【4-5-1ブロック攻略法】プレミアリーグ第25節 ノリッジ・シティ×マンチェスター・シティ【サッカー戦術分析・マッチレビュー】

サッカー戦術分析
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前節難敵ブレントフォードに勝利したマンチェスター・シティ。首位をがっちりキープしているマンチェスターシティだが決して安心できる勝ち点差ではないだろう。2位リヴァプールの調子はうなぎ上り。猛烈な勢いで首位を追走するレッズの圧力は凄まじ。1試合も勝ち点を落とせない緊迫感が漂うプレミアリーグ。

そして今節マンチェスター・シティは敵地でノリッジと対戦。ノリッジの形成した4-5-1ブロックを再現性を持って攻略していった。

それでは、簡単ではありますが試合を振り返っていきましょう!

ノリッジの4-5-1ブロック

ノリッジはシティのボール保持に対して自陣に4-5-1のブロックを形成した。狙いとしては中盤5人で横幅をカバーして、縦パスの封鎖や、大外に張るWGへのパスコース限定。そして中盤より前でボールを外回りに誘導し、中盤5人で前向きにシティのボールへアプローチをかける狙いがあったように感じた。

前半失点をするまでノリッジはカウンターからの前進。それで奪ったセットプレーから好機を生み出すシーンもあった。

しかしノリッジの中盤5人は中央に集められ、手薄となった大外のレーンから幾度となくマンチェスター・シティに押し込まれる展開へと。ノリッジが想定した状況には持ち込めず、終始ゴール前にブロックを形成せざるを得ない状況となった。

マンチェスター・シティのビルドアップ

ノリッジのボール非保持の戦術は前述通り4-5-1ブロック。

側近に行われたFAカップ4回戦で対戦したフラムも、このボール非保持の形だった。フラム戦ではシティはCBからの幅をとるWGへの対角のボールを起点に中盤5枚を超えて、一気にゴール前へ押し込んでいった。

FAカップ4回戦 フラム戦の4-5-1ブロック攻略狙い

この日もそんな狙いを持ちながらも、違った方法でノリッジの4-5-1ブロックを破壊していった。

マンチェスター・シティはボールを保持すると、2CBとアンカーが中央で形成する三角形を起点に、WGは幅をとり、SB、IH、そしてトップのフォーデンは立ち位置を動きながらボールを引き出し前進していった。

CBの持ち運びとハーフレーン

ノリッジが1トップということで、シティの2CBのどちらかはフリーになる構造に。ボールを受けたCBは前方にスペースがあると「運ぶドリブル」で前進。

このプレーをノリッジも放っておくわけにはいかず、中盤5人の誰かがアプローチに(IHかSH)。シティのCBはノリッジの中盤が食いついたところでボールをリリースし味方に時間とスペースを与えるながら前進していく。

またシティのIHがハーフレーンに立つことでノリッジのSHとIHのギャップで顔を出す。この立ち位置を取ることで、幅をとるWGや高い位置をとるSBが大外でフリーとなるカラクリ。

4-5-1ブロックを敷くノリッジの最大の難所である5人の中盤を超えてしまえば、シティが大得意の4バック攻略へと。大外でボールを受けたWG、もしくはSBをえぐってクロス。大外のレーンでボールを受けることでノリッジの4バックのSBがサイドにつり出されば、ペップシティの十八番である大外からの斜めへのハーフスペース侵入。ハーフレーンからの逆サイドポケット目掛けたクロス。幾度となくノリッジゴールに迫りまくり、終わってみれば4ゴールを奪い去ったペップシティ。スターリングのハットトリックのおまけ付きでアウェイの地で勝点3を持ち帰った。

早起きのミッドウィーク

今季プレミアリーグ第2節でも対戦した両チーム。その試合でもシティが5得点の快勝を収めたが、この日もその再現となるようなゴールラッシュを見せたペップシティ。

試合序盤こそGKエデルソンが登場するシーンがあったが、その後は彼が活躍するシーンはほとんどなかった。いよいよ始まる大舞台に向けてのスタメンであり、若手の途中投入と思われたが、誰が出場してもそのクオリティ、破壊力は決して落ちなかった。

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その大舞台とはチャンピオンズリーグの決勝ラウンドだ。世界最高峰の戦いの幕が開ける。楽しみでならないが、ペップシティには大きな不安もある。チャンピオンズリーグの3試合出場停止を受けているカイル・ウォーカーの存在。またグリーリッシュも練習中に怪我をしてどれくらいの離脱になるのかはっきりしてない状況。どんな人選、戦術をペップがとってくるのかは一つの楽しみであり、キーとなるはずだ。

早起きのミッドウィークが帰ってくる!

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