポケットへ侵入する。そのランニングに大外から斜めのボールが入り、渡辺が切り返し、右足でクロスを上げると、これに飛び込んだのが前田だった。左からのクロスに対して左WGの前田がなぜ中で合わせたのか?流動的なポジションチェンジに合わせて前田は中へ入ったとも言えるが、自分の一番得意のエリアでプレーするために中央に待ち構えたのかもしれない。

渡辺の2つのアシストも、前田の2つのゴールもらしさが詰まったプレーだった。そして2点目を奪ったオナイウもだ。前半楔のボールを何度もロストしまうシーンも少なくなかったが、後半はチームの為により身体を張ってボールを守った。そのお陰でよりボールは広島のゴール近くへ向かう回数も増えたし、自分自身のゴールに繋がった。

自分自身の出来ること。自分自身の得意なプレーを後半見せたマリノス。厳しい点差ではあったが、後半何とか後半に追いついた。逆転ゴールを奪えなかったが、グダグダだった前半とはまるっきり違うプレーを見せてくれたマリノス。広島と勝点1を分け合った。

コメント

タイトルとURLをコピーしました