【積み重ねが自信へと】J1第26節 横浜F・マリノスvsサンフレッチェ広島 レビュー

サッカー戦術分析
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代表ウィーク明けての久しぶりのJリーグ。
マリノスがホームで迎えるはサンフレッチェ広島。
11戦無敗と気づけば4位とマリノスの背後に。
3位vs4位の上位対決!
両チーム共に優勝争いに生き残る為にも是が非でも勝ち点3が欲しい試合となった!

熱い熱い90分となった!

スタメン

サンフレッチェが前からプレス!

前半キックオフからサンフレが前からプレスに行く。
基本陣形は3-4-2-1の布陣。そこから、攻撃時にはWBが高い位置をとったり、3CBの両サイドも攻撃に参加したりと変化する。守備の時もボールがある位置合わせて変則的の布陣の配置を変えてマリノスの攻撃を防ぎに行った。

サフレフは前からプレスに行くときは4-4-2のような布陣を作っていた。左のWB柏が一列前に行き、それに合わせて時計回りに選手たちが回って動き、4-4-2に配置を変更して前からプレスにいった。

渡と東がCBへ。川辺はティーラトンへ。青山と稲垣はマリノスのCHにプレスに行く。前線6枚でボールにアタックをし、DFライン4枚は後ろに残る配置をとってきた。最初から引くことはせずに、マリノスのボールを出来るだけ高い位置から奪うトライをしてきた。前からのプレスをマリノスに剥がされれば、全ての選手が自陣に戻って5-4-1のブロックを敷きマリノスの攻撃を待ち構える。

その時々に合わせて本当にスムーズに守備の配置を変更したサンフレ。流石、Jリーグ最少失点のチームだ。一人一人の守備意識や強度が高いのは勿論、チームの約束事もしっかり浸透していて、サンフレの守備の完成度は高かった。マリノスも苦しめられた。

しかし、マリノスもサンフレの前からのプレスの穴を見つけて、徐々に押し込む展開へと。プレスの穴を見つけ出すマルコス。流石だマルコス。立て続けに穴を突きまくるマルコス。これがサンフレのボディーに入っていく。

風穴を開けるマルコス

サンフレの前プレは前線の6枚でプレスに行く。そうするとポッカリ空くのがライン間(MFとDFの間)。そこをすぐに見つけ出したのはマルコスだ。前半7分、8分、9分と立て続けにライン間でボールを引き出し、前を向き一気にサンフレのゴールに迫ったマルコス。

これによりサンフレもマルコスの存在を放って置く訳にはいかなくなり、青山と稲垣がマルコスにより注意を払うようになる。1人でサンフレの守備の基準点を迷わせることにも成功。誰がマルコス見てるの?じゃあ、俺が着くよ。それじゃあ他の選手空いちゃうよ?じゃあ、どうする?という感じでサンフレの守備の基準点をかき回したマルコス。

サンフレのDFラインを前のプレスに合わせて上がらせればライン間埋められるのではと思う人もいると思うが、マリノスの前線の3人がピン留めする為に中々ラインを上げられなかったのだ。

遠藤は左のワイドに貼り、仲川は最終ラインの裏をとる駆け引きを。エリキも前線にいる。しかもこの3人は快速揃い。裏を一気に取られるリスクもあったのでラインをあげることが出来なかったのかもしれない。

サンフレがとった答えは守備のプレスの重心を下げることだった。ライン間でマルコスにボールを受けられてしまうと一気にピンチになる。重心を下げて、まずはそこを埋めに行こう。それによりマリノスが徐々にサンフレ陣内でサッカーをやるシーンが増えていった訳だ。

SBの立ち位置

そしてもう一つサンフレのプレスに穴を空け、守備の基準点を混乱させたのがSBの立ち位置だ。いつものように、内側にポジションをとって相手の守備の基準点を混乱させる。また中盤のビルドアップの助けになったり、内側に入ることでワイドに張る味方へのパスラインを作る働きもしていた。前半は特に左SBのティーラトンが立ち位置変えながらボールを引き出していた。

こんな感じで、徐々にサンフレの前プレを押し返すようになっていったマリノスだったが、ゴール前に押し込んだ後のサンフレの守備はより強固なものになる。アタッキングサードの崩しの精度ももう一つ上がらずにゴールを奪えない時間が続いた。

サンフレもやられてばかりではない。ボールを奪ったら、カウンターを仕掛けたり、後方でしっかりボールを繋いでマリノスのプレスを剥がし、自分たちの狙いである攻撃も徐々に見せ始める。

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サンフレの攻撃の狙い

渡、川辺、東は先ずはマリノスの裏を狙い続けた。青山からのいいボールが入ると攻撃は加速する。シンプルだがマリノスのゴール前に侵入するシーンもあった。そしてもう一つは、サンフレ左サイドからの右サイドへの大きなサイドチェンジの攻撃展開が一番の狙いであり、チャンスになっていた形だ。

左から右のサイドチェンジがほとんどだった。逆の右サイドから左サイドのWB柏へのサイドチェンジはほとんどなかった。それはマリノスの守備のズレも関係している。エリキの前プレスが剥がされて、サンフレの左サイドの佐々木と、柏の2選手がフリーになるシーンがあり、そこからボールを運ばれ、中盤の選手がスライドし、それに合わせマリノスは全体的に右サイドの寄ることになってしまった。

それによりマリノスが集められて逆サイドのフリーのハイネルへサイドチェンジが入り、幾度となくハイネルに裏を取られ、センタリングを上げられピンチを招いてしまった。

エリキはこの試合、今まで以上に守備の意識は高かった印象だ。頑張って戻ってサンフレの柏へプレスをかけるシーンも見られた。サボるわけではなく、よく走ってボールにはアタックするが、個人決断で、単独でプレスにいっちゃうシーンがある。それにより、簡単にサンフレに剥がされてしまい、数的優位を作られてボールを運ばれるシーンも少なくなかった。前線の仲川に釣られてなのか、サンフレの荒木やIHにプレスにいき、自分の本来守るはずの右サイドは空っぽにしてしまい、そこをサンフレに使われてしまった。サンフレの攻撃の起点となり、マリノスの前プレの逃げ道にもなってしまいボールを回されてしまった原因にもなっていた。

しかし、ちゃんと後半修正してきたのは流石ボス。

前半はお互い得点を奪えないままハーフタイムへ。

修正を加えるマリノス

マリノスボールでキックオフ!
サンフレのGK大迫からエリキの上を超えるフィードが佐々木に入り、佐々木と柏vs松原の展開になる。あれ?また使われちゃったよ?エリキの守備ポジション修正はされてないのかな?ここはもうしばらく様子を見ることにしよう。

はっきり分かる修正は攻撃時にエリキがワイドに張ったことだ。より明確にボールサイドには寄らずに右のワイドに張るエリキ。

ワイドに張るエリキ

エリキがワイドに張る。大外に張るエリキにボールが入る。最初は柏ではなく、佐々木が対応していた。柏は一つ前の松原にプレスへ行く為に。ここで松原は前半ティーラトンがよくやっていた様に内側に立ち位置をとる。それにより、大外に張るエリキのスペースを空けさせる。またはインサイドでボールを受けて、柏にプレスにこさせて大外のエリキにボールを渡し、1対1のシチュエーションを作り出した。

1対1の強いエリキ。シンプルに仕掛ける。これだけではない、佐々木がエリキにプレスに行くと空くスペースが。チャンネルが空き、そこのスペースへマルコスや他の選手が斜めのランニングで侵入してゴール前に迫る。

そうするとサンフレはエリキの存在をより気になり出す。

柏が下がり出して守備の重心を下げる。エリキには柏が戻って対応するシーンも見られる様になる。そうなると今度はSBの松原がフリーになる。松原がフリーになるということは松原自身に時間とスペースが生まれるだけでなく、サンフレの守備の基準点がまたバラバラになるということでもある。


松原に誰がプレス行くの?今のマーク捨てて俺がいくよ!じゃあ、お前のマーク誰が着くの?って感じで、マリノスの他の選手にも時間とスペースが生まれることにもなる。

そして柏が5バックの位置まで戻るということは、前への推進力を失わせる効果もある。前へでる走る距離が長くなるからね。前に出たら出たで、エリキの張る自陣深くまで戻らなくてはピンチを招いてしまうので。

そしてもう一つ。サンフレをさらにさらに押し込む。
それはトランジションプレス。

トランジションプレス(攻→守)

エリキがワイドに張ることでサンフレの重心を下げる。そしてもう一つ。トランジションプレスで即時奪還することで何回も何回もサンフレを殴り続ける。

この日のマリノスのトランジションの強度と連続性は凄まじかった。特に後半は。押し込むことに成功していたが、5-4ブロックを崩せないマリノスだったが、攻撃が単発で終わらなかったのがだんだんとサンフレのボディーブローとなっていった。

マリノスのフィールドプレイヤー全員がサンフレ陣内に入る。DFラインも下がらずに前へ前へ。下がらない。奪われれば即時奪還。長いボールが蹴られれば出足早くCBの2人が潰してボールを回収。

一回でダメなら次。その次もダメならもう一回。何回も何回も攻撃し続ける。二次攻撃、三次攻撃と仕掛ける。それを実現させたのは速いトランジションだった。

だんだんトランジションの強度もそうだが、一番は意識が変わってきたのだろう。やっと習慣になってきたのかもしれない。一瞬でも遅れれば剥がされる。考えずに身体が反応するくらいまでなってきたのかもしれない。喜田と扇原のトランジションプレスは本当に見事だった。

エリキの守備の立ち位置

少し食いつかなくなっていたかもしれない!
前半よりもディレイをするシーンも増えて、佐々木と柏にボールが入るシーンも減っていった。しかし、エリキは今まで以上に戻って守備を頑張る様にはなっていた。逆サイドから展開された時は長い距離を戻って守備していたし、攻守によく走ってくれました!

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お手本の5バック崩し

そして、とうとう先制点を奪う!

WBのハイネルをワイドに釣り出し、WBと3CBの右の間を使う。
遠藤が斜めのランニングでティーラトンから縦パスを受けて裏を取る。ゴール前に高速クロスを上げて、最後は仲川が合わせ先制点get!

見事な5バックをぶっ壊すお手本の様な崩しだった!

これだけでは終わらない!

その後立て続けにゴールを奪い去る。

畳み掛けるマリノス

80分ティーラトンが左足振り抜き2点目get!これもトランジションで即時奪還して生まれたゴールだ。

仕上げはエリキのPK弾でトドメの3点目!
マテウスのシュートをサンフレがシュートブロックするもハンドでPKとなった。マテウスがシュートに行くまでの自陣からの一連のビルドアップが何と言っても素晴らしかった。喜田が素晴らしかった。
相手の前からのプレスをしっかり把握して立ち位置をとり、縦パスをハーフラインで受けて、さらに途中で入った渡辺へダイレクトでパス。これでサンフレのプレス6,7枚を一気に剥がしてしまった。

喜田のこのプレーは素晴らしかった。うまいは。

終わり

このまま試合終了。
3得点を奪って堅守を誇るサンフレッチェに勝利!

後半の戦いぶりは本当に見事だった。強かった。

後半だけで浴びせたシュートは15本!
サンフレッチェを押し込み続け、硬い守りを自分たちのスタイルを貫き通してもぎ取った1点目はマリノスの強さが詰まっていた。トランジションも早く、カウンターのチャンスすら相手に与えずに再び攻める。

積み重ねて来たことが成果に出る様になってきたのかもしれない。1点目の崩しのクオリティの高さ。トランジションの速さ。積み重ねないと出来ないレベルまで上がってきて、それがしっかり形になり始めていたゲームだった。

それはチームの自信になるだろう。

ボスからも試合後のインタビューでベストゲームだったとお褒めの言葉も。

これでリーグ3連勝で優勝争いに踏みとどまる。

次節はティーラトンと喜田キャプテンが累積警告で出場停止になったのはチームとしては痛手だろう。チーム力がより試される戦いになるだろう。マリノスのチーム力見せましょう!彼らがいなくてもマリノスらしい戦いをしてくれることを願って楽しみにしましょう!

久しぶりの先発の松原もよかった!途中交代の大津、マテウス、渡辺もガンガン行っていて良かった!

今節のマリノスは強かった!

三好広児やったぜ!

ベルギーリーグデビューで
ゴール決めたぜ!おめでとう!

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