【ゴールという圧力も加えて】プレミアリーグ第33節 ウルヴァーハンプトン×マンチェスター・シティ【サッカー戦術・分析】

サッカー戦術分析
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熾烈なリヴァプールとのプレミアリーグ優勝争い。その行方は最終節までもつれそうだ。そんな勝つ事が絶対条件の中、シティは確実にそのミッションを遂行している。ただ勝つだけでなくゴール数という圧力もリヴァプールにかけている。

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この試合でも圧巻のゴールショー。この試合を合わせてリーグ戦の直近5試合でシティが奪ったゴール数はなんと23ゴール。凄まじい勢いでプレミアリーグ優勝へ突き進んでいる。

それでは簡単ではありますが試合を振り返っていきましょう!

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5バックを手玉にとったマンチェスター・シティ

ウルブスはシティに長くボールを持たれることを想定したプランニングを用意した。最終ラインを5バックに設定し、中盤3枚と2トップの五角形でシティのビルドアップに牽制をしていった。

シティはこのウルブスの5-3-2の陣形をしっかり把握しながら立ち位置をとり、ボールを動かしていった。ウルブスがどうしてもプレスが届きにくいエリアが中盤3枚の脇。そこから生まれるプレスのズレを利用してサイドからウルブスのゴールへ迫っていった。

そしてフィニッシュ局面で大きな力を発揮したのが縦関係の入れ替わりだ。トップに入ったベルナルドと、トップ下気味の役割を与えられたデ・ブライネが息のあった縦の入れ替わりで、ウルブスの5バックに簡単に亀裂を入れていった。

シンプルだが効き目抜群の縦の入れ替わり。シティの先制点、2点目はこの形が起点に生まれた。

ウルブスのカウンターとWB上げ

得点を重ねていったシティだが、どうもゲームを落ち着かせられなかった。その要因の一つがウルブスのカウンターが決まるシーンが多かったことだろう。

2トップを起点に切れ味抜群のカウンターを浴びせたウルブス。ポストプレーでヒメネスが個人の推進力でネトがカウンター起点となった。その2人が大いに起点となって奪った同点弾は見事だった。

またカウンター局面ウルブスのWBは積極的にオーバーラップ。特に左WBシキーニョがガンガン攻撃参加。シティの4バックに対して、大外からWBが駆け上がる時間ができた時にはウルブスにはゴールの匂いがしていた。

またビルドアップ局面では、シティの4-4-2プレスに対して後方3バック+GKサーを加えたり、中盤のネヴェスを落として後方深くでボールを動かす。そしてWBをあげる時間を使って前への長いボールで前進。またはWBに釣りでたシティのSBの裏に2トップが流れて前進する狙いも見られた。

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マンチェスター・シティのビルドアップ

この日のシティのビルドアップは後方でボールを動かすのは2CB+ロドリとギュンドアンの4人が主担当。最近の試合ではこの形でボールを動かしながら両SBを高い位置にあげる形が多い。

ビルドアップが手詰まるとベルナルドが最前線から落ちてボールをピックアップ。ビルドアップが完結すると足を止めることなく今度はフィニッシュ局面へ走る。実にベルナルドらしいプレー。

縦に移動するベルナルドに対して、デ・ブライネは横の移動でボールにどんどん絡んでいく。この試合終わってみればデ・ブライネは一人で4ゴールと圧巻のパフォーマンス。黒子に徹したベルナルドと、決定的な仕事をしたデ・ブライネのマッチが素晴らしかった。

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加入の決まったあの男への歓迎メッセージ?

おわり

試合はシティが5-1と大差をつけて勝利。これで2位リヴァプールとの勝ち点差は変わらず3を維持。そしてもう一つの重要な得失点差も7に広げたシティ。シティはここリーグここ5試合で23得点の破壊力。

勝利を重ねるだけでなく、得点差というプレッシャーをリヴァプールにかけ続けている。CL敗退の悔しさを力に、プレミアリーグの覇権は渡さない。そんな強い思いを試合終了まで攻め続ける姿に大いに感じる。

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プレミアリーグも残すところ後2試合。DFラインの負傷者続出で不安も多いと思うが、あと2つ勝てば文句なしのプレミアリーグ連覇。最後までペップシティらしく突き進んで欲しい。

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