【9ゴールの乱打戦】チャンピオンズリーグ グループA マンチェスター・シティ×ライプツィヒ【サッカー戦術分析・レビュー】

サッカー戦術分析
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2日連続の早朝4時起き生活!眠たい目をこすりながら、いざチャンピオンズリーグのアンセムを聞くと…一気に眠気は吹っ飛んじゃうんですよね。

さぁ!今回お届けする試合は、昨シーズンのCLファイナリストであるマンチェスター・シティvsドイツの新鋭ライプツィヒ。まさに乱打戦!両チーム合わせて決まったゴールはなんと9ゴール!殴りに殴り合い、勝点3を持ち帰ったのは…?

それでは簡単ではありますが、試合を振り返っていきましょう!

攻撃スキル満点のSB

マンチェスター・シティはボールを握り後方からビルドアップを試みる時、今シーズンからトライする形をこの舞台でもお披露目した。

それは両SBがややインサイドに絞り、2-3の5角形の形で中央に人を密集させて、ボールを動かしていく。それにより中央に数的優位を生み出し、相手を集めて幅を取るWGや、中央から外に流れるIHのパスコースを作り出す狙いも詰まっている、ビルドアップ戦術だ。

これに対してライプツィヒも4-2-3-1の布陣で、中央を締めながらシティへじりじりプレスをかけた。SHのヌクンクとフォルスベリは中央を締めながら、サイドへのボールを流されないようにシティのSBへプレスに出るも、中々彼らに圧力がかからなかった。

プレッシャーはかかっているが、簡単にボールが奪えなかったという表現の方がいいかもしれない。なぜならこの試合シティのSBに入ったのはジンチェンコとカンセロだからだ。中央でも、サイドでも、前線でも攻撃タスクを与えたらピカイチの2人。

守備タスクには多少の怪しさはまだあるものの、SBの中でも攻撃力は折り紙つき。そんなシティの両SBの高いスキルを起点にいくつかのゴールが生まれた。

まずは先制ゴールのCKを奪うまでのビルドアップシーン。

あえて密集をつくる

前半14分。シティは前述した通り、SBがインサイドに絞って後方2-3の形でボールを動かしていく。それに合わせて、ライプツィヒの前線も中央のスペースを消すために中央に集まる。アケがボールを持つと左SBジンチェンコがインサイドに入り自分の立ち位置を調整する。この時、アケからサイドへのパスコースもあった。しかしアケが選択したのはハーフスペースで待つジンチェンコへの優しいパスだった。ライプツィヒの選手たちが密集するところへあえてパスを送り込む。

これによりライプツィヒの選手たちはより中央に集められる。縦パスを受けたジンチェンコはワンタッチでロドリへフリック。前を向いたロドリはぽっかり開いた右のワイドで待ち受けるマフレズへ長いボールを供給。一気にライプツィヒゴールへ迫り、最後はマフレズがお得意の逆サイドへの巻いたクロスをファーへ送り込みCKをゲット。このCKをアケが豪快にヘディングで叩き込み先制したシティ!

シティが狙っていた形から、見事にゴールをこじ開けた。ペップは静かにガッツポーズを決めた。

カンセロはカンセロ

右SBカンセロもいつものように、ボールを触ると飛び抜けた攻撃力を発揮した。ビルドアップではインサイドでも外でもボールに関われば奪われることはない。前線では高精度なクロスやロブパスを供給したり、敵陣を切り裂くドリブルを見せた。幻となったフェラントーレスのゴールにつながる、スルーパスも見せた。そして仕上げはチーム5点目となる豪快なミドルシュート。

攻撃面では両選手共に実にらしさを発揮してチームの得点数を重ねるポイントとなっていた。

こっちも火力たっぷり

前半中盤までにシティにリードを許したライプツィヒだが彼らの攻撃火力も凄まじかった。ゲームの入りこそシティにボールを持たれる時間は長かったが、ボールをシティからボールを取り上げるとしっかりボールを握る時間を作り、ボールを前進させしっかりシュートまで持ち込んでいく。

結果としてボール保持率はイーブン。大抵の試合でボールを握るシティに対してすごい数字だ。

ボールを前進させるキーマンとなっていたのは、EURO、東京オリンピックでも大活躍だったダニオルモだった。トップ下に入った彼は列を降りたり、サイドに流れることでシティのプレス回避のキーマンとなていた。

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そしてこの試合1番の火力だったのは右SHに入ったヌクンクだった。シュート3本で彼が奪ったゴールはなんと3点。プレミア王者相手にハットトリックをやりのけた23歳のフランス人。外からハーフスペースに侵入するのが非常に巧みだった。左右のハーフスペースに侵入し、シティのゴールへ叩き込みまくった。彼の株は上り調子だ。

守備対応は改善必要では?

両チーム共に、確かに攻撃火力は凄まじかった。それを象徴するように9ゴールの打ち合いを演じてくれた。しかし、ボールを持っていない時の両チームの振る舞いは改善が必要なはずだ。ライプツィヒは6失点。シティは3失点。両チームこれをどう受け止めるのか。

シティは前からのプレスをライプツィヒに剥がされて一気にスピードアップをされ何度もサイドをえぐられた。ライプツィヒは4バックベースを崩さずに、ゴール前でシティの攻撃を待ち受けたが結果として6点のゴールを返上してしまった。SHが戻って5バックになるシーンも少なかったように感じる…

両チーム共に守備課題は多そうだ。これをどう受け止めて、次節の対戦で改善されるかは楽しみの1つになりそうだ。

ペップはWGの2人に身振り手振り激しい口調で何かを伝えていた…絶対ペップの中では納得していな部分があったことは確かだね。

おわり

9ゴールの乱打戦を制したのは6ゴールを奪ったマンチェスター・シティに軍配が上がった。両チーム共に自分たちの攻撃力を存分に発揮し、見ている側にとってはエキサイティングで面白い90分だった。早朝4時起きの眠気も吹っ飛ぶ殴り合いをありがとう!

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ライプツィヒは監督を含めた多くの主力を引き抜かれた状態で迎えた新シーズン。不安も多くあったはずだが、彼らが見せるフットボールは変わることく攻撃的で、アグレッシブだった。シティが次対戦するときはグループ最終節。ライプツィヒの新チームの完成度も上がりさらに強くなっいるはずだ。この試合を上回るゴールラッシュを見れるかもしれない。

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