【スリーライオンズのミラーゲーム】EURO2020 Round16 イングランド×ドイツ【サッカー戦術分析・レビュー】

サッカー戦術分析
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みなさんこんにちは。

EURO2020のお陰で?せいで?寝不足の日々が続いている。そんなサッカーファンも多いかと思います!私もその一人ですが、決勝トーナメントに入りその眠気を吹き飛ばす!そんな劇的な試合が何試合もあり、サッカーの醍醐味を味わっている人も同時に多いかと思います。

スイス×ドイツ、クロアチア×スペインの一戦は劇的で、国を背負う誇りをヒシヒシと感じるそんな試合でもありましたね。

そして今回取り上げる試合は、ポルトガル×ベルギーと並んでラウンド16では勿体無いビックゲーム!ドイツ×イングランドの一戦です!ホームのアドバンテージを背に、イングランドがドイツを押し込んでいくシーンが多かったように感じます。それでは簡単ではありますが、試合の振り返りをしていこうと思いますので、最後までお付き合いお願いします!

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ミラーゲームを持ち込んだイングランド

イングランドはドイツに対してミラーゲームを持ち込んでいった。ドイツはグループステージから3-4-3の配置で、攻撃時にはWBが幅をとり5バックになり、相手を押し込んでいくのが一つの特徴であった。対してイングランドはその配置を噛み合わせるかのように、ドイツ同様に3-4-3の布陣で挑んでいった。

ミラーゲームにすることで、誰が誰にマークにいくのかハッキリさせ、ドイツが狙うWBをフリーにさせる狙いを防ぐ策でもあった。

イングランドは自陣に押し込まれた時には、WBのルーク・ショーとトリッピアーが下がり5バックを形成して、ドイツの幅を使う5レーン攻撃を防ぎにいった。

ドイツが自陣でボールを保持すると、ほぼマンマークで人につきにいく、強気のプレッシングを見せた。この強気のプレッシングをする為にも、サウスゲート監督はミラーゲームに持ち込んだのかもしれない。

マンマークであれば有効になるのがポジションチェンジや、ポジション移動だ。前線のミュラーやハフェルツは落ちて、イングランドの3バックがどのように対応をするのか伺う駆け引きは面白かった。前半のドイツの決定機も、ミュラーが落ちて、その背後に長い距離を走った中盤のゴレツカが抜け出して一気にゴールに迫り、ライスのイエローカードを誘発させた。人に付いてくるイングランドを上手く逆手にとったシーンであった。

それでも、イングランドはドイツが自陣でボールを保持しているときは、強気なプレッシングを変えることはなかった。マグワイヤは結構前まで出て、インターセプトを狙ったり、縦パスを潰すシーンは印象的だった。

DFラインに落ちるクロースもフィリップスがしつこく前に出て、ドイツのビルドアップを妨げにいくことに成功。3バック+中盤2枚で相手のプレッシングを剥がすドイツだが、終始思い通りにボールを動かし前進することができなかった。

ズレを作ったシティコンビ

ミラーゲームとなれば、イングランドがボールを保持した際にも明確なプレッシャーがかかり、ボールが運びにくくなることが予想されるが、イングランドはマンチェスターシティ所属の二人がドイツのプレスのズレを作り出していった。

まずは3バックの一角に入っていたカイル・ウォーカー。ドイツの前線3人のプレスに対して、右SBの位置まで開くか、3トップの脇でボールを引き出す。ドイツのWBはイングランドのWBにつり出されている為に、このポジションが開くメカニズム。そこでボールを引き出したウォーカーは、ライン間に鋭い縦パスを打ち込んだり、WBへボールを入れてそのままオーバーラップをして攻撃のスイッチを入れるシーンもあった。

そしてもう一人がスターリングだ。3トップの左に入ったスターリングは、ややインサイドにポシジョンをとることで、フリーでボールを引き出す。左WBショーが高い位置に上がってくると、ドイツの中盤2枚の脇でボールを引き出し、前を向きドリブルで切り込んで行った。ドイツのDFラインは人につくよりも、エリアを守る意識が高く、ポジションを落とすスターリングが浮くシーンも少なくなかった。

それでも、ドイツが守るペナルティエリアへ入ることは至難の業。あともう一歩迫るアクセントが足りずに、緊張感のあるスコアレスの時間帯が続いていった。

ベンチワーク

スコアが動かない状態ではあったが、両監督ともにほぼ同じ時間帯に動き出す。70分ごろドイツはニャブリを、イングランドはグリーリッシュを投入した。両チームともに攻撃的な選手交代。この2人の活躍が試合の結果の明暗を分けていった。両選手ともに、初めはゲームに上手く入れなかった様子だった。しかし、イングランド代表のグリーリッシュは左サイドにアクセントを。そして彼のタメからイングランドが均衡を破った。

75分右サイドに回ったスターリングが、前述した通りに中盤のギャップでボールを受けて反転し、ドリブル。ケインに縦パスを打ち込むと、ボールは左のハーフスペースで待っていたグリーリッシュが。前向きでボールを受けたグリーリッシュがほんの僅かのタメで左WBショーの駆け上がりの時間を作り出し、彼のクロスをお膳立てする優しいパスを。パスを受けたショーはダイレクトでグラウンダーのクロスを送り込み、スターリングが合わせて見事に崩してドイツのゴールを割って見せた。

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途中交代で決定的な仕事をしたグリーリッシュ。しかし、これだけでは終わらない。86分には再びルークショーとのコンビで左サイドを崩しきり、ケインのゴールをアシストするクロスを上げ、ゲームを決定づけたグリーリッシュ。

また試合終盤にはヘンダーソンが投入されゲームを締めていった。イングランドはグリーリッシュのようなゲームの流れを変えるジョーカーとなる選手が他にもいる。フィル・フォーデンやマウントといった才能もベンチで待っている状態だった。またゲームを締める役割もできるヘンダーソンのような選手がいるのも非常に心強いだろう。トーナメントに置いてこのような選手の存在は心強いものだ。

イングランドにとって難敵であるドイツを2-0で撃破。イングランドはEURO2020ではこれで4試合連続のクリーンシート。堅守も武器にラウンド8へ駒を進めた。

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最強マンチェスターコンビ

最後に、イングランドがこの試合ミラーゲームに持ち込めた一つの要素が、豊富なSBの存在ではないだろうか。イングランドはここまで毎試合SBの人選が違うの非常に興味深い。それだけ、ハイレベルなSBの選手が揃っている。そして迎えたドイツ戦は本職がSBの選手が3人スタメンに名を連ねた。ルーク・ショー、カイル・ウォーカー、トリッピアーの3選手。

そんな中、左のWBのショーと3バックの右に入ったウォーカーのマンチェスターコンビの働きっぷりと、安心感は凄まじかった。彼ら2人がいると相手に合わせて、3バックも4バックも、5バックもハイレベルで出来てしまう。

ラウンド8の相手はウクライナ代表。サウスゲート監督が後方をどんな形を選び、SBの選手をどのような役割を与えるのかは一つの楽しみになりそうだ。

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