【存在感抜群の2人の遠藤。】J125節 マリノスvsガンバ レビュー

サッカー戦術分析
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前節3連敗の暗闇から脱出したマリノス!新たな形となった仲川のCF起用。彼の機動力、裏抜けといったストロングポイントが遺憾無く発揮され、それにより周りの攻撃陣も活き活きと攻撃を展開していき5得点を奪い去った。新たなスタイルの一つになりそうとワクワクさせてくれた前節だった!

今節の相手は開幕戦のガンバ大阪だ。あの一戦で心を奪われた人も多いのでは?一気に心を奪われマリノスを追いたくなった衝撃的な開幕戦は今でも忘れない。

今節も攻撃陣は爆発するのか?連勝し、優勝争いに生き残ることはできるのか?それではスタメンからどうぞ!

スタメンと前置き

マリノスはなんと!前節2得点奪っい大活躍だった遠藤がベンチスタート!左のワイドにはマテウスが入った。なんて熾烈なポジション争い!しかし、それが今のマリノスの強さにも繋がっている。クラブ内の競争が激しいからこそ、確実に選手のスキルは上がっている。

前節から採用されている仲川のCFは一緒だ。エリキも前節と同じ右のワイドに入った。残りの面々も変わらずといったところだ。

対するガンバは守備時は5-3-2。攻撃時はWBが上がり3-1-4-2のようになる可変システム。ヤット(遠藤)とパトリックはベンチスタート。不気味な2人がベンチスタートと思っていたら後半に出てきて本当に厄介でしたね!(笑)

前置き

両チームのスタメンはこんな感じ。
次にスタメンの配置を噛み合わせてみます。試合が始まればいろんな現象は出るでしょうが、スタメンだけ見て、起こりうるであろう現象を解説していきます。あくまで噛み合わせただけでこういう問題起こるよなぁ〜って感じです!

スタメンを噛み合わせると。

①マリノスのSBフリー問題
マリノスの両SBは比較的フリーになる配置に。この位置的優位をマリノスはどう活かすのか?
ガンバはSBに誰がどうやってプレスに行くのか?

②ガンバは後方の数的優位を活かせるか?
ガンバの3バックに対してマリノスは仲川1人なので3vs1でガンバが数的優位。ガンバは攻守でこの数的優位をどう活かすのか?はたやマリノスはどうやってボールを奪いにいき、3バックもしくは5バックを壊しに行くのか?

③ガンバの上がるWBはどうするの?
攻撃時になるとガンバはWBは大外から駆け上がってくる。それをマリノスはどう対応するのか?誰が付いていくの?SH?SB?どう対応するのでしょうか。

前置きはこんなところで、さぁ試合を見ていきたいと思います。頭の片隅にでもこの前置き覚えていてくれれば、あ!こんな問題あったな!それをこうやって解決したんだ!この相手の弱点突くのか!と戦術的にサッカー見れる一つの要素になって楽しめるかと思います!

さぁ、前半kickoff!

前半kickoff!

マリノスボールでkickoff。

早速マリノスがショートパスでテンポよくボールを動かす。配置の噛み合わせ通りにマリノスのSBは比較的フリーになる。ビルドアップ時の出口になることもしばしば。

またマリノスは流動的にポジションを変えて相手の守備の基準を撹乱させていく。これはいつもの通り。

左SBのティーラトンが内に絞ったら、CHの喜田や扇原がサイドに流れてポジションチェンジを行ったり、CHの喜田or扇原が2CBの間に落ちて、3バックの形になり、ガンバの2トップに対して数的優位でボールを動かす。マリノスの両SBが空けたスペースに扇原or喜田が斜めに落ちてボールを引き出したりと工夫をしながらガンバに守備の基準点を定めさせなかった。

マリノスのボールを中々奪えないガンバ。奪ってもマリノスのトランジションプレスで再びボールを回収されたり、苦し紛れの縦パスでまたマリノスにボールを回収されてまたボールを回される繰り返しに。マリノスがガンバ陣内に押し込みボールを動かす展開へと。

それに対してガンバはどのように守り、攻撃を仕掛けしようと狙っていたのか?

ガンバは前置きでも挙げたように守備時に5-3-2になる。マリノスのSBフリー問題には中盤の3人がスライドして対応していた。倉田と、矢島の運動量は凄かった。中央しめて、サイドに出て、プレスバックして、守備に関わる彼らの仕事量は多かった。

それじゃ、ガンバは5バックなんだから、WB(福田と小野瀬)がマリノスのSBにボールアタックしてもいいのではと思うところだが、マリノスのSHはサイドに目一杯張って高い位置をとる。その事によりガンバのWBはピン留めされてしまい前に出れない状態になる。

ガンバの前線2枚はカウンターに備えて2枚とも前線に残るためにそんなにプレスにいくわけではないのでそうなると必然的に中盤の選手の仕事が増えていったわけだ。SBにはなんとか中盤のスライドで対応していこうとしていたガンバだったが、マリノスが次なる手をうつ。

ガンバはスライドする事でボールサイドにプレスに行くようになっていったが、プレスに行くということはどこかのエリアを空けてしまうという事でもある。スライドの速さや、コースを限定しながらのプレスなどでその問題を解決する策が無いわけではないが、そうしてもマリノスのボール回しも早く、幅も大きく使ってボールを動かすためにスライドは大変だっただろう。またガンバは中盤3人でスライドしなくてはいけない為にまた一苦労!

最初にマリノスが突いたのは井手口のアンカー脇だ。ティーラトンがボールをもつ。ガンバの矢島がプレスにいく、そうすると井手口がスライド、もしくは中央にポジションを維持し真ん中を守る。そうするとアンカー脇、ハーフスペースにスペースが空き、そこにマルコス、もしくは扇原がここでボールを受けて攻撃の起点となりガンバの守備陣に脅威を与えていた。

次はガンバの対応。
そういうエリアを塞ぐ為に守備の重心を下げるガンバ。

重心を下げるガンバ

ゴール前により重心を下げてブロックを敷き出すガンバ。ボールサイドのハーフスペースを埋めたり、よりゴール前に重心を下げることで、ゴール前の時間とスペースを減らしにいった。マリノスによりゴールに近づかれるリスクは大きくなるものの、マリノスの攻撃を停滞させてカウンターを仕掛けてチャンスをつくるシーンも出てきた。

しかしマリノスが次の手をうつ。この試合、扇原やマルコスから大きなサイドチェンジも多くあった。シンプルにサイドチェンジをすることでガンバを横に揺さぶり穴を作り出そうとする。また、大外に張るエリキ、マテウスの独断突破が得意な両選手に1対1で仕掛けさせて、サイドからガンバの守備網を壊しにかかる。右サイドのエリキは独断で突破してセンタリングを挙げたりと、ガンバの福田とのマッチアップに勝つことが多くチャンスも生み出していた。

もう一方のマテウス。ここはガンバ小野瀬とのマッチアップだったが、小野瀬に何回もボールを奪われるシーンがあり、独断ではあまりチャンスを作れなかった。強引に突破しようとし、引っかかりカウンターをガンバに仕掛けられるシーンもあり、マテウスはストレスが溜まっていたかもしれない。

それだけでは終わらない。次に狙うは逆サイドのハーフスペースだ。広瀬がハーフスペースに入りミドルシュートを打ったりとガンバのスライドが間に合わないエリアをうまく突いていた。

マリノスのボールを持つ時間がだんだん増えて行ったこともあり、ズルズルと下がってしまったガンバ。

そして前線2枚は攻め残る。中盤とDF陣は重心をより下げる。そうすると大きく空いたのはバイタルエリアだ。ゴール前、ペナルティエリアにはスペースと時間はほんのごく僅かだったが、その前のバイタルエリアには大きなポケットが空く。そこを効果的に使って生まれたのが先制ゴール!

38分悪魔の左あし

サイドに展開し、扇原がボールを受ける。スッテプを踏み替えてターン。このターンすごく効果的なんだよね。いいターンだった。反転すると、バイタルエリアに入ってくるティーラトンへパス。ワンタッチで左足にボールを置き、悪魔の左足を振り抜き、ガンバゴールに見事なミドルシュートを突き刺した!

重心を下げるガンバに対して、大きく空いたバイタルエリを効果的に使い奪った先制ゴールだった!

先制点を奪ってからより意図的にバイタルエリアを使うようになったマリノス。バイタルにボールを入れる、今度はサイドに広げる。サイドに広げたら、もう一度バイタルを使う。より一層攻撃にテンポ、リズムが生まれていった。

このままマリノスリードで前半終了!

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後半kickoff!

ガンバボールでkickoff。CBの三浦までボールを下げて、駆け上がるWBの福田めがけてロングキックが入る。やはり前半から攻撃の狙いは変わらないガンバ。駆け上がるWBを使った大外からの攻撃展開。前半もチャンスになるシーンはカウンターからの、サイドチェンジが大外の選手に入った時に大きなチャンスになっていた。マリノスはこの試合でも逆サイドに展開されてピンチを招くシーンは前半からあった。

前置きで挙げたガンバは後方の数的優位を活かす攻撃はあまりせずにマリノスのSBの裏を目掛けて攻撃を展開するガンバだった。

マリノスのボールサイドに圧縮する守備の逆サイドの守備どうするの?その時の逆サイドのSB、SHの立ち位置どうするの問題は?まだまだ改善の余地が必要だが、マリノスもガンバがサイドチェンジでWBを使う攻撃を仕掛けてくるのは十分頭にあっただろう。そしてガンバのその狙いにしっかり対応したことで生まれたのは2点目だ!

52分2点目!

ガンバのDFラインから右のWB福田に目掛けてサイドチェンジのボールが放たれる。それにしっかり対応したマリノスの右SB広瀬がヘディングで跳ね返す。そのセカンドボールを拾って攻撃を開始するマリノス。

右SHのエリキがボールを受け持ち前のスピードとドリブルでガンバをかき回す。それに合わせて前線の仲川が3CBの裏に抜け出し、エリキから見事なスルーパスを受けGKと1対1の状況を作り出す。シュートを放つもガンバGK堅守東口に一度は跳ね返されるも、セカンドボールを拾って、今度は中で待っていたマルコスへパス。マルコスはGKのいないゴールに落ち着いてシュートを放ち2点目を奪う!

2点目を奪いさらにマリノスがイケイケか?と思いきや、ガンバが盛り返す。そこは流石のガンバという感じだった。選手一人一人の能力はやはり高い。

動き出すガンバ!

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パトリックと遠藤(ヤット)の投入!

この2人の交代とシステム変更で蘇るガンバ大阪!

ヤットはやっぱり凄い!本当にいい選手だった。2点奪われてからの交代になったものの一気にガンバの流れに変えてしまった。ベンチからマリノスの穴を分析していたのかもしれない。これを決断した宮本監督も見事な采配だったと思う。

4-4-2へとシステムの変更もしたガンバ。守備はより前がかりになる。前線からマリノスのボールを奪いに行くようになる。その合図もやはりヤットから。GKの杉本までプレスにいき、ボールを蹴らせる。そうすると背丈では有利なガンバのDF陣がボールを跳ね返し、回収し、高い位置から攻撃を仕掛けられるようになる。

アンカーだった井手口もヤットが脇にいることで、よりアグレッシブに前にプレスに行くようになり本来の彼の良さもより出ていった。

攻撃面ではサイドからの攻撃は変わらず狙っていた。ヤットからのフィードや、CB金から放たれる高精度のサイドチェンジも出ていき攻撃が活性化する。

サイドに流れたアデミウソンが独断突破をしてチャンスを作り出したり、CFに入ったパトリックは中央でボールを受けるよりもサイドに流れてボールを受けるシーンも目立っていた。マリノスのSBの裏を意図的に狙っていた印象。センタリングに対しても極力マリノスのCBとは競らずに大外のSBの選手と体をぶつけていたのも印象的だった。(マリノスのCBチアゴは競合いも強いため、より質的優位に立てるSBとマッチアップしたのかもしれない)

そして何と言ってもやはり攻撃を活性化させたのはヤットだろう。
少ないタッチでボールを捌きテンポとリズムを生み出す。ヤットとパトリックの投入で明らかに流れが変わったガンバ。

60分 ガンバの崩し。
右サイド深くにボールを押し込むガンバ。その時、中ではパトリックがボールサイドには寄らずに右SBの広瀬とマッチアップする形に。

そして左SHのアデミウソンは大外でフリーになっている。マリノスはガンバのボールに釘付けになってしまい逆サイドのガンバの選手がフリーに。

そして右から左に振られてフリーのアデミウソンへ。アデミウソンは今度は中央のヤットにボールを渡す。すかさずヤットは再び右サイドに柔らかいボールを蹴り込む。ここは惜しくもオフサイド!しかし、左右に揺さぶれ出すマリノス。少しづつガンバに得点の匂いがしてくる。

66分 ガンバ一点返す!

ここでもヤットがボールに関わり、テンポよくボールが動く。最後は小野瀬お得意のドリブルからマリノスを切り裂き左足を振り抜きゴール!素晴らしい!

ガンバのシステム変更に伴う戦術の変化に対応できずにまんまと得点を奪われたマリノスだったが、徐々に適応していく。

4-4-2で前からプレスにくるようになったガンバに対して、扇原が2CBの間に明確に落ちて、2トップのプレスを回避する対応をする。そのことによりGKも含めた後方の数的優位を活かして、ガンバの前プレを徐々にかいくぐっていくようになる。流石にこの時間帯になるとガンバの運動量も落ちていき、プレスが曖昧になるシーンもあった。

そしてトドメの3点目が生まれる!

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鬱憤晴らすゴール!

77分 遠藤が右足を振り抜く!

前節2ゴールと大活躍だった遠藤だったが、今節はベンチスタート。マテウスの負傷も重なり前半の最後からの出場となったが、その鬱憤を晴らすかのように豪快にシュートを突き刺した!

ここもガンバのバイタルエリア、ライン間にボールが入ることでゴールシーンが生まれた。

ガンバGK東口のスローインを中盤でインターセプトしライン間で受けたマルコス。中盤の戻りも遅く、下がったDF陣の前(バイタルエリア)でボールを引き出す。縦パスが入ると仲川が連動して動き出し、ボールを受けてミドルシュートを放つ!ここでも仲川はゴールならず!しかしそのあとのトランジションが素晴らしかった!即時奪還し、遠藤にパス。

遠藤がニアにシュートを突き刺しトドメの3点目!

ゴールを奪われたガンバの選手をご覧の通り、1点を返し同点にできそうなシーンも作っていただけに、遠藤に3点目を食らったのは肉体的にも精神的にも大きなダメージだったはずだ。この3点目で勝負を決定づけたマリノス。

このまま3-1のリードのままタイムアップ!
2連勝!

試合の総括

マリノスは前節同様に攻撃陣がよく噛み合っていた印象。仲川の前線起用も効果抜群だった。テンポよくボールを動かし、キックオフからガンバの弱点を突き主導権を握りながらしっかりリードを保って戦えていた。

対するガンバ。決して落胆する内容ではなかったと思う。4-4-2へのシステム変更からガンバは蘇りマリノスを圧倒する時間帯も作り出していた。宮本監督のプランニング的にはスコアレスドローで後半を迎え、ヤットとパトリックを投入させてマリノスを仕留めたかったのかもしれない。または0-2のリードを奪われたことでより前がかりに行かなくてはという状況が生み出した策だったのかもしれないが、後半のガンバは強かった。1人1人の高い能力を活かす戦い方だった。

マリノスは3連敗の後に、これで2連勝となった。なんとか優勝争いに踏みとどまる。次節は代表ウィークを挟み調子を上げてきたサンフレッチェとの一戦を迎える。次節も楽しみだ!

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