『可変システム』というワードは、我々サッカーファンは最近多く耳にするワードではないだろうか。ベースポジションは各チームはあると思うが、それはあくまでベースであって、状況に応じてまるで一つの生き物かの様に、配置を変えていくチームも多くなってきた。
ボール非保持は4-4-2、ボールを保持すると3-2-5へ可変するチームがあったり。その形は各チーム、十人十色といった具合だ。
なぜ?多くのチームが可変システムを行うのか?その効果を紐解きながら、最後は各システムからの可変システムをアニメーションで解説していくのでご参考にどうぞ。
なぜ可変するのか?

可変システムの話をしたり、可変システムのアニメーションをアップすると、こんな意見を多く受ける。
なぜ可変するの?
それだったら、最初から可変した後のシステムで戦えばよくない?
こんなご意見を多く受けるが、確かにそれが的確な場合もあるが、ここではなぜベースポジションをわざわざ可変して戦うのか?可変システムをやる意味って何?ということを次に話ていく。
相手に迷いを与える
相手に迷いを与える。これが可変システムを行う理由の一つだ。
ピッチにいる選手が動き回られると誰がマークにつくの?あれ?数的優位つくられちゃってるよ?という状況がつくられる。それを個人が一人で動き回るのではなく、チーム全体で決まりごとを持って動いた時にはその迷いは一層深まるのではないだろうか?
この選手がインサイドに入ったら、この選手がワイドに出る。この選手が落ちたから、この選手は一列前に上がる!という具合にチーム単位で動くと、個人で勝手にポジションで動くよりも相手に迷いを与えられるメカニズムを利用したのが、可変システムだ。
迷いを与えることで、フリーの選手を作り出したり、プレスの遅れを作り出す効果がある。
またサッカーの世界では相手のスカウティングをするのは当たり前になっている。そこで相手のベースポジションを把握した上で戦略を考えることが当たり前になっている。
ベースポジションのままでゲームを進めても相手に迷いを与えにくくなっているとも言える。そこで前の試合とは違う配置でゲームに入って相手に迷いを与えたり、可変システムを取り入れることで相手に迷いを与えることで、優位性を作りだす狙いもあるはずだ。
相手に問いを投げかける
相手に問いを投げかけることも可変システムの効果の一つ。

ウチは3-4-3システム!
相手は4-4-2システム!
WBが高い位置に上がればワイドがフリーになるよ!
さぁどうする?

えー…どうしよう?
4-4-2だと大外開いちゃうよね…
SHを下げて6バックで対応しよう!

そうきたか!
それでは今度は手薄になった中盤にIHを落として、
ハーフスペースガンガン使うぜ!

え…また変えてきたよ!
どうしよう?どうしよう?
もたついている間に中盤にボール入れられて、
ブロックが分断されちゃってる…
もう対応が間に合わない!
この会話の様に、相手に問いを投げかける。その問いに対応ができなければ、優位性を持ってゲームを運べる。それにしっかりとした回答を出されればゲームは落ち着く。
しかし、問いを投げかけて、相手がその問いにしっかりとした答えを出せる訳でもない。相手が間違った回答をすることで新たなズレや優位性を手に入れる場合もある。また答えを出すのに長い時間がかかってしまえば、その間に相手に優位性を与えてしまい、失点をするリスクも長くなってしまうはずだ。
相手に問いを投げる→それに答えを出す→今度は問いを投げ返す→すぐ対応する→ゲーム落ち着く→また違う問いを投げかける→さらに問いを投げかける→…
このサイクルがサッカーの戦術的な駆け引き。この駆け引きがサッカーの醍醐味!この駆け引きを制する為の手札の一つが可変システムとなっているのだ。
可変システムのまとめ
それでは、各システムからの可変システムをアニメーションでまとめたので、是非ご参考に!自分がプレーしているチームでのシステムや、自分が好きなチームのシステムと照らし合わせると面白いかなと思います。
4-4-2の可変システム
4-2-3-1の可変システム
4-3-3の可変システム
4-3-2-1の可変システム
3-4-3の可変システム
3-1-3-3
4-1-4-1 vs 4-2-3-1
強豪クラブの可変システム
各国の世界のビッククラブも可変システムを取り入れている。所属する選手の特色を活かし、監督の哲学が詰まっている可変システムを見ると多くの気づきや学びがあるはずだ。
※あくまで私が試合を観戦した時のシステムになります。今とは少し違いがあるかもしれがご了承ください。
マンチェスター・シティ
アトレティコ・マドリード
バルセロナ
ユベントス
アーセナル
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