【諦めの悪い両チーム】チャンピオンズリーグGS第4節チェルシーvsアヤックス

サッカー戦術分析
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さぁ、今節もチェルシーvsアヤックスのビックゲームが見れます!前節ではチェルシーが絶好調だったアヤックスをアウェーで撃破しました。そのリベンジに当然燃えるアヤックス。このゲームは壮絶なゲームになりました。タイトル通り、両チームともにいい意味で諦めが悪い。勝ち点3をどんな状況になっても取りに行く姿勢を前面に出す、本当に熱いゲームでした。ワクワクしました。

それではゲームを見ていきましょう。

スタメン!

前半

アグレッシブでエキサイティングなゲームの合図になるかのように、キックオフから目まぐるしく、ゲームが動き出す。

前半2分 左サイドでフリーキックを手に入れたアヤックス。プロメスが鋭いボールをゴール前に蹴り込む。それをチェルシーのエイブラハムがクリアミス。GKケパも反応できずにアヤックスが早々に先制をした。しかし、これだけでは終わらないのがこのゲーム。

前半3分 今度はチェルシー。マウントが勢いを持ってドリブルを仕掛けバイタルエリアに入っていった。一度は阻まれるも、今度はプリシッチがボールを回収してペナへ侵入してファールを受けてPK獲得。これを職人ジョルジーニョがいつものPKキックですぐさま同点に追いついた。

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凄い試合になりそうだとワクワクする入りとなった。その予想は的中する。非常に面白いゲームだった。

チェルシーのプレス

ホームチェルシーがアグレッシブなプレスからゲームの主導権を握りにいく。強度高く、連動したプレスにアヤックスは苦しめられた。

高い位置からプレスをかけにいった。3トップがボールにアタックすると一気に連動したプレスが襲いかかる。ウィリアンとプリシッチがアヤックのCBやGKにプレスに行くとアヤックスのSBがフリーになる。そこへの対応も準備済みだった。アヤックスのSBへボールが入るとチェルシーのSBがプレスにいき、それに連動してDFラインがボールサイドにスライドをして穴を塞ぎにいった。

このプレスでアヤックスからボールを奪い、何度も前向きで勢いを持って攻め込むシーンは生まれていたが、フィニッシュまで持ち込めない。勢いはあるが最後の質と、攻撃の連動性も少なく、噛み合わずに簡単にボールを奪われてしまうシーンが特に前半は目立った。

そうしている間に、アヤックスがチェルシーのプレスに対応していった。

アヤックスCH落とし

アヤックスは配置を変えてチェルシーのプレスに対応した。CHのマルティネスをCBの位置まで一列落として配置的な優位性を作ってチェルシー陣内へとボールを運んでいった。

CHマルティネスが落ちる事でチェルシーの3トップのプレスへの迷いが生まれる。チェルシーのプレスの合図は3トップから始まる。その合図がかからないと後ろも連動してプレスに行けない。

CHが落ちる事でアヤックスの両SBがより高い位置に入り、WGのネレスとプロメスがインサイドに入る。ネレスと、プロメスがインサイドに入る事で前線のタディッチとジィエフを合わせた4人が近い位置で関わりを持てる。その事でアヤックの攻撃力は一気に上がる。縦パスが入ると複数の選手が関わってゴールに迫っていく。そこへもう1人、普段はより前のポジションにいるファン・デ・ベイクもボールに関わるようになり、チェルシーは一層アヤックスのボールを奪えなくなっていった。

CHが落ち、SBが高い位置を取る事でアヤックの前線には多くの選手が関わることに。それにより、当然アスピリクエタとアロンソのSBも前へのプレスの勢いも段々と減っていった。

そしてアヤックスがこの優位性を活かして、ボールを動かし、チェルシーのプレスを剥がして押し込み、奪ったのが2点目だ。

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20分 この時間帯、押し込んでチェルシー陣内でボールを動かしていたアヤックス。CBのフェルトマンからSBアロンソの裏をとってボールを受けるジィエフ。SBへプレスに行く、SBのアロンソを逆手にとったシーンだ。前にプレスに行かなければ足元にパスを付けられるし、前に行けば裏を取られる状態を特にチェルシーの左サイドでは作られていた。プレスが掛からない状態とも言える。そんな事もきっとランパード監督は気になり、ハーフタイムで左SBのアロンソは交代になってしまったのかもしれない。

そして右サイドからゴールが生まれる。右サイド深くでボールを動かし、ジィエフへボールが入る。するとジィエフが右のペナ角から逆サイドのポケット目掛けてアーリークロスをあげる。この時チェルシーもしっかり帰陣ができていたが、質でぶっ壊される。ジィエフのクロスが絶妙で逆サイドの大外のアスピリクエタの裏をとり、外から斜めに走り込んだプロメスが頭で合わせて2点目を奪った。質が本当にすごいアヤックス。

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シュートが打てないチェルシー

先ほど述べたように、チェルシーはいい形でボールを奪うものの、シュートまで行けなかった前半。チェルシーがボールを保持すると、アヤックスはチェルシーの攻撃の心臓であるアンカーのジョルジーニョをジィエフがしっかり監視する。2CBにはタディッチが1人でコースを限定しながらプレスにいく。ここの数的優位もうまく使えなかったチェルシー。他の選手もアヤックの選手に監視され、自分たちが思い描くビルドアップは中々出来なかった。

一つの狙いとしては、前がかりにプレスをかけるアヤックに対して、ライン間を狙ってエイブラハムに目掛けてロングフィードを入れる事だった。何度か彼の質でボールを納めて前進をしていたが、それもごく僅かな程だった。PKでジョルジーニョが打った以外は決定機はなかった。そんな前半だった。

ファールが多いチェルシー

チェルシーはゴール前でのファールが前半だけで5,6本もあった。アヤックスにそこまでボールを運ばれてしまっている事でもあるが、対応の仕方も悪かったかもしれない。ファールをしなくても対応出来たシーンもあった。前へ前への姿勢は選手たちからふすふすと感じたが、それが逆に仇となってしまっていた部分もあった。それが一番出たのはゴール付近のファールだった。

アヤックスはセットプレーの質も非常に高い。長身な選手が揃っているわけではなく、蹴り込まれるキック精度が高いのだ。案の定、ゴール前のFKからこの試合2得点を奪った。1点目は開始早々のプロメスのFK。そして2点目がジィエフからだった。

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35分 タディッチが右のコーナキック付近でファールを受ける。この時もアロンソとトモリの2人で対応していた。タディッチのボールの持ち方も懐深くにボールを置いていて上手かったがファールをしなくても十分に対応出来たシーンだった。そこからのFKをジィエフが直接ゴールに狙って、最後はGKケパのOGの判定になったが3点目を奪ったアヤックス。

前半はこのまま3-1でアヤックスがリードしてハーフタイムへ。

後半

前半の入り同様に後半もチェルシーがアグレッシブに前への意識を全面に出したプレーを見せる。決して諦めずに、勝ち点3をもぎ取りに行くぞ!という気持ちがチェルシーの選手から感じ取られた。ハーフタイムでランパード監督から檄が飛んだのだろう。

それがプレーにも現れ、どんどんチャンスを作っていったチェルシー。WGプリシッチが左サイドを突破してクロスをあげる。彼の縦への推進力は凄いし、速い。コヴァチッチとジョルジーニョが中盤をワンツーで剥がしてスルーパスがエイブラハムに入りGKと1対1の決定機を迎えるも惜しくもゴールならずも流れは完全にチェルシーへ。しかし、ゴールを奪えない。質が伴わずに、数的優位でいい状態でゴール前までは行くもフィニッシュに持ち込めない。もたもたしているうちにアヤックスに「質」の違いを見せつけられる。

「質」の差

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54分 チェルシーがアヤックのボールを中盤で奪いショートカウンターを発動し、数的優位の状態でボールを運ぶ。しかし、ここでもラストパスが合わずにフィニッシュまで行けずに今度はアヤックスのロングカウンターが発動する。

右サイドでタディッチ、ネレス、ジィエフがボールを動かして、流動的にボールを動かし、一気にチェルシーのペナへ侵入。その間にファン・デ・ベイクがゴール前に駆け上がり、ジィエフから早くて低い横パスを受ける。それを意図も簡単に止めて、前を向き、右足でゴール左隅に流し込んでカウンターが決まる。チェルシーを突き放す4点目を奪った。完全にチェルシーペースだった流れを一気に変えてしまうアヤックの見事なゴールだった。

この一連のシーンの中に両チームの「質の差」が明確に現れたシーンだったかもしれない。

チェルシーはこれで3点差となり万事休止かと思いきや、いやいや、このゲームはここからが本当に面白い!

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このゲームはここから!

3点差になったチェルシーだったが、それでも決して諦めない。

マウントの負傷でオドイが投入されて、ワイドに入る。それに伴い、プリシッチがインサイドに入る。これが見事に的中する。オドイがワイドでドリブルからリズムを作る。「早く俺にボールをよこせ!」とアピールするシーンもあり、また1人諦めてない男が入ってきた。

62分 左のワイドのオドイへサイドチェンジが入る。ボールを受けたオドイがカットインで中へドリブルをし、今度は右サイドのワイドに張るウィリアンへサイドチェンジが入る。ドリブルで仕掛けてインサイドのプリシッチへパス。ボールを受けたプリシッチが逆サイドへシュートを放つもゴールを逸れた…かと思いきや後半左SBに入ったアスピリクエタが押し込み1点を返す。

チェルシーを勇気付けるゴールが入る。そして残り20分、追いかけるチェルシーに更なる追い風が吹く。

一気に2人退場!?

1点を返したことで、チェルシーの前への推進力は一層増していき、アヤックスに圧力をかける。

68分 中盤でボールを奪ったチェルシーがドリブルでゴールに迫る。すかさず、アヤックのブリントがスライディングで食い止めようとするがチェルシーの選手にボールが転がりプレーオン。そしてそのボールを中へクロスを上げるとアヤックのフェルトマンの手に当たりハンド?とそこで主審が笛を吹く。

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まずはプレーオンで流したブリントのファールに対してイエローカードを提示。それでブリントは2枚目となり退場。そして今度はハンドをしたフェルトマンにもまさかのカード。ハンドにカードなのか、抗議をしてカードだったかは分からないが、これでフェルトマンも2枚目となり退場。一連のプレーで2人の選手が一気に退場したのは初めて見た。これはこれはアヤックスにとっては痛すぎる。

そして、フェルトマンのハンドが取られ、PKがチェルシーに与えられた。これを職人ジョルジーニョがきっちり決めて1点を返し、3点の差が1点まで迫ることに。しかも残り時間15分でアヤックスは退場者2人。追い風による追い風がチェルシーに吹く。

たまらず、アヤックスは失ったCBを補強すべく、ジィエフとネレスを変えて、スフールスとアルバレスの後方の選手を投入した。

勢いを増すチェルシー

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完全に勢いはチェルシーへ。3点目を奪ってからすぐに同点弾が入る。
74分 コーナキックからヘディングがクロスバーを直撃するも、そのこぼれ球を後半から入った19歳SBジェームスが冷静にゴールに突き刺し、とうとう3点差を追いついてしまったチェルシー。痺れる展開だ。まだチェルシーの勢いは止まらない。そして一気に逆転!?


77分 左サイドを崩し、中央のジョルジーニョがミドルシュートを打つ。そのこぼれ球をこれまた主将アスピリクエタが押し込みとうとう逆転したチェルシー。スタジアムの雰囲気は最高潮。

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しかし、ゴールは取り消しに。VAR判定でジョルジーニョのシュートがエイブラハムの手に当たっている事が判明し、ゴールは幻てなってしまった。

サッカーではやっぱり「勢い」ってとっても大事。それを痛感させられた。

残り時間は10分以上あるがアヤックスは耐えられるのか。いや、アヤックスに耐える気なんて微塵もない事が段々と見え始める。ここからアヤックの本当の凄みを見せつけられる。

攻めるのがアヤックス

9人になった時には、ゴール前にドン引きしてリスクを掛けない事が普通かもしれないが、アヤックスの哲学の中には、守って耐え凌ぐなんて言葉は存在しない事を見せつける。

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9人だろうが前から奪える時は、リスクを恐れずにボールを奪いにいく。チャンスとみればSBが高い位置に上がり攻撃に参加する。コーナキックになればフィールドプレイヤーが8人しかいないのに、ゴール前には6人の選手が上がる。こんな状況になっても、まだ勝ち点3を奪いに行く事を諦めないアヤックスの姿勢がすごかったし、感動させられた。本当のアヤックスの凄みを感じ取れたような気がする。

85分 コーナキック付近でスローンを受けたタディッチが2人のプレスを剥がし、さらにドリブルでもう一枚剥がして、中へクロス。途中交代のアルバレスが反転シュートを放つもGKケパのビックセーブに阻まれる。1人ではなく、2人少ないチームにこんな厚みのある攻撃を見せつけられたことに驚いた。リスクなんか御構い無しに自分たちのスタイルをやり通すアヤックス。ただただ凄かった。

試合はこのまま終了。壮絶な打ち合いは4-4のドローで幕を閉じた。

終わり

本当にすごいゲームでした。この試合は見た方がいいと声を大にして言いたですね。特に後半は両チームの諦めの悪さ、凄みを感じ取れますね。3点差を追いついたチェルシーの凄さ。9人になっても変わらないスタイルを貫くアヤックス。本当に見ている側からしたら面白いゲームでした。皆さんこの試合は見た方がいい!

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