【仕留めきれなかった4-4-2〜更なる進化の為に〜】J1第27節 ベガルタ仙台vs横浜F・マリノス

サッカー戦術分析
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前節サンフレッチェ広島との上位対決を制し3連勝中のマリノス!優勝争いの為に是が非でも勝ち点3を持ち帰る!そんな熱い気持ちを持って敵地ベガルタ仙台。ユアテックスタジアムに乗り込みました!

マリノスのゲームの入りは素晴らしかったです!しかしベガルタも負けていませんでした。しっかりプランを持った戦いはお見事でした。スタメンからどうぞ!

スタメン

マリノスはGKの朴が怪我から復帰しました。そしてこの男が帰ってきました。左SB高野。大怪我から復帰し、Jリーグのピッチに帰ってきました。久しぶりのJリーグでしたが彼らしさも存分に発揮してくれました。

対するベガルタはキックオフまでどんな配置か分かりませんでした。こちらも久しぶりの先発となった右SB大岩選手。彼が入った意図とは?そして前線にはハイタワーコンビハモン・ロペスと長沢。彼らがよくボールを収めるんですよ!

それでは試合をみていきましょう。

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前半キックオフ!

前半キックオフ!
ベガルタの配置は4-4-2でした。
ベガルタの狙いは4-4-2のブロックで守備を行い、前線の2トップを起点にカウンターを仕掛ける狙いがありました。

ベガルタの守り

ベガルタの守りは、

前線からガンガンプレスに行くという感じではなく、ハーフライン付近まで重心を下げて4-4-2のブロックを形成してマリノスの攻撃を待ち構えました。もちろんマリノスにボールを前進されれば自陣深くまで戻ってブロックを形成してゴール前の守りを固めました。DF4枚とMF4枚は中央を締めてマリノスを外に追いやり、そこからボールをアタックする狙いがありました。

それに対してマリノスは扇原が一列下がって最終ラインのビルドアップを助けました。それに合わせてマリノスの両SBが内側に絞りました。SBがインサイドに入ることでベガルタのSHも中に絞ることで、大外に張るマリノスのWGのスペースが生まれました。そこへ扇原からの大きなサイドチェンジやCBからのパスでWGのエリキとマテウスにボールが入り攻撃を仕掛けていきました。

右WGのエリキにボールが入るとベガルタの左SBの永戸が対応に行きました。それに合わせてベガルタのSH関口はプレスバックをするのではなく、永戸が空けたハーフスペースを埋めに内側に帰陣しチェンネル(SBとCBの間)を埋めながら永戸のカバーに入りました。左WGのマテウスにボールが入るとベガルタの右SB大岩が対応にいきました。大外のマテウスにSBの大岩がプレスに行くことでチャンネル(SBとCBの間)が空きました。こちらのサイドはチャンネルを埋めるケアはあまりしていなかった印象です。右SHの道渕が戻って埋めるわけでもなく、CBがスライドして埋めるような対応もしませんでした。ベガルタのCBはマリノスの仲川にピン留めされてスライド出来ませんでした。

そしてこのスペースを意図的に使ってマリノスがマリノスらしい見事な先制点をゴールに突き刺します!

マリノス先制!NSM!

前半20分 扇原から大外のマテウスにボールが入ります。それに合わせてSB高野がインナーラップをします。マテウスのドリブルにSB大岩が釣り出され、その裏に出来たスペースに高野が抜け出しボールを受けます。ペナのポケットに侵入し、低くて早いクロスを上げます!それに合わせたのは何と逆の右SBの松原です!松原がゴールに押し込み先制点を奪いました!

NSM(なぜそこに松原?)炸裂!

NSK(なぜそこに金井!?)をもじらせて頂きました。笑

SBのクロスにSBが合わせるマリノスらしいゴールが入りました。ベガルタの守備の歪みを上手く突いた見事なゴールでした。

NSM(なぜそこに松原?)は他にもありました。
前半41分 左サイドのハーフェーライン付近でボールを動かすCB畠中。縦パスを織り交ぜながらベガルタの選手を誘い出し、ボールを前進させようとしていました。そしてベガルタのSBとCBの間のスペースにフィードが入ります。そのボールを受けたのは逆SBの松原でした。NSM!!逆サイドから颯爽と走り畠中からのボールを受けてトラップ。エリキにスルーパスを出してチャンスを演出しました。

これまたマリノスらしい。松原らしい動きから生まれたプレーでした!笑

しかし、主導権は握れない!

先制点を良い流れから先制ゴール奪うことが出来たマリノスでしたが、その後は完全に主導権を逃げれない展開となりました。むしろ攻撃は停滞していきました。

マルコス落ちすぎ!

マリノスは先制点を奪うまでの攻撃の流れは非常に良かったです。ベガルタの守備の配置の穴を上手く突くことも出来ていました。扇原が一列下がり、両SBが内に絞る。これによりベガルタの守備の基準は撹乱されました。

また、マルコスがベガルタの2CHの背後にポジションをとる。その背後でボールを受けて前を向いてゴールに迫りました。FWの仲川がベガルタの2CBをピン留めすることでWGにボールが入るときに1vs1の局面を作り出す事と、チャンネルのスペースを空けさせる効果もしていました。

しかし、マルコスがボールにもっと触れたくなったのか、ポジションを一列下げるシーンが多く見え始めました。今まではベガルタの2CHの背後からハーフスペースに入りボールを引き出したり、チェンネルへランニングしてベガルタのDFラインの裏に侵入していて効果的な立ち位置をとっていた印象でした。しかし先制点を奪った後下がることが多くなり、ベガルタはマルコスを監視するのが簡単になってしまいました。それにより、ベガルタの中盤に見られた状態でボールを受けることが多くなりボールを引っ掛けるシーンも多くなりベガルタのカウンターを受ける起点にもなってしまいました。

繋がらないGK!

そしてもう一つリズムを掴めなかった理由の一つはゴールキックからのビルドアップが中々上手くいかない事だったかもしれません。マリノスのGKに対してベガルタは前からハメに行きました。DFラインの4枚は後方でラインを保ち、中盤より前の選手は人にアタックしに行きました。その時にマリノスの選手の立ち位置が悪かった事と、この試合で久し振りに先発に戻ってきたGK朴のキックの制度が欠いていたのが要因でした。

ベガルタが上手くはめ込んでいたのは確かでした。マリノスはゴールキックをカットされてベガルタにそこから攻撃を仕掛けられるシーンが1度だけではなく何度かありました。GK朴の調子もありますし、そこは何か変化をつけても良かったかもしれません。

ベガルタの攻撃

ベガルタは先制点を奪われてから徐々に攻撃を展開するようになりました。攻撃の狙いはカウンターでした。前線のハモン・ロペスと長沢の長身2トップ目掛けてボールを送り込みます。2人がキープをしてカウンターの起点になったり、体を張ってボールを納めてファールを受けてマリノスの攻撃を辞めさせる役割も担っていました。彼らの頭目掛けるボールもありましたが、マリノスのハイラインの裏を狙うボールもあり、前半は2、3本決定機を作り出しました。

先制点を許したベガルタでしたが、自分たちの狙いが徐々に出るようになっていた前半でした。スコアは奪えずにマリノスリードでハーフタイムへ。

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後半キックオフ!

後半早々にチャンスを迎えたのマリノスでした!
WGのエリキがインサイドに入り中盤でボールを受けます。それにベガルタのSBが対応するためSBの裏に広大なスペースが生まれます。そこへ仲川が裏抜けし最終ラインを突破するもベガルタのGKにボールをクリアされて追加点ならず!

後半に入ると両チーム前半で起きた現象に対応していきました。マルコスが落ちすぎることも少なくなり、ベガルタの2CHの裏で駆け引きをする様になりました。ベガルタは右サイドのチャンネルを埋めにかかりました。前半頻繁に空いていた右サイドのチャンネルを埋めにいきました。

大岩がマテウスにプレスに行くとCBのシマオ・マテがスライド。それに合わせて全体的にボールサイドにスライドする様になりました。またベガルタのCHが一列下がってチャンネルを埋める動きも見られる様になりました。

それにより、シマオ・マテはマリノスの仲川のマークを捨ててボールサイドに寄る様になりました。

64分 それを逆手にとったマリノスの攻撃が炸裂します。大外に張るSB高野がボールを持つ。マルコスがベガルタのライン間(中盤とDFラインの間)に立ち位置を取ります。それにCBマテがマルコスに釣られて自分の後ろのスペースを空けます。それをみて内側に立っていたマテウスがペナのポケットへ侵入しスルーパスを受け左足を振り抜きました。ゴールにはならなかったですが良い崩しでした。

しかし、後半時間が経つにつれて攻勢に出たのはベガルタでした。

同点弾をもぎ取るベガルタ!

ベガルタの渡辺監督が立て続けに石原、ジャーメインと2人の攻撃的な手札を切ってきました。
ベガルタはボールを持つと4-3-3と攻撃的な布陣になりました。ジャーメインは高野の裏を積極的に取りました。両SBも積極的に上がり攻撃に参加しました。そして後半残り僅かに同点弾が生まれました!

左SBの永戸から右へサイドチェンジ。ジャーメインにボールが入りドリブル。ポンとハモン・ロペスへ横パス。ロペスがミドルシュートを放つ。ポストに当たるも跳ね返りゴールに詰めていた左SBの永戸が押し込み同点弾!終了間際に追いつきました!

このままスコアは動かずにタイムアップ!
勝ち点1を分け合いました。

仕留めきれなかったマリノス

マリノスが追加点を奪うチャンスはありました。ベガルタが後半途中にはリスクをかけて前がかりに攻勢に出てきました。仕留めるチャンスは十分にありました。

チームとしての迷いもあったでしょう。仕留めに行くのか?仕留めるんだったらどうやって点数を取りに行くの?カウンター?裏を狙うの?またはこのまま1-0で試合を終わらせに行くのか。そういう迷いがチームの攻撃を停滞させてしまったのかもしれませんね。

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マテウスとエリキからの攻撃

最後に大外で頻繁に受けることが多かったWGのエリキとマテウス。彼らがどんなアクションを起こして、それに周りがどんなアクションを起こして入ればベガルタを仕留めることが出来たのか少し考えてみたいと思います。

エリキが持った時

右WGのエリキが大外でボールを受けた時にもっとチャンネルへのランニングをするアクションがあっても良かったのかもしれない。彼の突破力を活かすためにサポートをせずにスペースを空けさせたのかもしれないが、ベガルタの永戸にエリキのドリブルはしっかり対応されていました。それならば他の選手がこういうアクションを起こしても面白かったかもしれません。マリノスの渡辺はもっと裏に抜けるランニングをしても良かったかもしれません。後ろにサポートするシーンが多くありましたが、そこはSBの松原に任せて積極的に彼よさでもある攻撃に参加しても良かったかなと思いました。

ベガルタはエリキに対してSHの関口がインサイドに戻ってカバーに入るシーンもありました。これでは上で述べたチャンネルのスペースを埋められます。しかし、今度はバイタルエリアが空きます。そこに渡辺が入ってもいいし、強烈なミドルシュートも放てるSB松原がボールを受けても面白かったかもしれません。

バイタルエリアを使ってミドルシュートを放ったのは扇原の惜しいシーンと残りごく僅かだったと思います。こういうシーンももっと増えていっても面白いかもしれません。

中に出してエリキがワンツーでペナに侵入するシーンも見れたかもしれません。

マテウスが持った時

マテウスは大外でボールを持つと手数をかけずに早く早く勝負を仕掛けに行きます。独断で突破してベガルタのDFを切り裂くシーンもありました。身体もキレていましたしチャンスも作り出しました。彼の突破力はマリノスの大きな武器でした。

少し視点を変えてみて見ると、
大外で彼がボールを持つと、前半に特に多くみられたのですが、何度も色んな選手(マルコス・扇原・高野)がハーフスペースに顔を出してフリーの状態でボールを要求するシーンが印象的でした。もう少しそのシーンをパスしてワンツーしたり、パスを受けた選手が反転してゴール前に迫っても面白かったかもしれません。

またマテウスが突破してクロスをあげるボールに対して中で合わせる選手が少なかったですね。仲川が1人の時も多くありました。逆サイドのエリキが入るシーンもありましたが、もっと相手が嫌がるエリアで。また、CHの渡辺はもっとボックスに入って欲しいですね。それによりクロスに対して厚みのある攻撃が出来たかもしれません。

そして最後に。マテウスが持ったらマルコス、扇原はサポートをせずに中で彼のクロスに合わせたり、マイナスのクロスを合わせる立ち位置をとっても面白いかもしれません。サポートしてもボールくれないから、中に居よう!みたいな感覚で!奪われた後の切り替えはSBの高野はケアしつつ、そういう戦術も面白いのかなと思いました。

試合の総括

前半の入りから先制点を奪うまでのマリノスは非常にテンポよくボールを動かし、ベガルタの守備のウィークポイントをしっかり突いて先制点を奪う見事な戦いぶりでした。しかしホームのベガルタもそこから決して崩れる事もなく、終了間際に同点弾に追いつくまでのピッチの選手の戦いぶり、準備してきたプランニングは見事でした。

とっても見応えのある戦いでした。マリノスは優勝争いの為に勝ち点3が欲しかったでしょうが、上位のアントラーズ、FC東京も今節引き分けた事が救いかもしれません。

残りまだ7節あります!SBの高野とGK朴帰ってきましたし、次節には累積空けのティーラトンと喜田も帰ってきます!次節は勝ち点3を取れるように応援しています!

次節も楽しいマリノスらしい戦いぶりを期待してます!

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