アーセナル スタメン

- 4−4−2のダイヤモンド(4-3-1-2)
- コシルニー7ヶ月ぶりにPremier League復帰戦!!
- 前節敗戦。今回はチェルシーとの上位対決。6ポイントゲーム。
- エメリ監督は試合前にこの試合に負けたらベスト4、チャンピオンズリーグ圏内へ入るのは非常に厳しくなるとコメント。選手も監督はこの試合にかける思いはいつも以上に高かったに違いない。
チェルシー スタメン

- 前節と同じ布陣4-3-3。レギュラーは開幕からほぼ一緒のメンバーではないだろうか。
- アザールが1トップ。ゼロトップ。偽9番の役割。
- 4連勝と結果だけ見れば好調だが。ターンオーバーをしないサッリ監督の理念だが、前節は選手が疲労困憊だったのは明らかのパフォーマンスだった。今節はどうなるのか。
- イグアインのレンタル移籍が報じられていた。この試合には間に合わせたい意図があったようだが、間に合わなかった模様。イグアインが加わったチェルシーがどうなるか楽しみの一つがまた増えた。
アーセナルのハイプレッシャー
4-3-1-2の布陣

チェルシー陣内でのプレス
- ベジェリンの復帰で4バックに戻したアーセナル。
- プレス時は中盤は右トレイラ、中ジャカ、左ゲンドゥージが横並びになるかたち。
- 2トップはオーバメヤンとラガゼット。トップ下にラムジーの布陣で、チェルシー攻撃の入り口である2CBとジョルジーニョをはめにいく布陣だった。
- チェルシー陣内ではこの布陣で、ガンガン前からプレスをかけ続けた。キックオフからテンション高く、強度強くプレスをかけ、チェルシー陣内でボールを何度も引っ掛けそこから縦に速い攻撃、オーバメヤンとラガゼットの速さ強さを生かす攻撃でチェルシーを押し込んだ。
勢いそのまま2得点
勇気あるボールプレッシャーでアーセナルは勢いを生み出した。何度かチェルシーの細かいパスワークで中盤を剥がされるシーンもあったが、負けじとやり返したアーセナル。奪ったら強力2トップへシンプルにボールを入れ、両サイドバックもガンガン攻撃参加をし、主導権を渡さなかった。
勢いそんまま、ショートCKで先制点!前半のCKは工夫していた印象。試合のために仕込んできたんだろう。十分な準備が先制点に繋がったのも一つの要因だろう。
先制点を奪ってから、徐々にチェルシーに主導権を握られていった。その中でも強力2トップがカウンター準備をし、鋭いカウンターから一気にチェルシーゴール前へ迫った。
またもやセットプレーから追加点!
2点目を奪ったのは復帰した、コシルニー!アーセナルファンにはたまらないゴールになっただろう。しかもリーグ戦でのゴールは1年ぶり。得点の瞬間、ホームアーセナルのサポーターは大いに盛り上がった。
FKを折り返したのはコラシナス。ペドロと競り合った。完全なミスマッチ。高さや強さではコラシナスが絶対的有利。これも意図的に狙ったのかは分からないが、この試合では「高さ」はアーセナルの大きな」ビハインドになったのは間違いないだろう。
アーセナル自陣での守り
- チェルシーに中盤を剥がされ、自陣に押し込まれる。
- 自陣では4バックと3センターハーフの7枚でチェルシーの攻撃を受け止めた。
- カウンターに備え、2トップは前に残る。ラムジーはジョルジーニョにマンマーク。これが今回のアーセナルの戦術。リスクがあるのは理解の上で、この陣形をエメリはとったんだろう。
- そうすると後ろには大きな負担がのし掛かった。特に中盤3枚の負担は大きかった。それは前提だったのだろう。だから中盤3枚にハードワークできる、ゲンドゥージ、ジャカ、トレイラを置いた狙いなのかなと感じた。試合終盤トレイラは足をつるシーンもあった。チームの為にハードワークし続けた証拠だろう。
アーセナル ビルドアップ

中央を締めるチェルシー。アザール、ウィリアンのチェイシングはそこまで強くないかった。ウィリアンサイド、べジャリンが攻撃の入り口になるシーンが多かった。
べジャリンが高い位置をとる。チェルシーが布陣的中央に人が多い。それだったら大外使おう。先ほど挙げたように、ウィリアンはあまり守備ポジションがあまり良くなかった印象。CBから高い位置をとったSBのべジャリンにボールが入りビルドアップ成功。
大外をSBに使わせるように、中盤は中3人配置した意図もあったのかもしれない。
もしくは、中央3人いるから、SBは高い位置をとろう!としたのかは分からないが。
べジャリンにボールが入るとトレイラが中でサポート。ラガゼットはチャンネルへランニング。流動的にバランスよく味方も動いた。攻撃のスイッチがそこなのかなと感じた。
また右SBからシンプルに左SBのコラシナスにサイドチェンジ。
一度ジャカを経由してサイドチェンジ。そこから手数掛けずに縦へ。
守備も攻撃もアーセナルはやることが明確だった印象。ゲームモデルがしっかりあったのだろ。それに加えてホームの声援の後押しで、気持ちのこもった、スピーディーなサッカーを展開した。
チェルシーのビルドアップ
曲げないサッリ
- 前半キックオフからアーセナルのプレッシャーに苦しむ展開。それに対しても、何度か自陣でボールを奪われても、サッカーを変えず貫いたサッリチェルシー。
- 前節のチェルシーの試合のブログでも挙げたように、まだまだサッリナポリ時代のような剥がすシーンや、絶対的にボールを握る技術、コンビネーションはまだない。でもサッリは貫いてショートパスでこれからも剥がしていくだろう。意図も簡単に相手のプレスを剥がすチェルシーを早く見たいのが、1人のサッカーファンの見解である。
3CHの脇を使い出す

前半の終わり頃から意図的に使い出す。それはアーセナル3CHの脇が空くこと。
2トップとラムジーは自陣深くには戻ってこない。そうすると大外が空くことをみんなで共有し使い出した。後半は明らかにそこを狙って使っていた印象。シンプルにサイドチェンジする回数が増え、サイドからの攻撃も増えた。
CBルイスのフィード
前線と、中盤でボールを奪いにくるアーセナルに対して空くところは、奥であり、裏である。上でも挙げたようにサイドの大外めがけてフィードを意図的に狙うことが多くなった。
やはりCBダビド・ルイスのフィードの精度が高いかつ、効果的だった。この試合ではいつもより多くのフィードが見られた。蹴る回数も増える中、ほとんどミスがなく、攻撃の起点になっていた。シンプルに大外の選手にフィードしリスクを掛けずにサイドから攻撃ができる回数が多くなったのも彼の戦術眼とスキルの高さ。
もう1人のCBリュディガーも斜めに精度の高いフィードを送り、攻撃を組み立てた。
CBからの精度の高いフィードは毎試合見られるシーン。チェルシーの攻撃の一つ。ストロングポイントになってきている。
抑えられたエース
Embed from Getty Imagesこの試合アザールはアーセナルのDF陣に消されていた。もちろんそれはアザールにとって当たり前のことだが、いつもだったら、1つ、2つはチャンスはつくる男だが。この試合では印象的なシーンはなかったのでは。
今シーズン10G10Aと絶好調。疲れも溜まり、もっとマークは厳しくなるだろう。その中でも力を発揮するのがエースの役目であり使命。
アーセナルの試合運び
試合が経つにつれて、アーセナルの前線からのプレスは利かなくなっていった。非常にエネルギーを消費する戦術だから仕方がないことだが、後半から徐々にチェルシーにボールを持たれていった。その中でも全員が集中してゴールを守った。途中からは2トップもよく戻って、身体を張るシーンもあった。
それを逆手にチェルシーが攻めるということはカウンターが有効になる。上でも挙げたように、チェルシーの狙いは、アーセナルの中盤3枚の脇。両SBが高い位置をとる。そうするとそのスペースが空き、そこからカウンターを仕掛けるシーンも増えていった。
4-2-3-1にシステム変更

チェルシーの戦術の対策として、エメリは2枚の選手を投入して。
ラムジーとラガゼットに変え、イウォビとナイルズを投入して、使われサイドのケアのために4-2-3-1へとシステム変更した。ベジェリンの負傷でエルレミーの投入。
それにより、中盤の厚みは減ったものの、サイドを起点に攻めるチェルシーに対して再び圧力を掛けれるようになった。
最後まで集中していたCB
後半になるにつれて、チェルシーにゴール前に運ばれるシーンもいくつかあったものの最後はゴールを守りきったアーセナル。その中心は両CBだった。本当に体を張り、気持ちもこもる守備を見せた。
この試合のMOMはCBコシルニー。いうまでもなく、攻守において彼の貢献度は高かった。
試合の総括
- ビックロンドンダービーそしてホームということで、アーセナルは勇気を持ってリスク前提でキックオフからチェルシー陣内にボールプレッシャーを掛けていった。ハイプレッシャーで勢いを生むことに成功。
- 勢いそのままセットプレーから2得点!セットプレーはこの日のために準備を重ねてきたと見受けられる。CK、FKは一工夫、チームとしてのコーディネートがよくされていた印象。
- アーセナルは『高さ』という質的優位を活かす戦術が攻守に見受けられた。
- チェルシーはアーセナルのプレスに苦しむ展開。最後まで攻め倦んでいた印象。前節でも挙げたように前からくるプレスに苦しんでいるチェルシー。トットナム、そして今回のアーセナル戦。組織化された前線からのプレス。これから対戦するチームはこういう戦い方をしてくるだろう。どう対応するのかは楽しみの一つである。

これでCL圏内争いは楽しくなったね!

イグアイン加入が楽しみ!!
Premier League 第23節
アーセナル 2−0 チェルシー
『得点者』 ラガゼット、コシルニー
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